平成24年度の加工原料乳補給金はkg当たり12円20銭(前年比20銭上げ)に

2012 年 3 月 22 日

Filed under: — admin @ 5:31 PM ニュース

農水省の審議会畜産部会は22日、平成24年度畜産物価格等の諮問事項を答申し、農水省は了承した。

その結果、加工向け生乳生産者補給金はkg当たり12円20銭(前年比25銭上げ)、限度数量は183万トン(同2万トン減)となった。
関連対策もほぼ大枠が決まり、年度内に決着した。なお、指定食肉の安定価格、肉用子牛の政策価格は据え置きとなった。

農水省が平成23年の全国の牛乳乳製品工場数(基礎調査)などを公表

2012 年 3 月 19 日

Filed under: — admin @ 5:26 PM ニュース

農水省は19日、平成23年12月末現在の牛乳乳製品基礎調査を公表した。
それによると、全国の牛乳乳製品の製造施設は628で、前年より27、減少した。

牛乳類だけを製造しているのが332施設、牛乳・乳製品製造施設が173施設、乳製品のみが123施設だった。
処理能力別には、1日当たり2トン未満の施設が310と約半分を占めている。2から4トン未満が34、4から10トン未満が38、10から20トンが30、20から40トンが46、40トン以上が118。生乳を処理していない乳製品施設が52施設となっている。

農業新技術2012 に「泌乳持続性」のある乳牛改良:農水省が公表

Filed under: — admin @ 1:33 PM ニュース

農水省は、農業関係の研究機関による研究成果のうち、早急に農業生産現場へ普及する必要がある技術を、新農業技術として毎年選定しているが、このほど2012年版を公表した。

今年も、生産コストの低減、作業の省力・軽労化の推進、および収量増加と品質の向上のための研究成果を選定し、行政、普及組織、研究機関が相互に連携し、生産現場への迅速な普及に取り組むこととしている。

今年の新技術の中で、酪農関係では「泌乳持続性の改良」が取り上げられた。
テーマ:酪農の経営改善に貢献する泌乳持続性の高い乳用牛への改良
泌乳持続性を改良することで、体調を崩しにくく、生産性の高い乳牛をつくり、酪農の収益性を向上する。
(分娩後の泌乳ピーク以降の泌乳量の減少の程度をゆるやかにする) 

Dairy Japan本誌 関連記事:
・2010年05月号「泌乳持続性の遺伝評価をチェックしよう」(白井達夫氏)
・2011年11月号「2011年8月から国内種雄牛の遺伝能力評価が変わりました」(仲西孝敏氏)
・2011年12月号「2011年8月 種雄牛評価成績の解説」(河原孝吉氏)

乳用牛雌評価上位100位を公表:家畜改良センター

2012 年 3 月 17 日

Filed under: — admin @ 6:39 PM ニュース

家畜改良センター(福島県)は16日、「乳用牛評価報告2012 2月(雌牛上位100位)」を公表した。これは、牛群検定参加牛のうち、上位100位の牛をまとめたもの。10位までは以下の通り。

1:エンドレス ジユデイ L フロステイン
2:ヘンカシ-ン ヒラリ- デイ ハ-シエル
3:シ-レ-ク プレミアム ヒラリ- ET
4:エンドレス ジユデイ アクア
5:シ-レ-ク ヒラリ- デイ オリ-ブ スト-リ-
6:スミ-デ-ル ロ-タミ- タイタニツク ET
7:エンドレス ジユデイ バ-サ ET
8:スト-ンリバ- ジヤスト ブランデイ ET
9:ヘンカシ-ン デイジ- ジエツト モリ- ET
10:TLM ジエツト ヒラリ- ET

詳しくは、同センターホームページからダウンロードできる。
独立行政法人家畜改良センター
URL:http://www.nlbc.go.jp/

コーンサイレージの品質劣化を食いとどめる 十勝農協連

2012 年 3 月 16 日

Filed under: — djito @ 10:54 AM ニュース

品質劣化が懸念される昨年産のコーンサイレージについて、今のうちに対策を打っておこうと十勝農協連は、各種の技術提案、実演、および追跡調査を進めている。

十勝管内の昨年産のコーンサイレージは病害により、低水分、高pH、サイロ内で発熱している(もしくは発熱しかけている)などのケースが各地で散見され、これから春を迎え気温が上昇するに従い、品質がさらに劣化することが懸念されている。

そこで十勝農協連畜産部は、その対策として以下を提案、実演し、さらにその効果の調査を行なっている。
対策1=早く食べさせる。
対策2=空きサイロで再調製する。
対策3=保存食を用意する。

写真は「対策3」で、バンカーサイロのコーンサイレージを細断型ロールベーラで梱包し、暑熱時期(7月頃から)に使える「保存食」にしようという実演の様子。
ちなみに「対策3」には、
1)そのまま梱包
2)プロピオン酸を添加して梱包
3)TMR調製して梱包
の3種類の方法が提案されている。

「来年度産のコーンサイレージが出来るまで、なんとか品質劣化を食いとどめたい。コストが許す範囲で、できることはやっておきたい」と同農協連は話す。

創業当時のハンドチャーン

Filed under: — maetomo @ 5:49 AM ブログロール


3月7日に札幌で開かれた「さっぽろまちづくりパートナー協定」の調印式で、
札幌で生まれた雪印メグミルク(株)と札幌市が産官相互の連携と協力を基盤に、
市民が主役のまちづくりに取り組むパートナーになることとなりました。

上の写真は、この調印式の会場に持ち込まれた手回しバターチャーン
(ハンドチャーン)です。
これは、バター作りを始めた創業当時に使用されていたもので、
現在は「酪農と乳の歴史館(平成16年に北海道遺産に、館内の史料は平成21年に国の近代化産業遺産に登録されています)」に展示されています。
ここには他にもいろいろな展示があり、無料の見学コースも整っています。

今回締結された協定のなかでは、
食の大切さと尊さを伝える食育も組み込まれています。
「食」とは私たちにとって大切なものなので、その素晴らしさを伝えていくことで、
今後さらなる消費につながると期待しています。

飼料用米の利活用でシンポ:放射性物質汚染にも触れる

2012 年 3 月 14 日

Filed under: — admin @ 5:17 PM セミナー報告,ニュース

3月14日、全国飼料増産協議会と日本草地畜産種子協会は都内で、平成23年度飼料用米シンポジウムを開いた。参加者は行政、消費者団体、企業などから約120名。

今回は、飼料用米の利活用の事例紹介とともに、放射性物質の汚染問題もテーマにとりあげ、農水省草地整備推進室の小倉室長は、来賓挨拶で「飼料中の放射性物質許容値を策定したが、平成23年産の牧草の処分が課題。宿題として取り組んでいく」などと述べた。

同省は、飼料用米の作付けを平成23年度の3万4000ヘクタール(18万トン)から、同32年度には8万8000ヘクタール(70万トン)に増産することを目標にしている。このため、実需者ニーズに対応した安定供給体制の構築、多収米品種・栽培技術の普及、生産コストの低減などを課題とし、産地と畜産農家、飼料メーカーとのマッチング、乾燥調製・貯留施設の整備などを基本計画にかかげている。

講演は「飼料用米をめぐる情勢と原発事故への対応について」(農水省畜産振興課:小宮英稔氏)、「放射性物質汚染後に食品安全のために取り組んだこと」(日本生活協同組合連合会:内堀伸健氏)が、それぞれ農産物と放射性物質検査の現状などを話した。

飼料用米については、3つの事例が報告された。
1:多収穫栽培と品種混入問題を解決し、耕畜連携を進める取り組み(岩手県:八幡平農業改良普及センター):平成20年からエサ米研究会を設立し、各種事業を行なってきた。県内では飼料用米1800ヘクタール、稲WCS700ヘクタールを利用した豚肉、牛肉、卵の生産・販売が行なわれている。今後の課題は、収量向上、コスト低減、保管場所の確保、などとした。

2:豚のエサからソーセージまで 自給へのこだわり(岐阜県:菖蒲谷牧場):飼料米を通じて地域との関わりが生まれ、つながりが増えた。豚の発育が促進され、脂部分がきれいな白色になる、また融点が低くなる。ハム、ソーセージなどの製造を手がけ、JA直売所や各種イベントなどで販売している。将来展望は、地域密着型の養豚経営をめざす、などと述べた。

3:飼料用米利用畜産物の普及拡大への取り組み(北海道:コープさっぽろ):卵、牛肉、豚肉、牛乳などの生産者に飼料用米を使ってもらっている。例えば、飼料米を給与した「黄金そだち」シリーズの「別海牛乳」は、穀物飼料の約10%を飼料米にしている。同牛乳は、宅配で週7000本、店舗で週2500本という売れ行き。飼料用米利用畜産物の販売比率では牛乳乳製品は約16%となっている。今後は米粉に挑戦する、とした。(文責:関東支局)

TPP交渉参加断固反対をシンポジウムで決意

2012 年 3 月 13 日

Filed under: — maetomo @ 3:55 PM ニュース

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 全中は3月13日、都内でTPP交渉参加断固阻止全国要請集会を開催し、事前協議が進められているTPP交渉参加について断固阻止する決意を新たにした。
 集会では、東京大学大学院・鈴木宣弘教授が座長を務めて、民主(櫻井充・政策調査会会長代理)・自民(加藤紘一・総合農政貿易調査会会長)・公明(石田祝稔・政務調査会副会長)共産(紙智子・農林漁民局局長)・社民(吉泉秀男・農林水産部会部会長)の与野党議員とTPPに関する討論会を開催。与野党が一致してTPP交渉参加を断固阻止するよう求めた。このなかで、共産・社民の両党が党としてTPP反対を明確にしていること、自民党も「聖域なし関税撤廃ならTPP交渉参加は反対」と明確にしていることなどを確認した。与党・民主党は党としての結論はまとまらないものの、野田政権に対して「TPP交渉参加に向けて慎重に協議するよう要請している」などと発言した。
 討論ではTPPの本質について各議員らが話し合ったが、「明確なメリットがない」としてほぼ一致した。またTPP交渉参加の可否についての議論は「農業対輸出産業ではなく、国内法や規制をすべてなくすものであることが明らかになってきた」として広く国民の利益になりえないことを確認した。
 集会は参加者全員が「TPP交渉参加断固阻止に向けて頑張ろう」と拳を突き上げ、ガンバロー三唱で締め括った。

二つのテーマ(環境規制、放射性物質)で畜産講演:茨城県で開かれる

2012 年 3 月 9 日

Filed under: — admin @ 9:12 PM セミナー報告,ニュース

3月9日、茨城県筑西市内で、同市畜産振興協議会、家畜改良センター茨城牧場ら主催で「畜産セミナー:原発事故への技術的対応」が開かれた。約50名が参加した。

講演では、畜産をめぐる情勢について、農水省関東農政局の畜産環境対策官の蛯名広志氏が、次のように述べた。

1:飼料中の放射性セシウム許容値が4月1日から1kg当たり100ベクレルになる。敷料として稲わらを使う場合もこの数値は不変なので要注意。食品の安全・安心を担保するための事項としてとらえて欲しい。これは牛の口に入る段階まで守って欲しい数値だ(堆肥中の規制値400ベクレルは変わらない)。
2:水質汚濁防止法が、平成25年(来年)に畜産排水中の硝酸性窒素等の暫定基準値900mg/lが見直されることが予想されるので、その準備をして欲しい。環境省は良く整備された農場の数値をもっており、それが適用されると、多くの農場では厳しくなる。だから、畜産現場もデータを揃えておく必要がある。
3:環境負荷軽減、家畜排泄物の利活用による産地活性化、スーパーL資金の金利負担軽減措置などの施策があるので、関係機関に相談して欲しい。

また、畜産草地研究所・家畜飼養技術研究領域長の塩谷繁氏は、原発事故による技術的対応を、放射性物質の基本から、その除染技術まで詳しく解説した。

1:セシウム134の物理的半減期は約2年、同137は約30年。初期にコントロールすることが大事だ。
2:セシウムの植物への移行は、葉面吸収と経根吸収があり、今後は経根吸収が中心になる。移行率は、チェルノブイリ事故の例では、経年的に減少し、3年間で3分の1から8分の1程度に減少する。
3:家畜がエサを経て牛に移行する率はセシウムの形態や摂取方法、家畜の種類や月齢などで変わる。
4:最も効果的なセシウム対策は、土壌のプラウ耕だ。研究データでは、プラウ耕+ロータリー耕で土壌中の濃度が元の約5%まで低減している(詳しくは、畜草研のHPに掲載)。
5:酸性やアルカリ性の土壌では吸着力が弱まるので、酸性土壌では石灰を施用し、PHを6.5程度に中和する。さらにカリウムの少ない土壌では、カリウムの施肥により、植物へのセシウム吸収が抑制される。
6:徐々に汚染の状況が分かってきた。各種の方法を組み合わせることで、汚染低減が予測できるようになりつつある。冷静に実態を把握し、これまで続けてきた高品質な自給飼料生産にかける志を絶やさないで欲しい。

参加者からは、「今後の研究に期待する」などの声が寄せられた。(文責:関東支局)

育成管理は非常に大事

Filed under: — maetomo @ 6:16 AM 未分類

Hさんが最近重要視しているのは、育成牛の管理です。
「育成牛の管理はとかく手を抜きがちになるが、乾乳牛の管理と同様に非常に大事。この二つがきちんとできれば、牛は必ず調子良く乳を出してくれる」と言います。

育成牛には現在、牧草サイレージ、コーンサイレージをベースとしたTMRを給与しています。
育成牛の栄養管理を見直したことで成長(増体)が早まり、12から13カ月で初回授精できるようになりました。
「この経済効果は大きい」とのことです。

写真手前の柵の高さは125cm、横の柵の高さは135cmで、それと比較しながら、Hさんは常に育成牛の体高をチェックしています。

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