外国人実習生の現状を紹介 Jリードの井下氏が講演

2018 年 5 月 16 日

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アジア酪農交流会(会長・野英二氏=酪農学園大学副学長)は5月16日、酪農学園大学で「アジア酪農交流会の集い」を開催。講演会では、井下英透氏(十勝管内豊頃町/農事組合法人Jリード・代表、Jクラウド事業協同組合・代表理事)が「技能実習制度の現状と課題」と題して自らの取り組みなどを紹介した。

井下氏は十勝管内の同志酪農家10軒で3年前、外国人実習生を受け入れ、滞在期間中の監理を行なう団体「Jクラウド事業協同組合」を設立。ところが全国でも稀な、酪農家グループでの運営ゆえに、受け入れ団体としての許可を得るまでには辛酸をなめ、「挫折しかけたときもあった」と井下氏は言う。しかし「外国人実習生がいなければ、もはや農場運営を継続していけなくなる」という実情と、「実習生を大切にして、“日本で酪農実習して良かった”と感じてもらえる監理団体を作りたい」という想いで井下氏は奔走。その努力が実り、ようやく昨年、ベトナムからの受け入れにこぎつけた。現在の受け入れ実習生は19名で、年内には40名ほどになる予定だという。

そして井下氏は、日本では生産年齢人口(労働できる人口)が減少していることから、どの産業でも人材確保が深刻化し、それゆえに外国人労働者が必要となっている実情を解説。
さらに、技能実習制度の内容と受け入れの現状、ベトナムでの実習希望性の様子などを、データや写真を交えて紹介した。

なおアジア酪農交流会は、酪農学園大学の教授陣を中心として1975年に発足し、アジア諸国の酪農に関する情報交換、酪農青年の交換研修の援助、セミナー、視察などを定期的に開催している。

乳牛はアミノ酸を要求している 乳牛アミノ酸栄養セミナー2018

2018 年 5 月 15 日

Filed under: — djito @ 7:53 PM セミナー報告

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味の素ヘルシーサプライ(株)は5月15日、帯広市で「乳牛アミノ酸栄養セミナー2018」を開催した。
全国から酪農家はじめ乳牛栄養の技術者ら約150人が参加した。
チャールズ・シュワブ博士(米国ニューハンプシャー大学名誉教授)が「乳牛アミノ酸栄養」と題して基礎編・実践編を解説。杉野利久博士(広島大学准教授)が「国内酪農における乳牛アミノ酸栄養の活用」と題して研究結果を紹介した。
以下はその要約。

●《基礎編》今の乳牛はバイパスアミノ酸が不可欠―シュワブ博士
□乳牛はアミノ酸を要求量しており、CP(粗蛋白質)を要求しているのではない。
□乳牛が吸収できるアミノ酸源は、菌体蛋白質(総アミノ酸の40~60%)、RUP(ルーメン非分解蛋白質、同35~55%)、内因性蛋白質(同約5%)である。
□RDP(ルーメン分解性蛋白質)給与の目的は、ルーメン微生物が炭水化物の消化を最大にして菌体蛋白質合成を最大化できるようルーメン微生物のアンモニアとアミノ酸の要求量を満たすことにある。RUP給与の目的は、乳牛が要求しているにもかかわらず菌体蛋白質だけでは供給できない不足分のアミノ酸を供給することにある。
□乳牛の体内で毎日合成される蛋白質の量は、吸収される必須アミノ酸の量、組成、利用効率によって決まる。乳牛において最も制限になりやすい二つのアミノ酸はリジンとメチオニンである。吸収されるアミノ酸の最適な比率を実現するためには、リジンとメチオニンのルーメンバイパス製剤が不可欠である。
□乳牛が利用できるバイパスアミノ酸がどれだけ供給されるかは、製品によって非常に差がある。

●《実践編》アミノ酸バランスを整える手順―シュワブ博士
1 ルーメン機能を最適化しDMIと菌体蛋白質を最大化するために、高品質の粗飼料を給与する。
2 ルーメン機能を正常化しMUN(乳中尿素態窒素)を目標レベルに収めるために、十分な、だが過剰ではないRDPを与える。
3 MP(代謝蛋白質)中リジン比を最適値に近づけるよう、リジンが豊富な蛋白質飼料を給与するとともに、バイパスリジン製剤を組み合わせる。
4 MP中Lys/Met(リジン/メチオニン)比が最適になるよう、ルーメンバイパスメチオニン製剤を組み合わせる。
5 乳牛が必要とする最小限までRUP給与量を減らす。
□移行期牛においてリジンとメチオニンのバランスを整えると、DMI(乾物摂取量)が増え、乳量および乳蛋白質が増え、ケトーシスが減少し、肝機能が改善され、炎症および酸化ストレスが抑制され、妊娠ロスが減る。

●分娩前のバイパスリジン給与は分娩前後のDMIを増加させる―杉野博士
□分娩移行期においてDMIは最も重要である。そこで「分娩前のリジン補給が分娩後のDMIおよび乳量を増加させる」というデータに着目。分娩前3週間、バイパスリジン製剤(AjiPro-L)を添加してバランスを整えた。すると分娩前のDMI落ち込みが軽減され、分娩後のDMIは高めに推移し、肝機能も良好だった。
□さらに、バイパスリジン製剤をTMRに混合した際にリジンが溶出していないかどうかを3種類の製品で調査したところ、大きな違いが見られた。したがって製品ごとで添加量を設定する必要があるとともに、費用対効果を吟味する必要がある。

牧場経営を加速させる ファームノート キャラバン 2018 in 十勝

2018 年 4 月 12 日

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牛の行動をリアルタイムでモニター・分析して飼養管理を向上させるソフトおよびセンサーの開発・提供を手掛けるファームノート(本社/帯広市、小林晋也社長)は4月12日、十勝管内幕別町で酪農セミナーを開催した。
酪農家はじめ関係者ら約130名が参加した。
本セミナーは以下の五つのプログラムが盛り込まれ、幅広い情報が提供された。

●牛群を量と質で進化させる
最初のプログラムは「繁殖管理のもつ“ちから”~牛群を進化させる~」と題して、ゆうべつ牛群管理サービス・代表取締役の安富一郎氏が、繁殖はなぜ重要なのかを前段で解説。
そして、繁殖管理による量的な向上として妊娠率について、質的な向上として個体の優劣に基づいた精液の選択や淘汰、さらにゲノミック評価による遺伝改良で疾病抵抗性などを高める牛群作りなどについて解説した。

●繁殖お悩み相談
二つ目のプログラムは「あなたの悩みを一刀両断」と題し、安富氏が参加者からの質問に回答。超音波(エコー)診断、プログラム授精、妊娠率向上、VWP(自発的待機期間)、A2ミルク、OPU-IVF(経膣採卵-体外受精)、流産率、フレッシュチェックなどについての質問があがった。

●反芻マネジメント
三つ目のプログラムは「ファームノートが提案する新・反芻マネジメント」と題してファームノートの平勇人氏が、人工知能を活用したセンサー「Farmnote Color」の新機能である、反芻の“見える化”を紹介。その活用事例として、分娩予定日前の反芻の落ち込みから要注意牛をピックアップする、疾病などによる健康状態悪化の早期発見、牛群移動や牛群構成の評価、削蹄方法や時期の評価などについて解説した。
さらに、上士幌町のとかち村上牧場・副代表の村上智也氏が、新機能を使った自農場での反芻マネジメントの具体例を紹介した。

●求人の課題を解決
四つ目のプログラムは「人材課題を解決するために」と題して、農業求人サイト「あぐりナビ」を運営するアグリ・コミュニティ・代表取締役CEOの鍵悠平氏が、人材募集を行なう際の手段、採用活用のポイントを解説し、「あぐりナビ」を紹介した。

●乳房炎ワクチン活用術
五つ目のプログラムは「乳房炎用ワクチンの効果」と題して共立製薬の有馬智之氏が、乳房炎用ワクチン「スタートバック」の作用機序、国内臨床試験成績、全国の顧客から集めた評価、導入成績などを紹介した。

※詳報はDairy Japan 6月号で

薬に頼らない乳房炎発症予防のために カルスポリン乳牛セミナー2018

2018 年 3 月 14 日

Filed under: — djito @ 5:23 PM セミナー報告

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アサヒカルピスウェルネス(株)は3月14・15日、帯広市と紋別市で「カルスポリン乳牛セミナー2018」を開催中。
酪農家はじめ、乳牛栄養の研究者や技術者、獣医師、関連企業などから多数が参加している。

同社初開催となる本セミナーでは、麻生久氏(東北大学大学院農学研究科 教授/食と農免疫国際教育研究センター長)が「牛乳房炎におけるプロバイオティック飼料の効果」と題して、薬に頼らない家畜感染性疾病の予防、腸内細菌を整えるプロバイオティクスの免疫機能性などについて講演した。
以下はその概要の一部。

■日本で使用される抗菌薬のうち約55%が家畜に使用されている。そこから耐性菌が生まれ、人に感染し、薬が効かなくなるというケースが発生してきている。ゆえに各国で、抗菌薬の使用を減らし、適正使用を促進する取り組みが行なわれている。
■そうした背景のもと東北大学は、農免疫を基盤とした農畜水産物の健全育成と食品安全システムの創出に向けて3年前に食と農免疫国際教育研究センターを開設した。そこでは現在、乳汁中のシクロフィリンA(炎症起因子)測定により農場で乳房炎を早期診断する方法の開発や、病気の発生を未然に抑えるプロバイオティクスの効果などを研究している。
■プロバイオティック飼料の乳房炎発症予防効果の研究として、枯草菌を主成分とした飼料添加物「カルスポリン」の給与試験をしたところ、乳房炎発症回数・投薬日数・出荷停止日数において有意差が認められ、枯草菌(カルスポリン)は乳房炎の発症を抑制することがわかった。
■さらに枯草菌(カルスポリン)給与は、乳牛の栄養状態を維持し、免疫系を活性化することを解明した。
■今後は、薬に頼らない乳房炎発症予防のために、乳房炎早期診断法の開発、プロバイオティック飼料素材の研究に取り組んでいく。そのことにより、乳牛における乳房炎の発症が軽減し、乳用牛の供用期間が延伸し、乳牛飼養頭数が確保されて増加し、生乳生産量が増加することにつながる。つまり、酪農業における諸問題が解決することとなる。

その後、同社飼料事業本部の西山東希氏が「カルスポリンについてのご紹介」と題して、製品概要および試験データ(腸内菌叢の適正化、増体効果、乳量に対する効果)を紹介した。

※本記事は帯広会場で取材。
※詳報はDairy Japan 5月号で。

分娩後の難題を解決するための戦略 全酪連・酪農セミナー

2018 年 2 月 20 日

Filed under: — djito @ 5:17 PM セミナー報告

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全国酪農業協同組合連合会(全酪連)は2月7~20日、全国6会場で「全酪連・酪農セミナー2018」、および帯広市にて技術者を対象とした「全酪連・ワークショップ2018」を開催した。

今回のテーマは「効率的な繁殖のための移行期管理~栄養管理による繁殖改善~」で、講師は米国イリノイ大学畜産学部助教授のフィル・カルドーソ獣医師・博士。同博士はブラジルでの開業獣医師を経て、米国イリノイ大学にて栄養学で博士号を取得。乳牛栄養学の研究を行なう一方、酪農現場への技術普及に対しても精力的に活動している。

同博士はセミナーで、繁殖成績改善に主眼を置いた移行期牛の栄養管理についての最新情報を、暑熱ストレスの影響なども交えた幅広い視点から紹介した。

第1章「繁殖で覚えておくこと」では、繁殖成績には発情発見率(授精率)と受胎率が大きく影響することから、その二つを掛け合わせた妊娠率〔妊娠可能な乳牛のうち一定の期間(通常21日)に妊娠した乳牛の%〕を常に把握しておくことが重要であり、目標値は20%以上だが、できるだけ25%以上を目指すことなどを解説した。

第2章「受胎成績を最適にするための乳牛の分娩前と分娩後の栄養管理」では、分娩前(乾乳期)にエネルギー摂取を制御し、バルキーな(高繊維でカサのある)飼料を与えることで、分娩後の代謝が良くなり、負のエネルギーバランスが緩和されることを解説した。

第3章「暑熱ストレス……単なる暑さだけではない」では、ほとんどの乳牛は分娩前後に低カルシウム(Ca)血症に陥っていること、起立不能までには至らない非臨床型(潜在性)の低Ca血症は思っているよりもはるかに多いこと、低Ca血症を防ぐ手立ては負のDCAD(飼料陽イオン陰イオン差)しかないことなどを解説した。

※詳報はDairy Japan 4月号で。

繁殖・お産・カウコンフォートを学ぶ

2018 年 2 月 1 日

Filed under: — djito @ 7:03 PM セミナー報告

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雪印メグミルク 酪農総合研究所は2月1日、札幌市で酪総研シンポジウムを開催した。全国から約230人が参加した。
今回のテーマは「酪農現場の“カイゼン”を考える2~牛づくりにおけるロスとその対策~」として3氏の講演が行なわれた。

堂地修氏(酪農学園大学・教授)は「高泌乳牛の繁殖成績の現状とその改善について考える」と題して、今日の繁殖成績低下に影響している要因、最近の乳牛の受胎成績の推移と特徴、分娩前後の栄養状態が繁殖機能回復と受胎性に与える影響、受胎率向上のための対策と適期授精の考え方などを解説した。

石井三都夫氏(石井獣医サポートサービス・代表取締役)は「母牛と子牛のための分娩管理」と題して、人の分娩から学ぶこと、分娩の環境・衛生、助産は必要か、自然分娩は良いのか、分娩房はフリーストールかフリーバーンか、お産が子牛に影響すること、逆子のお産はどうするかなどを解説した。

椋本正寿氏(北海道農政部・上席普及指導員)は「カウコンフォートの経済効果と未来」と題して、カウコンフォートと乳牛の行動、カウコンフォートと生産性、カウコンフォートの経済効果、カウコンフォートの未来についてなどを解説した。

※詳報はDairy Japan 3月号で。

ゲノム評価が酪農産業を変えた 北海道アルバータ酪農科学技術交流会セミナー

2017 年 11 月 21 日

Filed under: — djito @ 6:54 PM セミナー報告

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北海道アルバータ酪農科学技術交流会は11月21日、酪農学園大学で海外農業技術セミナーを開催した。乳牛遺伝改良の研究者や技術者、関係者などが多数参加した。
講師はカナダのパトリック・ブロンディン氏で、演題は「カナダにおける乳牛のゲノム評価とOPU-IVFの現状」。同氏はSEMEX社の生殖研究および経営部門副責任者で、家畜繁殖とくに胚移植の専門家。

ブロンディン氏は「ゲノム評価の導入で酪農産業は大きく変わった」と前置き。ゲノミック評価が導入された2010年前後を比較すると、種雄牛の世代間隔は大幅に短くなり、雌牛の乳量・乳成分・生産寿命は急激に伸び、体細胞数は下がり、娘牛の妊娠率は大きく向上したことを示した。
また、受精卵を作る際、1回の採卵で複数の種雄牛の交配(混合精液)も可能となり、受精卵の段階でどの掛け合わせが良いのかも判断できるようになったことも紹介した。

さらに、IVF(体外受精)が増え続けていること、IVFで成功するために大事なこと、などを解説した。

※詳報はDairy Japan 1月号で。

最新の酪農技術を幅広く学ぶ 帯広で「北海道酪農技術セミナー」

2017 年 11 月 7 日

Filed under: — djito @ 6:15 PM セミナー報告

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今回で7回目となる「北海道酪農技術セミナー2017」が11月7・8日に帯広市で開催され、北海道はもとより全国各地また海外から約700人が参加した。開催に先立ち、同セミナー事務局の武中慎治氏(メイプルズクレスト コンサルタント サービス)は「本セミナーは、さまざまなテーマを取り上げ、さまざまな職種の方々が集まるのが特徴。いかなる酪農情勢においても、生産効率を上げる飼養管理技術が重要であるゆえ、最新技術を幅広く学んでいただきたい」と挨拶した。

OPU-IVF(経膣採卵-体外受精)、繁殖担当者
セミナー初日は、プレ・コンファレンス・ワークショップとして、ファームノート社提供の『Farmnoteの製品ビジョンと導入事例』本多壮一郎氏・平勇人氏(ファームノート)、アイデックスラボラトリーズ社提供の『新しい妊娠確認の手段:乳汁中PAG(妊娠関連糖タンパク)検査の特徴とその活用方法』松井基純氏(帯広畜産大学)の講演が行なわれた。

その後、セッション1(繁殖関連)で、『OPU-IVFによる胚生産と胚移植について』金田義之氏(ノースブル 金田動物病院)は「SOV-AI(過排卵-人工授精)成績の良くない個体からでもOPU-IVF(経膣採卵-体外受精)により効率的な産子生産が可能である。後継牛を必要としない個体には、大量生産が見込めるOPU-IVFによる黒毛和種体外胚移植が効率的である」と解説した。
また、『THMSにおける授精業務とその戦略:リプロダクティブ・テクニシャンとしてのアプローチ』太田智享氏(トータルハードマネージメントサービス)は「当社の授精業務はチームで積極的に顧客農場に関与している。担当者が毎日、同じ農場に行く。繁殖を担当する農場従業員のような感覚でいることを心がけている」と解説した。

良質粗飼料、三つの炎症コントロール
セッション2(栄養・粗飼料関連)で、『粗飼料増産技術について』佐藤尚親氏(雪印種苗)は「良質粗飼料とは、生産面からは収量が多いもの、利用面からは乾物摂取量が多いもの。多収を得るには、牧草では草種・植生・品種・肥培管理・調製などの基本技術を確認・励行すること。コーンでは年次気象・病害やトラブルの備えと対応がポイントである」と解説した。
また、『移行期の栄養管理について』鈴木保宜氏(あかばね動物クリニック)は「移行期成功のための二つの要素は、三つの炎症(代謝性炎症、感染性炎症、亜急性ルーメンアシドーシス)をコントロールすること、低カルシウム血症をコントロールすることである」と解説した。

乳牛の健康と生産性に関わるアミノ酸製剤の使い方 味の素ヘルシーサプライ

2017 年 11 月 6 日

Filed under: — djito @ 11:27 PM セミナー報告

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味の素ヘルシーサプライは11月6日、帯広市で「乳牛アミノ酸セミナー」を開催した。酪農家はじめ、乳牛栄養・飼料に関わるコンサルタント、獣医師、研究者、酪農現場担当者ら、約100名が参加した。
以下の3氏が、乳牛の健康および生産性に影響するアミノ酸について講演した。

周産期の乳牛の免疫と健康状態に影響を与える要因とそのリスクを減らす栄養管理技術法
―バリー・ブラッドフォード氏(米国カンサス大学・教授)

乳牛の疾病発症の50%以上は、分娩直後1週間以内に集中している。そのときは免疫機能が低下しているからである。
免疫機能の低下を改善する方法は、ボディコンディション、牛舎環境、抗酸化物質(ビタミンEやセレン)、陰イオン飼料の適正化などが知られている。
アミノ酸バランスも免疫機能の活性化および乳量の増加に関与することがわかっている。

AjiPro-L 第三世代製品の特性および米国での使用事例
―新里 出氏(味の素)

バイパスリジン製品を選ぶ際は、製品単価ではなく、有効リジン(乳牛が消化吸収して利用できるリジンが製品中にどのくらい含まれているのかを示す)単価で選ぶべきである。
AjiPro-L(バイパスリジン製剤) 第三世代製品は、第二世代品に比べ、小腸消化率が高まり、1日当たり給与(使用)コストは約20%削減されるようになった。
当社が推奨するAjiPro-Lの使い方は、
1 リジン要求量充足度をチェックする
2 代謝可能蛋白質(MP)要求量充足度をチェックする
3 リジン/MP比を確認する
そして、MP過剰の場合は、MPを減らす(リジン供給量は現状維持)。リジン充足度が低い場合は、AjiPro-Lを添加する。
リジンが第一制限になっている(足りていない)場合は、AjiPro-Lを上乗せ添加することにより乳量・乳成分の増加につながることから経済的に有効である。

高泌乳牛管理とAjiPro-L 使用事例
―藤井 雄一郎氏(北海道富良野市/藤井牧場 社長)

当牧場は総頭数960頭(搾乳牛500頭)、年間生産乳量5500t。
乳牛に最高の安楽性を提供すべくサンドベッド(砂の牛床)を2012年に導入。それより跛行および乳房炎が大幅に減少した。
乳牛が健康になり、出荷乳量が伸びるに従い、飼養管理の重要性が増してきた。そこでAjiPro-Lを2014年より給与試験した(泌乳初期の経産牛110頭に給与)。同時期に規模拡大で乳牛頭数(生産量)が2倍になったにもかかわらず、平均乳量が増加する、飼料コスト削減などのデータが得られた。現在は、高泌乳牛群に加え、乾乳後期牛群にも使用している。
高泌乳牛のポテンシャルを最大限に活かすためには、乳牛に負担をかけることなく、いかに健康に飼うかを意識した飼養管理が重要である。飼養管理がより高度化しているなかで、データに基づいた経営判断が必要であると実感している。

乳房炎防除への将来展望

2017 年 10 月 18 日

Filed under: — Yayoi Uruno @ 11:30 AM セミナー報告,ニュース

日本乳房炎研究会は10月6日、都内で「第22回日本乳房炎研究会学術集会」を開催した。同学術集会は『乳腺免疫の最新知見と乳房炎防除』と題し、農研機構・動衛研の林智人氏の座長のもと、下記の講演が行なわれた。また、ポスター演題は全国から11題の発表があった。

基調講演 「乳腺免疫のユニーク性と乳房炎予防に向けた新概念の構築」
 東北大学大学院農学研究会 野地智法氏
講演1 「乳房炎防除のための自然免疫機能の利用」
 広島大学大学院生物圏科学研究科 磯部直樹氏
講演2 「乳房炎由来菌のバイオフィルム形成能と慢性関係」
 北海道中央農業共済組合 山下祐輔氏

なお、当日の発表演題の中から第22回日本乳房炎研究会学術集会?居百合子学術賞が2題選ばれた。受賞演題は以下のとおり。
臨床研究部門
 スコア?臨床型乳房炎を発症した原因菌発育陰性牛への対応
 ○佐藤太郎・後藤 洋・三浦道三郎・近藤寧子・赤松裕久・田中秀和・藤田宏子・
 渡邉あい子・三好志朗・宮田雅章・荒木香里・磯部直樹†・篠塚康典・河合一洋
 (Bovine Mastitis Research (BMR)、†広大院生物圏)
基礎研究部門
 乳房温度上昇にともなう乳腺上皮細胞の乳分泌能とバリア機能の変化に関する基礎研究
 ○小林 謙・津上優作・松長康太・鈴木貴弘・西邑隆徳(北大院農)

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