分娩後の難題を解決するための戦略 全酪連・酪農セミナー

2018 年 2 月 20 日

Filed under: — djito @ 5:17 PM セミナー報告

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全国酪農業協同組合連合会(全酪連)は2月7~20日、全国6会場で「全酪連・酪農セミナー2018」、および帯広市にて技術者を対象とした「全酪連・ワークショップ2018」を開催した。

今回のテーマは「効率的な繁殖のための移行期管理~栄養管理による繁殖改善~」で、講師は米国イリノイ大学畜産学部助教授のフィル・カルドーソ獣医師・博士。同博士はブラジルでの開業獣医師を経て、米国イリノイ大学にて栄養学で博士号を取得。乳牛栄養学の研究を行なう一方、酪農現場への技術普及に対しても精力的に活動している。

同博士はセミナーで、繁殖成績改善に主眼を置いた移行期牛の栄養管理についての最新情報を、暑熱ストレスの影響なども交えた幅広い視点から紹介した。

第1章「繁殖で覚えておくこと」では、繁殖成績には発情発見率(授精率)と受胎率が大きく影響することから、その二つを掛け合わせた妊娠率〔妊娠可能な乳牛のうち一定の期間(通常21日)に妊娠した乳牛の%〕を常に把握しておくことが重要であり、目標値は20%以上だが、できるだけ25%以上を目指すことなどを解説した。

第2章「受胎成績を最適にするための乳牛の分娩前と分娩後の栄養管理」では、分娩前(乾乳期)にエネルギー摂取を制御し、バルキーな(高繊維でカサのある)飼料を与えることで、分娩後の代謝が良くなり、負のエネルギーバランスが緩和されることを解説した。

第3章「暑熱ストレス……単なる暑さだけではない」では、ほとんどの乳牛は分娩前後に低カルシウム(Ca)血症に陥っていること、起立不能までには至らない非臨床型(潜在性)の低Ca血症は思っているよりもはるかに多いこと、低Ca血症を防ぐ手立ては負のDCAD(飼料陽イオン陰イオン差)しかないことなどを解説した。

※詳報はDairy Japan 4月号で。

繁殖・お産・カウコンフォートを学ぶ

2018 年 2 月 1 日

Filed under: — djito @ 7:03 PM セミナー報告

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雪印メグミルク 酪農総合研究所は2月1日、札幌市で酪総研シンポジウムを開催した。全国から約230人が参加した。
今回のテーマは「酪農現場の“カイゼン”を考える2~牛づくりにおけるロスとその対策~」として3氏の講演が行なわれた。

堂地修氏(酪農学園大学・教授)は「高泌乳牛の繁殖成績の現状とその改善について考える」と題して、今日の繁殖成績低下に影響している要因、最近の乳牛の受胎成績の推移と特徴、分娩前後の栄養状態が繁殖機能回復と受胎性に与える影響、受胎率向上のための対策と適期授精の考え方などを解説した。

石井三都夫氏(石井獣医サポートサービス・代表取締役)は「母牛と子牛のための分娩管理」と題して、人の分娩から学ぶこと、分娩の環境・衛生、助産は必要か、自然分娩は良いのか、分娩房はフリーストールかフリーバーンか、お産が子牛に影響すること、逆子のお産はどうするかなどを解説した。

椋本正寿氏(北海道農政部・上席普及指導員)は「カウコンフォートの経済効果と未来」と題して、カウコンフォートと乳牛の行動、カウコンフォートと生産性、カウコンフォートの経済効果、カウコンフォートの未来についてなどを解説した。

※詳報はDairy Japan 3月号で。

ゲノム評価が酪農産業を変えた 北海道アルバータ酪農科学技術交流会セミナー

2017 年 11 月 21 日

Filed under: — djito @ 6:54 PM セミナー報告

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北海道アルバータ酪農科学技術交流会は11月21日、酪農学園大学で海外農業技術セミナーを開催した。乳牛遺伝改良の研究者や技術者、関係者などが多数参加した。
講師はカナダのパトリック・ブロンディン氏で、演題は「カナダにおける乳牛のゲノム評価とOPU-IVFの現状」。同氏はSEMEX社の生殖研究および経営部門副責任者で、家畜繁殖とくに胚移植の専門家。

ブロンディン氏は「ゲノム評価の導入で酪農産業は大きく変わった」と前置き。ゲノミック評価が導入された2010年前後を比較すると、種雄牛の世代間隔は大幅に短くなり、雌牛の乳量・乳成分・生産寿命は急激に伸び、体細胞数は下がり、娘牛の妊娠率は大きく向上したことを示した。
また、受精卵を作る際、1回の採卵で複数の種雄牛の交配(混合精液)も可能となり、受精卵の段階でどの掛け合わせが良いのかも判断できるようになったことも紹介した。

さらに、IVF(体外受精)が増え続けていること、IVFで成功するために大事なこと、などを解説した。

※詳報はDairy Japan 1月号で。

最新の酪農技術を幅広く学ぶ 帯広で「北海道酪農技術セミナー」

2017 年 11 月 7 日

Filed under: — djito @ 6:15 PM セミナー報告

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今回で7回目となる「北海道酪農技術セミナー2017」が11月7・8日に帯広市で開催され、北海道はもとより全国各地また海外から約700人が参加した。開催に先立ち、同セミナー事務局の武中慎治氏(メイプルズクレスト コンサルタント サービス)は「本セミナーは、さまざまなテーマを取り上げ、さまざまな職種の方々が集まるのが特徴。いかなる酪農情勢においても、生産効率を上げる飼養管理技術が重要であるゆえ、最新技術を幅広く学んでいただきたい」と挨拶した。

OPU-IVF(経膣採卵-体外受精)、繁殖担当者
セミナー初日は、プレ・コンファレンス・ワークショップとして、ファームノート社提供の『Farmnoteの製品ビジョンと導入事例』本多壮一郎氏・平勇人氏(ファームノート)、アイデックスラボラトリーズ社提供の『新しい妊娠確認の手段:乳汁中PAG(妊娠関連糖タンパク)検査の特徴とその活用方法』松井基純氏(帯広畜産大学)の講演が行なわれた。

その後、セッション1(繁殖関連)で、『OPU-IVFによる胚生産と胚移植について』金田義之氏(ノースブル 金田動物病院)は「SOV-AI(過排卵-人工授精)成績の良くない個体からでもOPU-IVF(経膣採卵-体外受精)により効率的な産子生産が可能である。後継牛を必要としない個体には、大量生産が見込めるOPU-IVFによる黒毛和種体外胚移植が効率的である」と解説した。
また、『THMSにおける授精業務とその戦略:リプロダクティブ・テクニシャンとしてのアプローチ』太田智享氏(トータルハードマネージメントサービス)は「当社の授精業務はチームで積極的に顧客農場に関与している。担当者が毎日、同じ農場に行く。繁殖を担当する農場従業員のような感覚でいることを心がけている」と解説した。

良質粗飼料、三つの炎症コントロール
セッション2(栄養・粗飼料関連)で、『粗飼料増産技術について』佐藤尚親氏(雪印種苗)は「良質粗飼料とは、生産面からは収量が多いもの、利用面からは乾物摂取量が多いもの。多収を得るには、牧草では草種・植生・品種・肥培管理・調製などの基本技術を確認・励行すること。コーンでは年次気象・病害やトラブルの備えと対応がポイントである」と解説した。
また、『移行期の栄養管理について』鈴木保宜氏(あかばね動物クリニック)は「移行期成功のための二つの要素は、三つの炎症(代謝性炎症、感染性炎症、亜急性ルーメンアシドーシス)をコントロールすること、低カルシウム血症をコントロールすることである」と解説した。

乳牛の健康と生産性に関わるアミノ酸製剤の使い方 味の素ヘルシーサプライ

2017 年 11 月 6 日

Filed under: — djito @ 11:27 PM セミナー報告

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味の素ヘルシーサプライは11月6日、帯広市で「乳牛アミノ酸セミナー」を開催した。酪農家はじめ、乳牛栄養・飼料に関わるコンサルタント、獣医師、研究者、酪農現場担当者ら、約100名が参加した。
以下の3氏が、乳牛の健康および生産性に影響するアミノ酸について講演した。

周産期の乳牛の免疫と健康状態に影響を与える要因とそのリスクを減らす栄養管理技術法
―バリー・ブラッドフォード氏(米国カンサス大学・教授)

乳牛の疾病発症の50%以上は、分娩直後1週間以内に集中している。そのときは免疫機能が低下しているからである。
免疫機能の低下を改善する方法は、ボディコンディション、牛舎環境、抗酸化物質(ビタミンEやセレン)、陰イオン飼料の適正化などが知られている。
アミノ酸バランスも免疫機能の活性化および乳量の増加に関与することがわかっている。

AjiPro-L 第三世代製品の特性および米国での使用事例
―新里 出氏(味の素)

バイパスリジン製品を選ぶ際は、製品単価ではなく、有効リジン(乳牛が消化吸収して利用できるリジンが製品中にどのくらい含まれているのかを示す)単価で選ぶべきである。
AjiPro-L(バイパスリジン製剤) 第三世代製品は、第二世代品に比べ、小腸消化率が高まり、1日当たり給与(使用)コストは約20%削減されるようになった。
当社が推奨するAjiPro-Lの使い方は、
1 リジン要求量充足度をチェックする
2 代謝可能蛋白質(MP)要求量充足度をチェックする
3 リジン/MP比を確認する
そして、MP過剰の場合は、MPを減らす(リジン供給量は現状維持)。リジン充足度が低い場合は、AjiPro-Lを添加する。
リジンが第一制限になっている(足りていない)場合は、AjiPro-Lを上乗せ添加することにより乳量・乳成分の増加につながることから経済的に有効である。

高泌乳牛管理とAjiPro-L 使用事例
―藤井 雄一郎氏(北海道富良野市/藤井牧場 社長)

当牧場は総頭数960頭(搾乳牛500頭)、年間生産乳量5500t。
乳牛に最高の安楽性を提供すべくサンドベッド(砂の牛床)を2012年に導入。それより跛行および乳房炎が大幅に減少した。
乳牛が健康になり、出荷乳量が伸びるに従い、飼養管理の重要性が増してきた。そこでAjiPro-Lを2014年より給与試験した(泌乳初期の経産牛110頭に給与)。同時期に規模拡大で乳牛頭数(生産量)が2倍になったにもかかわらず、平均乳量が増加する、飼料コスト削減などのデータが得られた。現在は、高泌乳牛群に加え、乾乳後期牛群にも使用している。
高泌乳牛のポテンシャルを最大限に活かすためには、乳牛に負担をかけることなく、いかに健康に飼うかを意識した飼養管理が重要である。飼養管理がより高度化しているなかで、データに基づいた経営判断が必要であると実感している。

乳房炎防除への将来展望

2017 年 10 月 18 日

Filed under: — Yayoi Uruno @ 11:30 AM セミナー報告,ニュース

日本乳房炎研究会は10月6日、都内で「第22回日本乳房炎研究会学術集会」を開催した。同学術集会は『乳腺免疫の最新知見と乳房炎防除』と題し、農研機構・動衛研の林智人氏の座長のもと、下記の講演が行なわれた。また、ポスター演題は全国から11題の発表があった。

基調講演 「乳腺免疫のユニーク性と乳房炎予防に向けた新概念の構築」
 東北大学大学院農学研究会 野地智法氏
講演1 「乳房炎防除のための自然免疫機能の利用」
 広島大学大学院生物圏科学研究科 磯部直樹氏
講演2 「乳房炎由来菌のバイオフィルム形成能と慢性関係」
 北海道中央農業共済組合 山下祐輔氏

なお、当日の発表演題の中から第22回日本乳房炎研究会学術集会?居百合子学術賞が2題選ばれた。受賞演題は以下のとおり。
臨床研究部門
 スコア?臨床型乳房炎を発症した原因菌発育陰性牛への対応
 ○佐藤太郎・後藤 洋・三浦道三郎・近藤寧子・赤松裕久・田中秀和・藤田宏子・
 渡邉あい子・三好志朗・宮田雅章・荒木香里・磯部直樹†・篠塚康典・河合一洋
 (Bovine Mastitis Research (BMR)、†広大院生物圏)
基礎研究部門
 乳房温度上昇にともなう乳腺上皮細胞の乳分泌能とバリア機能の変化に関する基礎研究
 ○小林 謙・津上優作・松長康太・鈴木貴弘・西邑隆徳(北大院農)

自分がされて嫌なことは牛にしてはいけない 十勝子牛研究会

2017 年 10 月 1 日

Filed under: — djito @ 10:25 AM セミナー報告

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十勝子牛研究会(会長・石井三都夫獣医師)は9月30日、音更町で研修会を開催し、生産者や獣医師、関係機関から約50名が参加した。基調講演で、瀬尾哲也氏(帯広畜産大学、アニマルウェルフェア畜産協会・代表理事)が「アニマルウェルフェアの近年の動向」を解説した。

●アニマルウェルフェアとカウコンフォート
アニマルウェルフェアとは「動物福祉」「家畜福祉」と訳され、「快適性に配慮した家畜の飼養管理」を意味する。「五つの自由」(1 飢え・渇き・栄養欠如からの自由、2 不快からの自由、3 痛み・傷害・疾病からの自由、4 正常行動を発現できる自由、5 恐怖や苦悩からの自由)が世界共通認識となっている。

●EUではアニマルウェルフェア食品が一般化
ヨーロッパを中心に近年、アニマルウェルフェアの取り組みが進展し、それに伴い各種のアニマルウェルフェア畜産製品や牛乳・乳製品が一般的に販売され、流通量が増えていることから求めやすい販売価格となってきている。ハンバーガーやフライドチキンなどのファストフードチェーンも、アニマルウェルフェアに対応せざるを得なくなってきている。

●日本でもアニマルウェルフェア認証制度
日本では、アニマルウェルフェアの考え方に対応した家畜の飼育管理指針が畜産技術協会で策定されている(同協会ホームページからダウンロード可能)。
さらに、アニマルウェルフェアを普及し、認証制度を設けて認証食品を消費者が選択できるように、アニマルウェルフェア畜産協会が昨年、設立された。同協会の認証制度は、審査を受け、52評価項目の8割以上を満たすことで認証が得られ、その農場で育った家畜から生産された畜産商品には認証マークを付けて販売できる。審査項目と内容は、同協会のホームページで閲覧可能。

●東京オリンピックで日本のアニマルウェルフェアが注目される
このように、アニマルウェルフェアは国際的な流れとなっており、日本は後進国と言わざるを得ない。アニマルウェルフェアは東京オリンピック・パラリンピックで注目される可能性が高く、日本ブランドをアピールするにはアニマルウェルフェアが必須となる。そのためには、生産者はもとより、と畜施設、家畜輸送方法などでも対応が求められる。
アニマルウェルフェアとは結局、「自分がされて嫌なことは牛にしてはいけない」ということであると瀬尾氏は総括し、日本でもアニマルウェルフェアを普及していくことを提案した。

デンマークにおける酪農場の労務管理を学ぶ

2017 年 9 月 1 日

Filed under: — djito @ 6:49 PM セミナー報告

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明治、よつ葉乳業、ホクレンは9月1日、十勝管内音更町で「デンマークに学ぶ雇用型酪農経営への転換と教育支援」と題したセミナーを開催した。酪農家はじめJA、関係機関から約200名が参加した。
講師は、デンマーク農業アドバイザリーサービス(SEGES)のヴィベック・フレッカー・ニールセン氏。

●SOP(標準作業手順書)
酪農場の規模拡大に伴い従業員が必要になり、酪農家は従業員のマネージャーおよびリーダーへと役割が変わった。ところが、いざ従業員を抱えると、どのように従業員を上手くリードしたら良いのかがわからず、またそのための教育機関もなかった。
そこでSEGESは労務管理アドバイスとともに、SOP(標準作業手順書)と呼ばれる手法とツール(下の写真)を開発した。なおデンマークでは65%の酪農家が、このSOPを利用しているという。

●従業員には5種類のタイプがある
酪農家がリーダシップを発揮し、従業員が効率的に働くように変革していくには、五つのステップがある。それは、1 現場調査と聞き取り、2 自己認識、3 変革ツール、4 定着させる、5 フォローアップである。
リーダーである酪農家は明確なビジョンと目的を従業員にきちんと示すこと。そして従業員には5種類のタイプ(1 生涯農業者、2 外交的労務者、3 内向的労務者、4 均衡とれた労務者、5 報酬の労務者)があるので、それを知り、それに応じた対応でリードし、やる気を出せるようにする。

●リーン(トヨタ生産システム)を酪農に
リーンとは、トヨタ生産システムを世界に発信するために使われようになった言葉。ムダを排除して、生産効率を上げることで知られている。
それを酪農に応用するには、七つのムダ(1 手待ち、2 運搬、3 不必要な動き、4 不良、5 やりすぎ、6在庫、7 使われていない知識)をなくしていくこと。その際にもSOPは重宝する。

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後期胚死滅を超音波画像で早期診断 フロンティアインターナショナル

2017 年 8 月 30 日

Filed under: — djito @ 9:05 PM セミナー報告

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株式会社フロンティアインターナショナルは8月30日、札幌市で「Dr. ニエンミの超音波画像診断セミナー」を開催し、乳牛の繁殖検診などに関わる獣医師らが参加した。
(8月28日は福岡市、9月1日は日本大学藤沢キャンパスでも開催)
講師のジョヴァンニ・ニエンミ氏はイタリアで繁殖を専門とする獣医師で、牛の超音波画像診断では世界的なエキスパートとして知られる。
通訳は繁殖の専門家で知られる大澤健司教授(宮崎大学農学部獣医学科)が務めた。

●胚死滅はすべての農場で起こっている
受精が成立したら98%は受精卵(妊娠)となるが、その後、平均60%の妊娠がダメになる。
妊娠失敗の原因は流産(妊娠42日以降に起こる)が知られるが、それは氷山の一角にすぎず、ほとんどが胚死滅によるものである。妊娠5~25日に起こるものを早期胚死滅、26~42日に起こるものを後期胚死滅と呼ぶ。
胚死滅は、すべての農場で起こっている。妊娠28~42日で平均11%、42~56日で平均6%の胚死滅が起こっているというデータがある。

●超音波画像診断で早く・安く・正確に
胚死滅を抑えるには、ヒートストレス対策、ワクチンプログラムの実施などがあげられるが、早期に診断(摘発)することが非常に重要である。つまり、妊娠・非妊娠の診断を早く、安く、正確に実施すること。それを可能とするのが超音波画像診断である。なお、早くと言っても授精後28日からが安全で、25日前は危険である。
超音波画像で後期胚死滅を診断するには、黄体、液体貯留、胚の様子を画面で診る。それにより、妊娠、双子、後期胚死滅、不受胎がわかり、いち早くその対応が可能になる。

その後、セミナーでは、超音波画像による胎子の性判別方法、潜在性子宮内膜炎の診断方法などが詳しく解説された。
なお、ニエンミ獣医師の顧客酪農家のすべてが超音波画像による胎子の性判別を希望し、そのメリットを享受しているという。

牛ウイルス性下痢症コントロールを講演

2017 年 6 月 16 日

Filed under: — maetomo @ 4:46 PM セミナー報告

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平成29年度 関東しゃくなげ会

ZENOAQ・日本全薬工業は6月16日、都内で関東しゃくなげ会第38回研修会を開いた。テーマは「畜産現場における感染症コントロール 3 ?BVDV感染症撲滅への地域的取組みについて」で、2講演が行なわれた。

迫田義博教授(北海道大学大学院獣医学研究室・微生物学教室)は「牛ウィルス性下痢病の現状と今後の挑戦」を講演し、BVD対策として持続感染牛(PI牛)の淘汰やワクチネーションのほか、獣医師の知識と技術向上も必要と訴えた。

また、中村章氏(北海道獣医師会・根室支部支部長)は「一地域における牛ウィルス性下痢・粘膜病対策」を講演し、根室管内での各BVD臨床事例を紹介した。BVD対策としてワクチネーションによる感染防止、PI牛の淘汰による感染源排除、また導入牛のトレーサビリティをあげた。

講演後のZENOAQ情報コーナーでは、日本全薬工業・営業本部学術部PAテクニカルサービスチームの西川史人が、新規抗コクシジウム製剤「ベコクサン」を紹介。ベコクサンは牛コクシジウム症の発症予防と感染時の治療に用いることができる製剤で、近日中に発売されるとした。

(Written by Ryoichi Maeda)

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