雪印メグミルク、第16回定時株主総会を開催

2025 年 6 月 26 日

Filed under: — 前田真之介 @ 9:41 AM ニュース

酪農生産基盤の強化とチーズ増産への投資を表明

雪印メグミルクは6月25日、札幌市で第16回定時株主総会を開催した。
冒頭では監査報告、事業報告、財務報告が行なわれ、今後の事業方針について説明がなされた後、取締役の選任などの各議案は原案どおり承認・可決された。

2024年3月期の業績は、売上高が前年比1.7%増、営業利益は3.6%増、経常利益は1.9%増と増収増益を確保した。食品業界全体では、インバウンド需要の回復により外食需要が上向く一方、依然として原材料価格や物流コストの上昇が続き、厳しい経営環境が続いたと総括された。

原料乳の調達に関しては、コロナ禍以降、酪農業界全体で厳しい状況が続いていたものの、2024年はJミルクを中心に、乳業メーカーと生産者が連携し、脱脂粉乳の在庫低減に注力したことで、生産抑制の解除に至った。同社の購入乳量は96.4万t(前期比0.4%増)と前期を上回った。

同社は今後のビジョンとして、「リジェネラティブな社会」の実現を掲げる。リジェネラティブとは、持続的かつ好循環な経済・環境・社会の在り方を意味し、その中でも酪農生産基盤の効率化・高付加価値化・市場変革への挑戦を重要施策と位置づけている。

重点成長分野の一つであるチーズ事業においては、増産に向けた設備投資を進めており、2028年にはなかしべつ工場(北海道)および阿見工場(茨城県)の稼働を予定している。

佐藤雅俊社長は、「これらの工場を通じて生乳の受け皿を広げるとともに、チーズという高付加価値製品の発信を通じて、酪農産業の将来性を切り拓いていきたい」とコメント。
また、「チーズを通じて市場を開拓し、生乳を確実に受け入れていくことが、酪農基盤を守る取り組みの要になる」とし、今後も生産現場と連携しながら酪農支援に注力する姿勢を示した。

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