米韓FTAからTPPを読み解く 北海道酪農協会「酪農シンポジウム」
2012 年 3 月 23 日
北海道酪農協会は23日、批准された米韓FTAから読み解くTPP交渉のゆくえと、それに対応した今後の国内酪農政策の考え方を探る目的で、「酪農の再構築に向けた国内対策」とテーマとした酪農シンポジウムを札幌市内で開催した。
開催に当たり中曽根宏会長は、「TPP参加は国の根幹に関わる重大な問題である。国からの情報が出てこないなか、きちんと知識を得て、しっかり対応していきたい」と挨拶。
その後、二つの講演が行なわれた。
まず「今後の国内酪農対策を考えるポイント」と題して酪農経済通信社・稲葉武洋氏が、直面している国際交渉の諸情勢、現行制度の考察、国内制度のこれからをどう考えるか、などを解説した。
次に「米韓FTAの内容にみるTPP参加協議のゆくえ」と題して北海道大学農学部・東山寛氏が、米韓FTAの全体像、TPP事前協議のゆくえ、などを解説した。
東山氏は、「韓国では米韓FTA発効後も、国を二分する状況がいまだに続いている。この背景には、交渉過程が十分に明らかにされてこなかったこと、対象となる分野が広範囲かつ複雑であること、それゆえ多くの国民が蚊帳の外に置かれ続けてきたことがあげられる。現在日本で進められようとしているTPPにとっても、反面教師とするべきである」と語った(写真)。
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