初妊牛相場:53.7万円で弱含み ホクレン家畜市場

2014 年 6 月 30 日

Filed under: — djito @ 3:10 PM 業界情報

初妊牛相場6月

ホクレン家畜市場の初妊牛相場6月集計分が、ホクレン酪農部・家畜販売課より発表された。

6月については、前月に引き続き夏産み中心の出回りであり、都府県を中心に導入需要が減退する時期であったことから、平均価格は53万7000円(前月比2万5000円安・前年比4万9000円高)と弱含んでの推移となった。

7月については、本格的な暑熱期を迎えることで事故への警戒から、都府県における導入需要の活発化は見込まれないため、弱含みでの推移が予想される。

「酪農生産への貢献」が使命の会社として 雪印メグミルク

2014 年 6 月 26 日

Filed under: — djito @ 4:13 PM ニュース

雪メグ株主総会

雪印メグミルク株式会社の第5回定時株主総会が6月26日、札幌市のホテルで開催された。
中野吉晴社長は事業報告のなかで、今期の決算が増収(前期比104.2%)減益(同74.9%)となった要因の一つとして、大幅なコストアップなど経営環境が大きく変化したことをあげた。
そこで、1年前倒しで、平成26年度を初年度とする新たな中期経営計画に移行すること、その考え方などについて説明した。
急激なコストアップに対してはスピード感を持って対応し、環境変化に合わせた構造計画を徹底していくとした。

株主総会後の会見では、「酪農家戸数が減少し、生乳生産量も減少し続けているが、『酪農生産への貢献』を企業理念としている会社として、どう捉え、どう貢献していくか?」という本誌の質問に、
小川澄男常務は、「酪農生産現場で離農が進んでいることは、われわれ酪農に立脚するメーカーとして非常に憂慮している。酪農基盤を何とか維持してほしいことから、例えば、日本酪農青年研究連盟への支援、酪農生産現場の声をきちんと聞くための酪農諮問委員会を設けている。また、生産現場を強くするために酪農総合研究所で実証農場のお手伝いをしており、かなり効果をあげてきている。こうすれば酪農経営はうまくいくという事例をたくさん積み重ねていって、酪農生産現場を元気にしていきたい。併せて、雪印種苗・標茶町農協・標茶町で立ち上げた酪農生産法人は来年度から搾乳が始まるが、そこでの事例を積み上げることも、酪農生産への貢献の一環としていきたい」と語った。

また中野社長は、「酪農生産現場では、コストアップやTPPによる将来不安、投資への躊躇、いろいろな問題が絡み合っている。(小川常務が話した)先の内容を地道に続けていくことが酪農生産への貢献につながり、お役に立てると思っている」と語った。

会長には引き続き小里貞利氏:中央畜産会

2014 年 6 月 25 日

Filed under: — Yayoi Uruno @ 6:01 PM ニュース

公益社団法人中央畜産会は、6月25日都内で、平成26年度定時総会を開催し、平成25年度の事業報告などが行なわれた。事業報告では「平成25年度も厳しい畜産経営のなかで37事業を実施した。補助事業に加えて、自主財源による事業の推進、会員組織の強化と相互の連携強化に努めるとともに、東日本大震災の発生に対する支援などにも重点を置いた事業を推進した」と発表された。具体的な公益目的事業は、コンサルタント関係の支援・指導、和牛の輸出拡大についての取り組みなどが挙げられる。また、今回は任期満了に伴う役員の選任が行なわれ、会長には引き続き小里貞利氏が選任された。非常勤副会長には中須勇雄氏が、常勤副会長には南波利昭氏が選任された。

日本の畜産の今後の展望:日本イーラリリー

Filed under: — Yayoi Uruno @ 10:30 AM セミナー報告,ニュース

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日本イーラリリー(株)エランコアニマルヘルス事業部は、6月24日都内で、2014年フードチェーン・ブランドセミナーを開催した。「グローバル化時代における日本の畜産を考える~日本の畜産の今後の展望とグローバル化時代を勝ち抜く戦略とは~」をテーマとし、「日本の畜産業の今後の展望について」東京大学大学院農学生命科学研究科 中嶋康博教授が、「国内乳業を巡る環境と展望」について(株)明治の小出薫特別顧問が、「食品安全認証取得について思うこと」について(株)イシイ 取締役雛・ワクチン卵事業本部長 永津一博氏が、「世界における日本農業の実力と潜在能力の引き出し方」について(株)農業技術通信社『農業ビジネス』編集長 浅川芳裕氏が、それぞれ講演した。

講演後は、モデレーターとして東京大学大学院農学生命科学研究科 食の安全センター長の関崎勉教授が加わり、「日本の畜産の今後の展望とグローバル化時代を勝ち抜く戦略とは」をテーマとしてパネルディスカッションが行なわれ、さまざまな意見が飛び交った。最後の総括で東京大学大学院農学生命科学研究科 中嶋康博教授は「日本は戦後、急速に社会を変化させた。このなかの大きな力である畜産は、現在の段階でまた大きく転換する時期がきており、そのことを意識しながら対応する必要がある。日本での経験を適応しながら各地域のビジネスへと発展させていき、そのためには日本国内でも改善・発展し続けていかなければならない。その活力を持ち続けていく必要がある」と述べた。

性選別精液(Sort90)の受胎率アップ!:家畜改良事業団

2014 年 6 月 24 日

Filed under: — Yayoi Uruno @ 9:30 AM ニュース

一般社団法人家畜改良事業団は、新しく開発したストロー充填技術※1(二層式新ストロー:特許申請中)を性選別精液(Sort90)にも適用し、従来型ストローに比べて大幅に受胎率が向上することを実証した。

近年、ホルスタイン種の受胎率が低下しており、家畜改良事業団は、このような状況を打開すべく試験研究を重ねてきた。この新ストロー充填技術は、雌雄の産み分け処理をしていない精液を用いて未経産牛から経産牛まで人工授精し、受胎率は従来型ストローと比較して約6%高いことが確認されていたものであり、その最新技術を平成22年度から性選別精液にも導入してきた。

家畜改良事業団は、平成19年7月から26年2月までのホルスタイン種における受胎モニタリングの成績をまとめた結果、未経産牛、経産牛ともに、従来型ストローと比較して二層式新ストローの受胎率がそれぞれ46.7→52.7%、32.5→38.9%と、約6%向上することを確認した。二層式新ストローのSort90は経産牛においても、性選別していない通常の凍結精液を用いた場合の受胎率と遜色のないレベルにある。

家畜改良事業団では、この結果を踏まえ、今後、二層式新ストローを使った性選別精液について、ホルスタイン種に加え、黒毛和種のSort90の供給も充実させていく予定。

【解説】
※1:最新のストロー充填技術(二層式新ストロー)
ストロー内で凍結された牛精液は、液体窒素内(-196℃)で保管され、雌牛が発情した時に融解して人工授精に用いられている。
本技術は、ストロー内に精液の入った層と精液を含まない希釈液の層を設けた二層構成にした点と希釈液の改良がポイント。精子を凍結保存するときには、凍害保護物質を精子が死滅しないようにするために添加するが、凍結精液を融解した後には、その保護物質が逆に精子にダメージを与えていると言われている。凍害保護物質の影響を少なくすることが、ひとつのポイントであり、さらに、希釈液の中には精子のエネルギー源となる糖が含まれている。

25年度受託乳量は2.4%減

2014 年 6 月 19 日

Filed under: — maetomo @ 1:29 PM ニュース

 中央酪農会議は6月18日、都内で平成26年度定時会員総会を開催した。
 会議後の記者会見で、25年度の生乳計画生産実績と26年度生乳計画生産目標数量が発表された。発表によると25年度の生乳受託乳量は北海道が346万924tで前年度比2.5%減、都府県が342万5420tで同2.2%減、合計718万6344tで2.4%減だった。北海道、都府県ともに前年を下回ったが、北海道の落ち込みがより大きかった。
 また26年度の生乳計画生産目標数量は、北海道が383万7169t(102%)、都府県が347万1346t(101.3%)で、計730万8515t(101.7%)とした。
 25年度実績は各指定団体で受託乳量が前年割れしたが、未達ペナルティが発生したのは東海のみで、ペナルティ数量は83tだった。

223戸が離脱 北海道

2014 年 6 月 16 日

Filed under: — djito @ 6:16 AM ニュース

北海道農政部畜産振興課は「北海道における酪農経営の離脱状況について」を発表した。
これは昨年2月1日~今年1月31日までに、生乳出荷を中止した農家を調べたもの。

今年2月1日現在の生乳出荷農家戸数は6330戸で、新規参入が22戸あったものの、223戸が離脱したことから、201戸の減少となった(前年は213戸)。減少率は3.08%(同3.16%)

離脱の要因は、「高齢化と後継者問題・労働力不足」が35.4%と最も多く、「経営者の事故・病気、死亡」と「乳雌育成部門への経営転換」がそれぞれ12.6%、「将来への不安」が9.4%、「負債問題」が8.5%となっている。

頭数規模別では、30~39頭が54戸(24.2%)と最も多く、10~29頭が53戸(23.8%)、55~99頭が49戸(22.0%)、40~49頭が43戸(19.3%)となっている。100%以上は9戸(4.0%)。

乳和食のレシピ本、世界第2位受賞

2014 年 6 月 13 日

Filed under: — Yayoi Uruno @ 5:30 PM ニュース

料理本「目からウロコのおいしい減塩 乳和食」(著者:料理家 管理栄養士・小山 浩子氏、監修:公益社団法人日本栄養士会名誉会長 神奈川県立保健福祉大学学長・中村 丁次氏、協力:公益社団法人日本栄養士会、一般社団法人Jミルク)が、グルマン世界料理本大賞2014 イノベーティブ部門で第2位を受賞した。
グルマン世界料理本大賞は、1995年にエドゥアール・コアントロー氏によって設立された、世界で唯一の料理本に与えられる賞である。この賞は専門家により厳しく審査され、また受賞作品は世界的な注目を集めることから「料理本のアカデミー賞」ともいわれる。
本書は著者の20年以上にわたるミルク料理の研究成果であり、和食に牛乳をうまく融合させ、おいしい和食の減塩料理が確立できた点が革新的であると世界で認められ、応募総数、過去最高の2000冊以上、187カ国からのエントリーがあったなかで、イノベーティブ部門世界第2位を受賞した。

Jミルクは「この度の受賞は国産牛乳の価値や魅力の再認識、また和食と乳の融合と発展にもつながり、今後の活動に大きな弾みをつけることができると、大変嬉しく思う」と発表した。

酪農家・牛・牛乳乳製品を1番良く知る小学生になろう

Filed under: — Yayoi Uruno @ 5:00 PM イベント,ニュース

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6月13日、新宿区立鶴巻小学校で「毎日給食で飲む牛乳の大切さや理由を考える特別授業~第30回わくわくモーモースクール~」が開催された(主催:関東生乳販売農業協同組合連合会ほか)。
本授業には栃木県、埼玉県、千葉県、神奈川県、東京都から計18名の酪農家が、また(株)明治、森永乳業(株)の乳業メーカーも集まり、酪農家の仕事、牛乳が生産される仕組み、学校で牛乳を飲む理由などを1~6年生約136名の児童を対象に伝えた。子ども達は実際に牛に触り、搾乳体験や哺乳体験、またバター作り体験、牛乳からできる乳製品はどのようにできるのかなど、さまざまな話を酪農家や乳業メーカーから直接聞き、牛乳の大切さを学んだ。子ども達からの質問も多く、なかには「牛はどうして“牛”っていうの?」といった難しい質問もあがった。
埼玉県の酪農家・吉田 恭寛さんは「乳牛、酪農家、乳業メーカー、たくさんの人の努力があって、牛乳が自分たちのもとへ届けられているのだということを知ってほしい。地道ではあるが、乳牛、酪農家、乳業メーカー自らが子ども達のところまで足を運んで伝えることは重要だと思う」と話した。また新宿区立鶴巻小学校の國分 重隆校長は「子ども達にとって牛乳の役割が非常に大きいことを、子ども達は知らない。今回の特別授業をとおして酪農家さん、乳業メーカーの方々から直接お話を聞き、飲んでいる牛乳はどのようにして自分達のもとに届けられるのか知ってほしい。そして学んだことを自分達から発信し、将来自分達が親になったときに子ども達にこの経験をとおして培った意識を伝えてほしい」と児童達への想いを話した。

乾乳期栄養管理と子牛事故対策:関東しゃくなげ会

Filed under: — Yayoi Uruno @ 3:30 PM ニュース
右から川島 千帆先生、小原 潤子先生、播谷 惠子先生

右から川島 千帆先生、小原 潤子先生、播谷 惠子先生

関東しゃくなげ会は6月12日都内で、第35回研修会を開催した。テーマは「産業動物獣医療の最新情報!!~乾乳期栄養管理と子牛事故対策~」だった。
研修会では、「乳牛の分娩前後の栄養状態と分娩後の繁殖機能回復」(帯広畜産大学畜産フィールド科学センター・川島 千帆先生)、「子牛への初乳給与と初乳製剤の使い方」(北海道立総合研究機構 畜産試験場 家畜衛生グループ 研究主査・小原 潤子先生)、「哺乳子牛下痢症の多発農家と未発農家における飼養管理の比較」(ちばNOSAI連・播谷 惠子先生)の講演が行なわれた。発表者全員が女性というのは始まって以来だという。
講演後の総合討議および質疑応答では、会場からも、さまざまな意見が飛び交った。また、日本全薬工業(株)の庵原 信子氏から、溶解性に優れた初乳パウダー「カーフサポートダッシュ」、離乳後の子牛のための混合飼料「カーフサポートエナジー」の説明が行なわれた。

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