北海道農政部 生産振興局 技術普及課は、8月の営農技術対策を発表した。
家畜飼養における「今月の重点項目」は以下。
・暑熱ストレスを軽減するため、換気や送風、遮光などによる牛舎内の温度・湿度対策を徹底する。
・嗜好性、消化性の高い良質粗飼料を給与するとともに、塩分やミネラルの給与に留意する。
・給水施設の管理を徹底し、清潔な水をいつでも十分に飲める状態を保つ。
・発情予定牛のピックアップと観察強化で、発情の見逃しを防ぐ。
・疾病予防のため、農場内外の衛生対策を徹底する。
乳牛においては、「飼料給与」として、以下の注意を呼びかけている。
ア 乳成分率が最も低下する時期であり、乾物摂取量の低下防止とルーメンの発酵を安定させるため、嗜好性や消化性の高い良質な粗飼料を給与する。
イ 飼槽を清潔に保ち、採食量の低下を防ぐとともに、飼料の給与時間(涼しい時間帯)、給与回数、こまめな掃き寄せなどにより、乳牛の採食意欲を高める。
ウ 粗飼料の喰い止まりやルーメンアシドーシスの発生を予防するため、重曹(炭酸水素ナトリウム)などを給与する。
エ 暑熱時に要求量が増えるカリ・ナトリウム・マグネシウムなどのミネラル類を増給するとともに、ビタミン類を補給し免疫力を高める。
オ MUNなどの乳成分データを常にチェックし、給与飼料の過不足や栄養バランスに留意する。
カ 給水設備の吐水量の確認、清掃をこまめに行ない、いつでも新鮮な水が十分飲めるように管理する。
キ サイレージなどの発酵飼料は発熱、カビなどによる変敗に注意する。水平型サイロやタワー型サイロでは取り出し方法、幅・深さ(15~20cm以上)に留意し、取り出し断面に日光が当たる場合はシートを被せ変敗を最小限に防ぐ。
他にも、「暑熱対策」「質管理」「繁殖管理」「放牧牛管理」「衛生的乳質の管理」「農場の衛生管理」についても注意点をまとめている。
詳しくは、北海道農政部 生産振興局 技術普及課のホームページへ。
http://www.pref.hokkaido.lg.jp/ns/gjf/index.htm