TPP交渉参加 反対で6000人規模の集会、開かれる

2011 年 11 月 8 日

Filed under: — admin @ 4:58 PM ニュース

11月8日(火)、東京・両国国技館を会場に、
「TPPから日本の食と暮らし・いのちを守る国民集会」が開かれ、
全国の農業関係者ら約6000名が参加した。
主催は、JAグループを始めとした同集会実行委員会(9団体)。

構成団体を代表し、萬歳章氏(同実行委員会長・JA全中会長)は
「政府が極めて前のめりの姿勢で、TPP交渉参加を表明していることに、
かつてない憤りを持っている。
交渉に参加すれば取り返しのつかないことなると、私たちは繰り返し
主張してきたにもかかわらず、政府与党はなぜ改めないのか。
TPPが農業だけでなく、地域経済や雇用の安定、
医療制度を脅かすのは、誰の目にも明らかだ。
政府の情報提供が少ない中で、私たちなりに幅広く情報を集めてきた。
その結果、政府は自らに都合の良い情報しか国民に開示していないこと、
そして国民の暮らしや命など、将来への重い問題であることが分かった。
どうして、これらが国民に対して、心配ない、といえるのか。
こうした政府の姿勢は極めて問題だ。断固、TPP交渉参加に反対する」
などと挨拶。

そして「今、国家として優先すべきは東日本大震災からの復興であり、
被災地が未だ復興していない中で、TPP交渉を出すことは大問題だ」と
断じた。

TPP交渉参加反対では、
医療界から羽生田俊氏(日本医師会)はじめ、日本看護連盟、
日本歯科医師連盟、日本薬剤師会、生活クラブ、全森連、
全漁連、中央酪農会議、中畜、などが参集した。

各界からのリレーメッセージとして、
喜多龍一氏(北海道議会長)、加藤義正氏(東北6県生協連会)、
佐藤輝美氏(大地を守る会)、高橋公氏(ふるさと回帰支援センター)、
浜田一義氏(広島県安芸高田市長)、柴田豊氏(全国町村会長)、
松田香里氏(JAはまゆう女性部:宮崎県)、浅川淳一氏(JAみやぎ亘理:宮城)
が、それぞれ反対の表明を述べた。

TPPを考える国民会議・副会長の山田正彦氏(民主党)は、
「一部でいわれているルールづくりのTPP交渉参加はあり得ない」と述べ、
日本の産業空洞化は円高が要因で、今回の問題と別次元と示唆した。

各党からは、郡司彰氏(民主党)、亀井静香氏(国民新党)、
大島理森氏(自民党)、石田祝稔氏(公明党)、志位和夫氏(日本共産党)、
福島みずほ氏(社民党)がこの問題について、それぞれの観点から表明した。

同集会は終わりに、
「(前略)8割の都道府県・市町村議会がTPP反対の決議を行うなど、
地方の圧倒的な声はTPP反対であり、
政府は、こうした地方の声を真摯に受け止め、着実に政策に反映しなければ、
真の民主主義とは言えません。私たちは、日本の食と暮らし・いのちを守るため、
これからも広範な各層・地域との連携を広げ、徹底的に行動していくことを
決議し、ここにアピールします」という決議文を採択し
頑張ろうを三唱し、閉会した。

雪印メグミルク TPPに断固反対姿勢

2011 年 11 月 6 日

Filed under: — maetomo @ 11:52 AM ニュース

雪印メグミルクは11月4日、東京・本社内で平成24年3月期第2四半期決算短針を発表した。東日本大震災による影響は第2四半期までに払拭できず、売上高は昨年度より9億円減となり、減収減益だった。また、23年度の業績予測を売上高で約100億円下方修正した。営業利益・経常利益・純利益は予想に変更はない。

会見で中野吉晴社長はTPP交渉参加について「乳業協会としてTPP交渉へ反対の姿勢を示している。当社も協会に加盟する社として当然反対だが、さらに強く“断固反対”の立場だ」と示した。中野社長はその理由について、「農業が競争力をつけることは必要だが、海外の生産と直接比較はできない」「農業の役割は食料供給だけではない。多面的な機能も有しており、自由貿易だけで議論することはできない」などと話した。

「北海道酪農技術セミナー2011」に全国から370名が参加

2011 年 11 月 4 日

Filed under: — djito @ 8:17 PM セミナー報告

「北海道酪農技術セミナー2011」が3・4日、北海道富良野市で開催され、酪農家をはじめ、飼料・動物薬品・飼料添加物・酪農機械・資材などを供給する企業、獣医師、農協職員、普及員など、全国から370名を超える参加者が集まった。

事務局を努めた武中慎治氏(メイプルズクレストコンサルティングサービス)は開会にあたり、「当セミナーの目的は、酪農のさまざまな分野の最新技術情報を提供し、かつ、すべての関係者が分け隔てなく話し合い、親睦を深めること」と挨拶。
また、「自分自身が北米でこのようなセミナーに数多く参加して、たくさんのことを勉強させてもらった経験があり、日本でもこうしたセミナーを開催したいと思っていた。そのことを各先生に相談したところ、全面的に協力いただき、こうして開催できた」と語った。

セミナー初日は、大場真人氏(カナダ・アルバータ大学)が「アシドーシス研究の最前線」と題して特別講演。
その後、セッション1「繁殖」(コーディネーター:鈴木保宜氏・あかばね動物クリニック)で3題の講演と総合討論、晩は懇親会が行われた。
翌日は、セッション2「栄養」(同:安富一郎氏・ゆうべつ牛群管理サービス)で2題の講演と総合討論、セッション3「哺育・育成」(同:黒崎尚敏氏・トータルハードマネージメントサービス)で2題の講演と総合討論、セッション4「疾病」(同:松井基純氏・帯広畜産大学)で3題の講演と総合討論が行われた。

参加者の酪農家は、「いろいろな分野の人たちが一堂に会しての、日本初の北米タイプのセミナーに参加して、とても勉強になった。ぜひ来年も開催してほしい」と当セミナーの継続開催を望んでいた。

J-milk 酪農乳業セミナーを開催

Filed under: — maetomo @ 6:28 PM 未分類

 

j-milkは11月4日、東京都内で酪農乳業セミナーを開催した。セミナーでは農林水産省生産局牛乳乳製品課・倉重泰彦課長による「経済連携協定(TPP他)の概要と今後の方向性について」、名古屋大学大学院生命農学研究科・生源寺眞一教授による「あらためて農業・農政のあり方を考える?経済連携問題と酪農・乳業?」の2題が発表された。
このなかで生源寺教授は、TPP交渉参加への検討について、「国民にとって重大なテーマであるにも関わらず、国として丁寧な説明と真摯なコミュニケーションがとられていたのか」と政府の姿勢に疑問を投げかけた。

第50回農林水産祭「実りのフェスティバル」に全国の農産物が集まる

Filed under: — admin @ 4:09 PM ニュース

10月4日(金)、東京都・有明ビックサイトを会場に、
第50回農林水産祭「実りのフェスティバル」が開かれた(主催:農水省ら)。
会場では、各都道府県の特産品が展示即売されたほか、
都道府県の農業技術・経営普及などの展示コーナーも設けられ、
多数の人たちが集まり、購入していた。

また、東日本大震災被災地復興コーナーでは、
東北各県の特産物が展示即売され、募金なども行われた。

今年の天皇杯は酪農関連では永井農場(永井忠氏:長野県東御市)が受賞。
同農場は、乳牛27頭、水稲25ヘクタール、ブドウ0.7ヘクタール、
野菜0.8ヘクタールのほか、作業受託27ヘクタール。
従業員13名で、加工・産直部門も持った経営が評価されたもの。

今回の被災県の一つ、福島県からは、会津中央乳業(写真)が出展。
同県JAでは、農業の復興をめざし、「補償」と農地の「現状復帰」を県や国に要請し、
賠償請求額は299億円にのぼる(10月末現在)。

それにしても、コメ(ごはん)を始めとして、食肉消費センターや果実安定基金、
ハンバーガー協会、納豆協同組合などがブースを出しPRしているのに、
牛乳乳製品は、上記メーカーと北海道のものが少しだけ、というのは残念だ。
同フェスティバルは5日(土)も行われる。(文責:関東支局)

地場の特産品で、牛舎周辺のぬかるみ防止

Filed under: — maetomo @ 6:00 AM 未分類

オホーツク管内の興部町では、多くの牧場で写真のような光景を見ることができます。
地面に敷き詰められているのは“ホタテの貝殻”です。
同地域は地盤が粘土質ということで、
雨が降ると牛舎周りなどが泥濘化してしまうそうです。

今回うかがった牧場では、はじめに砂利を敷いたところ効果があり、
その上に、近くの海鮮物加工工場から入手できる
“ホタテの貝殻”を敷き詰めたところ、水はけが良く、効果てき面だということです。
なお、ホタテの貝殻を利用するにあたっては、
飼料に混入しないよう十分に注意もしています。

これは、同町の基幹産業である酪農と漁業をうまく連携させている一例です。
このように他産業との連携ができれば、また新たな発見がありそうですね。

テトラパックのヨンソンCEOが持続可能な乳業のあり方で講演

2011 年 11 月 1 日

Filed under: — admin @ 7:43 PM ニュース

日本テトラパック株式会社は、食品の加工処理機器および充填包装機器の世界的企業である、テトラパック社CEOのデニス・ヨンソン氏が、イタリアで開かれたワールド・デイリー・サミット(主催:国際酪農連盟=IDF)で行なった講演、「持続可能な乳業のあり方と世界的な食の安全のビジョン 継続的なイノベーションとコラボレーション、そして企業責任を果たしていく重要性の訴求」の抄訳をリリースした。それによると、

この60年間、乳業界に変化を与えてきた3つの要素:「3倍に増加した世界の人口」、「健康や健全な生活に対する欲求の高まり」、そして「世界的に資源が枯渇しつつあるという認識の高まり」に触れ、次のように述べている。

「これら3つの要素は、我々の業界に課題と同時に、機会を提供している。コラボレーション(協業)とイノベーション(革新)、企業責任を果たしていくことで、これらの要素に対応し、業界を持続させ、さらなる発展につながる」

「世界の人口は増加しつつあり、寿命も延びている。また、気候変動の懸念は増しつつある。食の安全に対し責任あるアプローチを実践し、持続し続けることは、我々の業界における企業の義務であり、かつてないほど不可欠になっている」
(ニュースリリースより抜粋)

なお、同氏の講演要旨は、下記リンクから聞くことができる。
http://www.tetrapak.com/about_tetra_pak/press_room/news/Pages/WorldDairySummit.aspx

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