手作りハッチとヒーターで暖かく

2011 年 12 月 30 日

Filed under: — maetomo @ 6:00 AM 未分類

冬の寒さ厳しい北海道十勝管内のI牧場では、生後間もない子牛を寒さから守るため、コンパネで手作りした専用ハッチを利用しています。
コンパネハッチにはホームセンターで買える小型ヒーターが装備されていて、ハッチにコンパネの屋根をすることで、中はとても暖かく保たれています。
I牧場のご主人は、「産まれたての子牛をいかに早く乾かすかが先決で、これで後の免疫力に差が出る」「濡れたままだと下痢や風邪をひく。人間と同じ」と言います。
子牛は乾くまでこのコンパネハッチで温めるそうで、だいたい2日くらいだそうです。

あと2日で2011年も終わり、ますます寒さが厳しくなってきます。
風邪をひかないよう、人も牛も寒さ対策は十分にしていきましょう。

みなさま良いお年をお迎えください。

乳用牛評価報告を発表

2011 年 12 月 27 日

Filed under: — maetomo @ 5:47 PM ニュース

家畜改良事業団は12月27日、乳用牛評価報告2011年-11月を発表した。同期の総合指数全国1位は北海道・石崎直さん所有の「エンドレス ジユデイ L フロステイン」で総合指数+5,675、乳代効果+243,259だった。
2位はヘンカシーン ヒラリー デイ ハーシエル(北海道・五島順二さん)、3位はシーレーク プレミアム ヒラリー ET(北海道・株式会社SEA?LAKE)だった。

ホクレン家畜市場:12月の初妊牛平均価格は横ばいで48万4000円

Filed under: — djito @ 8:35 AM 業界情報

ホクレン家畜市場の初妊牛相場・12月集計分が、ホクレン・酪農部・家畜販売課より発表された。

12月については、上場頭数が増加するなか、更新需要を中心に一定量の需要が確保されたことから、平均価格は48万4000円(前月比6000円高・前年比4万6000円安)と、ほぼ横ばいでの推移となった。

1月については、春産みが出回りの中心となり、更新需要の継続が見込まれることから、強含みでの推移が予測される。

カナダの酪農家はクォータ(生乳生産枠)制度を誇りに思っている

2011 年 12 月 23 日

Filed under: — maetomo @ 6:16 AM 未分類

石狩北地区乳牛検定組合と江別市酪農振興協議会主催の「酪農研修会」が先週、江別市で開催されました。
講師はDairy Japanで「繁殖と栄養」を連載していただいている、お馴染みの大場真人先生(アルバータ大学准教授/酪農学園大学特任准教授)です。
「大場先生の講演を聞きたい」という声が多く、江別市の酪農家はもとより、関係者を含めて約60人が参加しました。

この日の講演内容は、「北米の酪農事情/カナダとアメリカ」「高泌乳牛は繁殖が悪くて当然か?」「エネルギー摂取量を向上させる栄養管理」などでした。
乳牛栄養学の話はもちろん、カナダ酪農とアメリカ酪農の比較も興味深いものでした。
以下は、取材メモです。

●アメリカ酪農
-クォータ(生乳生産枠)制度なし
-乳価の変動が非常に激しい
-規模拡大か離農かという選択に迫られる

●カナダ酪農
-クォータ制度あり
-酪農家の利益が確保できる乳価を設定
-乳価は安定するが生産量は増やせない
-政府からの補助金はない
-カナダのクォータとは、「1日1kgの乳脂肪を生産する権利」のことで、売買価格は現在(12月)3万4000カナダドル。
-ということは、搾乳牛100頭、乳量30kg/日、乳脂率3.8%というカナダで平均的規模の農場であれば、
 1日の乳脂肪生産量=100頭×30kg×3.8%=114kg
 クォータ資産=3万4000カナダドル×114kg=388万カナダドル=約3億円
-廃業する際、この約3億円は退職金代わりとなる。
-クォータ価格はどんどん上がった。ということは、「酪農は利益のあがるビジネス」と認識されている証拠である。
-したがってカナダの酪農家は、クォータ制度を誇りに思っており、この制度を守ろうとしている。

日本もクォータ制度がありますが、カナダとはだいぶ違っていますね。
アメリカとカナダの中間のような感じでしょうか?

牛乳の放射性物質規制値は50ベクセル/kgに:来年4月から

2011 年 12 月 22 日

Filed under: — admin @ 11:00 PM ニュース

厚労省は12月22日、薬事・食品衛生審議会:放射性物質対策部会に、食品中の放射性セシウムの新しい規制値を提示し、了承された。「一般食品」は1kg当たり100ベクレル、「乳児用食品」と「牛乳」は同50ベクレル、「飲料水」は同10ベクレルとした。原則として来年4月から適用する方針。

新しい規制値は食品を4つに分類。「飲料水」を、世界保健機関を参考に1kg当たり10ベクレルと厳しく設定。「料理などにも多く使うため、より安全を求めた」としている。野菜類、穀類、肉・卵・魚・その他は「一般食品」にした。

「乳児用食品」は、「乳児用」の表示許可を受けた粉ミルクのほか、乳児向けのベビーフードや飲料、栄養食品など。大人より放射線の影響を受けやすいとして、上限を「一般食品」の半分にした。

牛乳・乳製品は「牛乳」(加工乳・乳飲料含む)と、その他の乳製品(乳酸菌飲料、はっ酵乳、チーズなど)を「一般食品」に分類し、二つに分けた。

粉ミルクの同50ベクレルは飲料水より高い、と指摘もあったが、同省は、飲用時には約7倍に薄めるため、実際は飲料水より厳しいと説明した。

同省によると、この値の上限で食べ続けても年間被曝線量は0.8から0.3ミリシーベルトで、食品からの被曝上限とした年1ミリシーベルトを下回り、実際の被曝はさらに低いとしている。(文責:関東支局)

事業統括センターを開設 (株)ファームテックジャパン

2011 年 12 月 21 日

Filed under: — djito @ 8:43 AM 業界情報

(株)ファームテックジャパンは12月19日より、業務拡大のため北海道恵庭市に事業統括センターを開設し、札幌本社より配送部門と北海道地区担当の営業部門を移転した。札幌本社は従来どおり通常業務にあたる。

事業統括センターの連絡先は以下のとおり。
〈事業統括センター〉
北海道恵庭市戸磯347番地13
TEL 0123-33-2200
FAX 0123-33-2205

【問い合わせ】
(株)ファームテックジャパン
札幌市清田区真栄4条2丁目8番1号
TEL 011-885-3307

世界の穀物はすでに逼迫している:自給飼料活用型TMRセンター情報交換会、開く

2011 年 12 月 20 日

Filed under: — admin @ 6:00 PM セミナー報告

12月20日(火)、「自給飼料活用型TMRセンターに関する情報交換会」が都内で開かれた(共催:畜産草地研究所、全国酪農業協同組合連合会:全酪連)。参加者は全国から170名余。

今回の情報交換会は、自給飼料と食品副産物であるエコフィードを有効に活用しているTMRセンターへの期待を込めて開かれたもの。現在、全国のTMRセンターは92(平成21年度)。農水省では、平成32年度の粗飼料自給率目標を100%、濃厚飼料自給率19%、飼料全体で38%(平成20年度概算は26%)とし、そのためにエコフィードの利用量を年間50万TDNトン(同22年度は25万TDNトン)に置き、エコフィード利用の増産対策として、地域未利用資源の利用拡大、そのマッチング・システムの構築とその実証試験への支援を行なうとしている。

基調講演で、全酪連・酪農経営アドバイザーの三輪達雄氏は、3月の震災後の国内の飼料事情を振り返るとともに、世界の食と穀物の情勢を分析・報告した。それによると、今後、アジアとアフリカの人口増大が見込まれる中で、新たな農地開発の余地は少なく、また人類は所得増大とともに肉食になることから、畜産物の生産に必要な穀物はすでに逼迫状況にあり、近年の穀物価格の高騰はエタノール生産によるものだけではない、と強調。そのうえでグローバル化とは、為替が日本の畜産経営を左右することを意味しており、コスト競争では限界があるので、消費者重視で飼料自給率の向上(米の利用など)や未利用資源の飼料化で、日本型の酪農による循環型農業を構築することが大事、などと述べた。

エコフィード利用畜産物認証制度について、中央畜産会の岡部由美子氏が同制度の背景と目的などを解説し、2つの事例を紹介した(製パン、豚肉)。同制度の最も重要な条件は、商品の生産から販売までのルートを特定できることで、各段階で分別や専用化が求められる。エコフィード利用畜産物に期待されるのは、資源循環型畜産への理解の醸成と、食品残渣の飼料化により畜産物の生産と販売が一連のチェーンでつながることで、リサイクルループがつくれることと解説した。

事例紹介では「牛用発酵TMR飼料におけるエコフィード活用への取組」(福島県酪農協・岡正宏氏)、「ビール粕・焼酎粕等を利用したTMRセンターの取組み」(大分県酪農協・築城圭一郎氏)、「TMR素材としてのトウフ粕製造の取組み」(太子食品工業株式会社日光工場・井戸端敏見氏)が報告し、エコフィードの利用者側と食品残渣を出す側との良い出会い大切で、それが互いに歩んでいける道だろう、と述べた。

同情報交換会は21日も開かれ、「米DDGS」の利用研究などについて報告される予定。(文責:関東支局)

トウモロコシに次ぐ2位の飼料作物に:飼料イネの研究・普及情報交換会、開く

2011 年 12 月 19 日

Filed under: — admin @ 6:29 PM セミナー報告

12月19日(月)、東京都内で、「平成23年度飼料イネの研究と普及に関する情報交換会」を開かれた(共催:畜産草地研究所、全国農業改良普及支援協会)。
全国から200名余が参加した。

開催挨拶で同研究所の松本所長は「水田を有効活用した飼料生産体制を強化し、飼料イネ、飼料米等を国産飼料として位置づけ、国産飼料に立脚した畜産物生産の研究・普及を課題としている」などと述べた。平成23年度に稲WCSは2万3086ha、飼料用米は同3万3955haと急速に伸びている(トウモロコシは9万2200ha)。基調講演では「水田の飼料作利用と畜産の発展戦略」と題し、名古屋大学大学院の淡路和則教授が次のように話した。

1:飼料米推進の意味は、現有の経営資源(技術も含む)の活用で、水田を水田として利用できる。かつ稲は収量が安定している作物である。米は、作付け面積2位の飼料作物になった。また、飼料米の副産物である稲ワラの広域利用も進めるべきだ。
2:養豚農場の基礎調査(平成21年度)によると、エコフィード利用農場は、飼料米利用に積極的で、そのポイントは農場における自家配合施設の有無にある。
3:一部のアンケート調査ではあるが、飼料用米給与畜産物(豚肉・卵)は通常価格よりも約10%高でも購入意思が強い。
4:所得の違いによる購入価格の違いは1から2割、むしろ年齢が高くなると量より質に変化していく傾向があるので、今後の人口構成を考え、マーケットの対象を考えながら、飼料米を利用していく必要があるだろう。

行政の取り組みとして、農水省畜産振興課の小宮班長は、「飼料用稲の生産・利用を推進する施策の展開」を解説。飼料用米の生産目標を平成32年に70万haとし、そのため、飼料イネWCSは生産者と需要者間での供給計画の策定や、さらなる品質の向上などが課題とし、飼料用米では生産コストの低減、反収の向上、産地と畜産農家とのマッチング、消費者との連携(耕畜消連携)、流通・保管コストの縮減などが克服すべき点とし、稲WCS・飼料用米の生産・利用の拡大に対し、今後もできる限りの施策を行なうと話した。

技術紹介では広島県畜産技術センター・河野幸雄氏が「高糖分飼料イネ「たちすずか」の飼料特性と乳牛への給与」を報告。たちすずかは不消化モミ量が極めて少なく、乾物中の糖分が高く、良好なサイレージ調製に有利で、乳牛の給与でも高い消化性をもつ画期的な品種であるとし、多様な家畜への利用を実現できるとした。

畜産草地研究所の野中和久氏は、飼料用米の加工(ソフトグレインサイレージ、圧ペン籾米・玄米、粉砕籾米・玄米)をしてもCP、EE、デンプン含量等は変化しないが、蒸気圧ペン処理により繊維含量は低下する、などとしたうえで、牛では籾米を物理的処理しないと第一胃内では分解されにくいと報告した。また各県の研究機関の結果を紹介し、これまでの成績では乳牛(泌乳中期から後期)への給与はソフトグレインサイレージでTDN換算で濃厚飼料の30%代替え可能と示唆した。

「飼料用イネの広域流通のための基準策定と技術開発の今後の展望」では、同研究所の浦川修司氏が、流通基準が策定されたことにより、地域内での顔の見える取引から、広域的な顔の見えない場合でも、安全・安心が担保されるとし、今後は、生産履歴管理システムの構築が必要であり、現在そのシステムを開発中であると報告した。

20日(火)の現場からの事例では、「コントラクターを核とした水田農業に立脚した肉牛生産モデルの構築」(滋賀県畜産技術振興センター・土井真也氏)、「地域型コントラクターを核とした飼料イネ・飼料ムギ生産への取り組み」(群馬県中部農業事務所普及指導課・石田豊氏)、「岡山県におけるコントラクターの連携によるイネWCS生産体制」(岡山県美作県民局農林水産事業部・串田晴彦氏)が飼料米および稲WCSの現状を報告する。
詳細は弊誌2月号で。(文責:関東支局)

なんと驚き元タワー型サイロの家

2011 年 12 月 16 日

Filed under: — maetomo @ 6:00 AM 未分類

北海道別海町のW牧場では、使わなくなったタワー型サイロを有効利用しています。
再利用する場合、多くは車庫や資材庫にしたり、あるいは事務所として使うことがあります。
しかし、W牧場では、なんと家の一部として使っています。

今では有名な画家・大竹伸朗氏は、以前このW牧場で働いていたといいます。
そのこともあり、当初は遊び小屋として使う予定だったのを、
大竹氏の作品展を行なうギャラリーとして使っていたということです。
その後、作品展も終わり、息子さん家族の家として改増築して今の形になりました。

サイロの中の広さは驚きの20畳超えということです。
サイロの外観をそのまま使うことで、なんとも牧場に合う趣深い家になっています。
考え方によって、タワー型サイロはさまざまな利用方法がありますね。
横の電柱にある標識もかわいいですね。

エコバックを展示:容環協が「エコプロダクツ2011展」に出展

2011 年 12 月 15 日

Filed under: — admin @ 7:24 PM ニュース

12月15日から東京都内で開かれた日本最大級規模の展示会、
「第13回エコプロダクツ2011」に、全国牛乳容器環境協議会(容環協)が、
今年も出展した。

出展は、牛乳パックのリサイクルの現状を展示、
あわせて、全国パック連と協働で、紙パックの再生紙つくりなども行われ、
多くの人たちが立ち寄った。
容環協の年次報告によると、最新データではパックの回収率は43.5%。
その殆どが再生紙としてトイレットペーパーなどの原料となっている。

また「牛乳パックで遊ぶ・学ぶ」コンクールで
最優秀賞を受賞したバック(宮城県涌谷第一小学校3年・南部彩華さん)
なども展示された。

乳業では、明治が軽量の牛乳ビンや物流の変更による環境負荷の軽減、
明治飼糧が、エコフィード認証を受けた「もろみ(醤油)粕」などを展示した。

同展示会は、17日(土)まで開かれ、期間中、「エコ(環境)」をテーマに
多くのセミナーやイベントなども開かれる。(文責:関東支局)

容環協ホームページ:http://www.yokankyo.jp

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