濃厚飼料を自給するための新技術:イアコーンサイレージ
2011 年 12 月 1 日
農業・食品産業技術総合研究機構(以下、農研機構)は12月1日、帯広市で「耕畜連携による濃厚飼料の安定的自給生産技術の重要性と今後の展開―新技術イアコーンサイレージの生産利用技術普及のための改善方向―」と題した農研機構シンポジウムを開催し、農家や企業、関係機関など約160名が参加した。
開催に先立ち、氣田正氏(農研機構北海道農業研究センター企画管理部長)は、「食料・農業・農村基本計画では、飼料自給率を32年度までに26%から38%へ約5割増を目標としている。重要となる濃厚飼料について、イアコーンサイレージをキーテクノロジーとしたい」と挨拶。
講演では、
・「飼料用輸入穀物を取り巻く情勢と今後の動向」
ー森竜二氏(JA全農札幌畜産生産事業所飼料課)
・「国産濃厚飼料の安定供給に向けたイアコーンサイレージの利用技術」
ー大下友子氏(北海道農業研究センター)
・「畑作輪作体系への飼料用トウモロコシ導入の可能性」
ー大津英子氏(北海道農業研究センター)
・「十勝地域における耕畜連携による自給飼料生産利用の取り組みと今後の課題」
ー山田洋文氏(十勝農試)
以上の四題が行なわれ、トウモロコシは今後も高値で推移すると予測されるなか、イアコーンサイレージの利用技術研究や、畑作農家への栽培委託による耕畜連携の取り組み事例と可能性などを紹介。
その後、名久井忠氏(酪農学園大学教授)をコーディネーター、前記の講演者と西田愼一氏((株)光農産業)ならびに石田和徳氏((株)共生レンテムアグリ事業部)をパネラーとし、「イアコーンサイレージ生産の取り組みの意義と課題」をテーマに討論が行なわれた。
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