下痢にSAYONARA(さよなら) 全酪連セミナー

2019 年 2 月 21 日

Filed under: — djito @ 6:29 PM セミナー報告

全酪連セミナー

全国酪農業協同組合連合会(全酪連)は2月18~21日、全国3会場(東京、熊本、札幌)で「全酪連セミナー2019」を開催した。
また22日は札幌市で技術者を対象とした「全酪連ワークショップ2019」を開催する。

今回のセミナーのテーマは「哺育管理と腸の健康~下痢に“SAYOARA”~」で、講師はカナダ・ゲルフ大学 動物バイオサイエンス学部 助教授のマイク・スティール博士。同博士は、近年の哺育子牛の栄養研究において目覚ましい研究成果を発表して注目されている新進気鋭の研究者。

「北米では、子牛の斃死率10%と50%以上の罹患率は下痢と関係していて、子牛の19%が移行免疫不全、24%が生後1カ月以内に下痢をしている、という統計がある。実際は、下痢はそれよりも多いと思われる」と同博士は前置きし、以下の5章に分けて、哺乳子牛の健康管理における最新知見を解説した。

第1章:初乳の給与
第2章:哺乳
第3章:離乳
第4章:下痢
第5章:自動哺乳

第1章では以下を要約とした。
●子牛の生物学と栄養学には、われわれがまだ理解していない、いくつかの基本的な概念がある。
●受動免疫において、カテーテルと哺乳ボトル給与の差はない。
●初乳の給与が生後6時間以降では、受動免疫と腸の細菌に影響を及ぼし得る。
●初乳のパスチャライズが正しく管理されれば、子牛の腸の健康度を改善するかもしれない。
●初乳から常乳への急激な移行は腸の発達を阻害し得る。
●生後早期における高水準哺乳は可能である。

※詳報はDairy Japan 4月号で

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