牛が嫌なものをなくすことに投資せよ GEAオリオンが酪農文化セミナー

2015 年 5 月 15 日

Filed under: — djito @ 6:18 PM セミナー報告

マイケルフレック2

GEAオリオンファームテクノロジーズ(株)は、福岡県、埼玉県、北海道で「酪農文化セミナー」を開催。
本日(5月15日)、帯広会場で行なわたセミナーを取材した。

講師はオーストリアで蹄と繁殖を専門とするコンサルタント獣医師のマイケル・フレック氏で、乳牛の三大疾病である「跛行、繁殖障害、乳房炎の予防」をテーマとした。
同氏は、「乳牛は歩行・採食・横臥がセットであり、それらを“乳牛の生産システム”としてトータル管理しなければならない」と前置きし、「その生産システムをうまく回すためには、乳牛が嫌がる部分を改善するための投資をすべきである」と語った。

●観察ができなければ酪農はうまくいかない
乳牛の生産システムを良好に維持するためには、「乳牛の観察が第一であり、それができないと酪農はうまくいかない」と同氏は断言。
そして、年間の跛行発生率を10%以内とするためには、乳牛の後肢を常に観察し、両肢が平行を崩し始めたら「助けてくれ」というサインであり、その都度、早いうちに削蹄すべきであることを強調した。
さらに、分娩前6~8週間のうちに全頭(未経産も)を削蹄すること、通路の衝撃をなくすことなどを推奨した。
また、体細胞数10万以下を維持するためには、乾乳2週間前および分娩後にPLテスターで乳房炎感染チェックすること、分娩前6~8週間のうちに全頭を毛刈り、尾毛刈り、乳房毛刈りすることを推奨した。

※詳報はDairy Japan 7月号で。

コストアップ影響吸収できず:雪印メグミルク

Filed under: — Yayoi Uruno @ 11:30 AM ニュース,業界情報

 雪印メグミルク(株)は5月14日、都内で平成27年3月期決算説明会を開催した。発表によると同期の連結売上高は5498億1600万円(対前期増減率+0.9%)、営業利益93億8100万円(同△16.5%)と、増収減益だった。セグメント別に見ると、乳製品は、増収減益、飲料デザート類は減収増益、飼料種苗は減収増益、その他は増収減益となった。業績予想と比較すると、売上高はほぼ計画どおりの結果となったが、営業利益は未達となった。
 前期と比較すると、資材単価差などと乳価差を併せたコストアップ影響の合計額に対し、価格改定による販売単価差容量変更の効果を含むコストダウンの合計額が下回り、コストアップのすべてを吸収しきれなかったことが主な減益要因としてあげられる。
 また、今後の取り組みとして、事業構造改革、戦略投資設備の最大活用、成長分野の事業拡大、機能強化と体制整備をあげた。具体的には、機能性ヨーグルトなどの販売を拡大し高付加価値商品の売り上げ構成比の向上を目指す、需給ひっ迫に対応した乳資源の戦略的配分によりプロダクトミクスの改善に取り組む、販売物量増加による生産性向上、さけるチーズ、小型ボトルタイプのドリンクヨーグルトといった主力品の売上拡大で生産能力増強の効果最大化、乳酸菌戦略によるヨーグルトの拡売などがあげられた。

Copyright (C) 2005 Dairy Japan Corporation. All Rights Reserved.