乳業が求める乳質とは

2013 年 11 月 22 日

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乳房炎防除研究会01

北海道乳質改善協議会(事務局/ホクレン生乳受託課)は11月22日、札幌市内で「第21回 乳房炎防除対策研究会」を開催した。
全道の乳質改善関係者ら約300名が集まった。

同協議会事業対策委員長の樋口豪紀氏(酪農学園大学 獣医学部 准教授)は、開会挨拶で、「今日の北海道の乳質は世界トップレベルに維持されている。その背景には、生産者はじめ関係団体、乳業メーカーが一体となって乳房炎防除対策を積み重ねてきたという誇るべき歴史がある。北海道酪農および関連産業の恒常的発展を維持することは、北海道酪農に課せられた大きな課題であり、当研究会もその課題解決の一翼を担う組織として、さまざまな技術情報を発信していきたい」と述べた。

雪印メグミルク・チーズ研究所長の安藤信幸氏は、「乳業が求める乳質について」と題した講演で、「生乳の品質が悪ければ、どんなに手を尽くしても、良いナチュラルチーズは作れない」と述べた。
その良い品質とは、1 新鮮で、2 細菌数が少なく、3 体細胞数が少なく、4 清潔で異物がなく、5 抗生物質などの薬品が混入していないもの。
飼料の種類や牛の体調によって、生乳中の成分が変化し、乳製品の品質(風味や色、硬さなど)や歩留りに大きく影響することを解説し、飼料→乳牛→生乳→乳製品の間には密接な関係があることを示した。
そして、「飼料および牛の体調とチーズ作りの因果関係を分析して、良いものを作るために牛の飼い方をどうすれば良いのかを研究していきたい」と語った。

事例講演では、以下が紹介された。
「PLテスターの反応と乳中体細胞数との関係」草場信之氏(北海道NOSAI)、樋口豪紀氏
「乳質の向上に向けた取り組みについて」白土健一郎氏(JA伊達市・酪農家)、コーディネーター/菊地実氏(ホクレン 酪農技術顧問)
「漏電の実態と調査」
「漏電の現状と対策ならびに漏電計の使用方法」松井克之氏(GEAオリオンファームテクノロジーズ 酪農機械事業部次長)

内容の一部は、来週のスタッフブログで。

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