牛乳乳製品の市場環境は依然厳しい:中酪総会
2013 年 6 月 21 日
一社 中央酪農会議は6月21日、都内で平成25年度定時会員総会を開催し、平成25年度事業計画などを決めた。今回は役員改選期に当たり、専務理事は迫田潔氏が選任された。
理事会の開催にあたり、萬歳章会長は「わが国の経済はアベノミクスによって景気が持ち直していると報道され、成長戦略が閣議決定されている。しかし雇用には依然として厳しさが残っており、家計への波及は限られていることから牛乳乳製品の市場環境が厳しいことには変わりない」と最近の情勢について触れた。
またTPP問題について、「3月に交渉参加が表明されたが、現時点では交渉の内容が公表されておらず確固たる見通しが立っているとは言えない。今月上旬、情報収集のためJAグループをはじめとした代表団は、米国の家族農業を中心とした農業団体と会談し、共同声明を発表するなど連携強化の方針を確認してきたところだ。全国各地での反TPPへの街宣活動やシンポジウム等が展開されているが、政府は7月から正式参加するとしており、生産現場では先行きに対する不安感が広がっている」と警鐘を鳴らした。
生産動向については、トウモロコシなど輸入飼料原料が高止まりし、さらに円安によって第2四半期の配合飼料価格が引き上げられることから、とくに自給飼料基盤が限られる都府県においては経営への打撃を避けられない状況にあると説明した。
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