時代が求める飼料づくり:中央畜産会がセミナー

2010 年 9 月 9 日

Filed under: — admin @ 7:06 PM セミナー報告

9月9日(木)、東京都内で、第1回畜産コンサルタントセミナー(主催:中央畜産会、
後援:畜産草地研究所)が開かれ、全国から約250名の関係者が集まった。
今回のテーマは「時代が求める飼料づくり」。

同畜産会の菱沼毅副会長は、
「畜産関係者のかかえる問題点を互いに勉強するセミナーを企画し、
今回は、生産コストの大部分を占める飼料問題に的を絞った」などと開催挨拶。

内容は:
講演1では「日本の農地を活用した飼料生産・利用のあり方」では、中央農総研の
千田雅之氏が、今こそ畜産が日本の農業再建に打って出るべきとして、
飼料イネの活用や農林地の放牧利用事例などを紹介した。
講演2では「新しい飼料原料の特性と活用法 エコフィードやDDGSなど」と題し、
日本獣医生命科学大学の木村教授が、各種飼料原料の基礎知識ならびに
とうもろこしDDGSの使い方などを解説。

その他、「日本標準飼料成分表の改訂ポイント」(畜産草地研究所・永西修氏)、
「飼料高騰が畜産経営に与える影響」(中央畜産会・武田航氏)が報告された。

分科会:酪農の部では
「綿密な飼料設計のTMRの組合員の乳量アップを実現」として
静岡県浜名酪農協・伊藤組合長が、コントラクター+TMRセンターの設立、
エコフィードの利用などで、組合員の産乳量が上がったこと、などを報告した。
(同取り組みの詳細は、本誌2009年8月号を参照して下さい)

公開シンポジウム「地球の生命(いのち)を育む土」開催される

Filed under: — djito @ 6:57 PM ニュース

日本土壌肥料学会北海道大会運営委員会は9日、北海道大学で公開シンポジウム「地球の生命(いのち)を育む土」を開催した。
研究者、関係者をはじめ、生産者や消費者など約170名が参加した。

基調講演として、「土-地球の皮膚-を守る」波多野隆介氏(北海道大学教授)、「北海道における環境保全型農業-クリーン農業の歩み-」志賀弘行氏(道総研中央農試・農業環境部長)、「食料生産と環境・生態を調和させる未来の自立型農業」大崎満氏(北海道大学教授)が解説された。
志賀氏はそのなかで、「堆肥を使って化学肥料を減らせば安全・安心になると解釈されるのは心配。重金属や残留農薬対策などの問題のほうが大きい」と述べた。

その後、生産者の立場として小林ヨシ子氏(江別市・酪農家、札幌ACグループ代表)、消費者の立場として前濱喜代美氏(コープさっぽろ理事、組合員活動委員長)、政策立案者の立場として関俊一氏(北海道農政部・食の安全推進局主幹)、および基調講演者らによるパネルディスカッションが行われた。
小林氏は、「土壌は一番大事。土壌が健康でなければ、美味しい牛乳は生産できない。うちでは、よく寝かせた堆肥をデントコーン畑や野菜畑に施用している。料理講習会を開いて消費者に農業の実際を伝え、農業応援団を増やしている」と語った。

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