暑熱で影響を受けた乳成分・乳質ともに回復傾向

2010 年 10 月 22 日

Filed under: — maetomo @ 6:07 AM 未分類

今夏は北海道も記録的な猛暑となり、繁殖や蹄病の悪化、そして乳成分の低下や乳房炎の増加が各地で聞かれました。
その乳成分、乳質について、北海道酪農検定検査協会に聞きました。

脂肪率、無脂固形分率は、6月から9月は暑熱の影響で例年にない低下傾向でしたが、9月に入って戻り傾向にあり〔F3.809%(前年度3.930%)、SNF 8.665%(同8.709%)〕、10月上旬は、ほぼ前年並みまで回復しているそうです。

体細胞数もやはり、6月から9月は暑熱の影響で例年にない高い傾向でした。
しかし、これも9月に入って戻り傾向にあり〔30.4万/ml以下の割合96.2%(同98.5%)、20.4万/ml以下の割合54.3%(同65.4%)〕、10月上旬は、ほぼ前年並みまで回復しているそうです。

細菌数は以前と違って、暑熱の影響は見られませんでした。
バルク温度管理、洗浄水温度管理が行き届いているという証であり、自記温度計の設置効果の表れです。

スケールデメリット

2010 年 10 月 15 日

Filed under: — maetomo @ 6:25 AM 未分類

現在は経産牛600頭(うち搾乳牛500頭)、未経産牛400頭。
さらに拡大を続けている十勝管内の、共同経営による大型牧場を訪ねました。

大規模管理のむずかしさの一つとして、疾病対策の話が出ました。
「規模が大きいと、被害も大きい。これは、まさにスケールデメリット」と代表は話していました。
「その対策は、防疫マニュアルを作成して徹底すること」とも。

乾乳牛は土の上を歩かせたい

2010 年 10 月 8 日

Filed under: — maetomo @ 6:32 AM 未分類

「搾乳牛はフリーストール牛舎でずっとコンクリートの上にいるので、身体が重たい乾乳のときは土の上を歩かせたい」と言う十勝管内のKさん。
そこで乾乳後期群の寝床(ルーズバーン)と飼槽を、あえて離して作りました。
写真右がルーズバーン、写真左が飼槽で、水槽はその中間に設置してあります。
ちなみに乾乳前期群はパドックが併設されています。

豪華な教材

2010 年 10 月 1 日

Filed under: — maetomo @ 6:00 AM 未分類

28日付け「DJニュース」の「酪農学園・とわの森三愛高校の飼養牛がEXを獲得」の取材は、ちょうど農場実習の時間でした。
この日の実習は、牛洗いと毛刈り。
EX牛も教材として、おとなしく毛刈りされていました。

「ここは刈りにくい」「なかなか思ったとおりにならない」「もっときれいにしてやりたい」等々、生徒さんたちの話し声が聞こえてきます。

同高校の農場では現在、経産牛は5頭ですが、その体格得点は、90点が1頭、89点が2頭、85点が1頭、83点(初産)が1頭です。
なんと豪華な教材!
うらやましい実習です。

「黒穂病」は大丈夫?

2010 年 9 月 24 日

Filed under: — maetomo @ 6:00 AM 未分類

北海道農政部によると、9月15日現在のサイレージ用トウモロコシの生育状況は平年よりも11日早めに推移していて、収穫作業も7日早めに進んでいるそうです。

昨年は各地で「すす紋病」の被害が多かったトウモロコシ。
今年のように暑かった場合の病気発生はどうなのでしょうか?

専門家に尋ねたら、連作している場合、「黒穂病」が心配されるそうです(写真)。
「黒穂病」は土壌菌によるもので、多発した場合は3年以上の輪作が必要だそうです。

160頭の姿と番号が右脳に焼き込まれている!?

2010 年 9 月 17 日

Filed under: — maetomo @ 6:03 AM 未分類

経産牛160頭を飼養する十勝管内のKさん。
Kさんの頭の中には、経産牛1頭1頭の姿が焼き込まれています。
番号を聞けば、その牛の姿が頭に浮かぶし、その逆も同じで、遠くで発情があっても、それは何番の牛か即、答えられます。
乳検のときは、牛を見た瞬時に番号を検定員さん伝えることもできます。

その理由については、「覚えようと思って覚えたわけではなく、自然と頭に入るんです。牛が好きなことは間違いないけれど…」とKさんは笑いながら首を傾げます。
ちなみにKさんは、暗算も強いそうです。

平成22年度優秀畜産表彰中央情報交流会の開催案内

2010 年 9 月 15 日

Filed under: — admin @ 2:29 PM 未分類

(社)岐阜県畜産協会と(社)中央畜産会は10月15日(金)、平成22年度優秀畜産表彰中央情報交流会を岐阜県岐阜市で開催すると発表した。
本事業は「畜産経営改善のための支援・表彰事業」(日本中央競馬会特別振興資金助成金事業)で受賞した生産者や学識経験者等を招き、畜産が抱える今日的問題への対応等について意見、情報交換を行うもの。
今回は「酪農経営の生産性向上を求めて」をテーマに掲げ、具体的な実践事例の紹介を通じ、課題を検討することで生産性の向上に資することを目的としている。
なお、開催要領の全文はこちら

中酪副会長に尾形文清・九販連会長

2010 年 9 月 13 日

Filed under: — admin @ 3:38 PM 未分類

 中央酪農会議は9月10日、東京で第308回理事会・臨時総会を開催した。
 臨時総会において、茂木守会長は「今夏の酷暑により乳牛事故も例年になく多発し、生産基盤へのダメージも懸念されている。また、農協組織等の人員配置の転換などから組織機能の弱体化が進行したことや社会環境のさまざまな変化により、生乳の価格形成や安全・安心対策の強化、計画生産が酪農経営に及ぼす影響がますます強くなっている。将来の酪農経営の安定化を考えた今後の方針を早急に検討すべき」と挨拶した。また10月から本格的に開始する牛乳消費拡大事業・MILK JAPANについては「牛乳を通じて母子の子育て支援をすることで、親子や母親同士のコミュニケーションによる草の根運動を展開し、広く日本全体・社会全体を活性化する運動とする」と述べた。
 来賓の農林水産省・倉重泰彦牛乳乳製品課長は平成23年度概算要求に関して「戸別所得補償制度が大きな論点。用途別取引を行う現行の制度つまり補給金制度を維持したうえでさらなる充実を図る。チーズ対策に関しては、拡大奨励金という形ではなく、根っこから出す方針に転換する。要求額については、平成22年度一般会計予算が28億円、農畜産業振興機構(ALIC)からの予算額が58億円(生クリーム含む)であるのに対し、今後チーズに関して中長期的に助成を行なっていくことが重要であることから、23年度は約88億円を一般会計で要求をしている。これによって、国際需給におけるチーズ価格の乱高下に対応したい」とした。
 
 今回の理事会で役員改選が行われ、副会長には尾形文清氏(九州生乳販連代表理事会長)が選任され、理事には川竹正一氏(全共連常務理事)、倉橋準典氏(近畿生乳販連代表理事会長)が新しく選任された。
 
 また、中酪は口蹄疫支援互助金の募金状況について、全国で総額3846万5189円の募金があったと報告した。これに、九州生乳販連が独自に実施した募金と合わせた5846万5189円を、8月31日(火)、宮崎県経済連に贈呈したとした。これは宮崎県の再建酪農家に対し補助的に使用され、用途は宮崎県に一任するとした。

今までどおりの農業では所得が20%減少する

2010 年 9 月 10 日

Filed under: — maetomo @ 6:11 AM 未分類

昨日の「DJニュース」にある公開シンポジウム「地球の生命(いのち)を育む土」の基調講演の一つ、「食料生産と環境・生態を調和させる未来の自立型農業」大崎満氏(北海道大学教授)は、「今までどおりの農業を行なっていると、2030年(20年後)には、農業所得が20%減少することになる」と警鐘を鳴らしました。その大きな理由は、化石燃料の枯渇(石油価格高騰)です。

そして、「バイオマスを徹底的に利用すれば所得は今より10%増え、さらにCO2排出量を50%削減できる可能性もある」ことも紹介しました。

また同氏は、「2030年北海道農業自立への条件は、農村地域のバイオマス徹底利用システムの構築、都市-農村連携による有機物・エネルギー補完とサービス補完である」と提言しました。

弊誌は目下、10月増刊号「もっと知りたい環境対策-糞尿を宝にし、搾乳排水を浄化する」を編集中です(10月5日発売)。
そこでも、「クリーンエネルギーとしてのバイオガス利用の実用・普及」「北海道・興部町のバイオガス・プロジェクトの内容と期待」など、キーワードを同じくする記事が盛り込まれています。
お楽しみに。

根釧地域の常識を変えたアルファルファ

2010 年 9 月 3 日

Filed under: — maetomo @ 6:40 AM 未分類

広大な牧草地が広がる北海道根室管内の別海町。
そのなかに、ひときわ緑色が濃い牧草地が続いています。
近づいてみると、それはなんとアルファルファ(ルーサン)です。

この写真は、昨年に草地更新/播種したアルファルファ混播草地です。
ここを見た人全員が「すごい!」と思わずうなります。

それにしても、この地でアルファルファ栽培は無理だったはず…。
ところが今や、同町ではアルファルファ混播草地がどんどん広がっています。

かつての常識を覆すこの事実。
そこにはアルファルファの地道な品種改良と、良質な粗飼料確保に熱い情熱を注ぐ4人の酪農家(北矢ケレス友の会)の挑戦と試行錯誤から始まりました。

詳しくはDairy Japan10月号で。

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