地中熱交換システムを利用した換気

釧路管内S牧場の哺育牛舎は、「地中熱交換システム」を利用した換気方式です。
それは、外気を地中80cmの深さに埋めたパイプに通し、
地中の温度になった空気を哺育牛舎中に入れて、
換気量をコントロールするというものです。

ご承知のように、地中の温度は外気に比べると、
夏は暑さが和らぎ、冬は寒さが和らいでいます。
その和らいだ温度の空気が入ってくるのですから、
S牧場の哺育牛舎内は快適です。

このシステムにしたら、
「肺炎がほとんどなくなったし、子牛達は幸せそう」
とSさんは話していました。

今年も始まりました

今月上旬には十勝管内の鹿追町で牧草収穫が始まりました。
これを皮切りに各地で収穫開始または収穫準備に忙しくなってきた頃ですね。
今週は根室管内の別海町ならびに中標津町に足を運んでいます。
北海道根室振興局によれば、
一番草の生育は平年並み(6月15日現在)ということです。
また、デントコーンについては、生育が低温のため、
こちらは今のところやや遅れ気味とのこと。
別海町の酪農家さんは、
「最初はやや出遅れた感はあったけど、ここにきてグッと伸びてきた。
あとは急激な伸びで成分的な部分がどうなるか気になる」とのことです。
また、「早く雨が上がって、来週からスッキリと畑に入りたい」
とウズウズ感が伝わってきました。

北海道農政部によると、全道的には牧草もデントコーンも、
宗谷・日高・根室によって多少差はありますが、
平年並みに生育しているとのことです(6月15日現在)。

※農繁期に突入するにおいて、機械の調子を整えることが大切になります。
Dairy Japan7月号の付録DVDでは、「トラクターのセルフメンテナンスについて」
を取り上げていますので、ぜひご覧ください。

オート・スクレーパー用の「糞尿はね防止パネル」

北海道根室管内S牧場のフリーストール牛舎での除糞はオート・スクレーパーです。
そのスクレーパーが牛舎端のピットに糞尿を掻き落とす際、糞尿がはね散って周囲が汚れるのが嫌だったSさんは、
写真の「糞尿はね防止パネル」を考えて特注しました。
これで糞尿がはね散って汚れることはなく、周囲はきれいで衛生的です。
なお、冬の凍結防止のため、パネルはアクリル板で日差しが通るようにしています。

灯油タンクの再利用で

十勝管内Y牧場では、灯油タンクを新しくしたことで
使わなくなったタンクを再利用して新しく花壇として作り替えています。

写真の花壇はYさん自ら切断・溶接して作ったもので、こうして作られた花壇は、
家の前や牧場の道路側に置くことで環境美化に一役買っています。
灯油タンクの下側は、もともとあった足をそのまま利用し、
上側には足に使えそうな鉄パイプを溶接して利用しています。

Yさんはもの作りが大好きで、
仕事の合間に時間を見つけてさまざまなものを生み出しています。
灯油タンクを使った花壇の他にも、
子どもが遊べるようにブランコやシーソーまで手作りしてしまうほどです。

これらの材料は、すべて廃品だというから驚きです。

酪農家は羊も飼える

オホーツク管内のT牧場は乳牛約200のほかに、3年前から羊も約100頭飼っています。
このヒツジは「テクセル」という品種だそうです。
飼料は、子牛用配合飼料、チモシー乾草で、すべて乳牛用のものが使えます。

1歳齢から毛を刈り、1頭から2、3枚のセーターが作れるそうです。
肉は非常に美味しく(ごちそうになりました)、
こだわりレストランで使われているそうです。

Tさんの話を聞いていると、酪農ライフ、カントリー・ライフを、とても楽しんでいる様子が伝わってきます。