個体管理の工夫

皆様こんにちは。

今回は繋ぎ牛舎ならでは個体管理をしていた牧場をご紹介します。
宮城県の酪農家Sさんの牧場では、牛の上部のパイプにテープを貼っています。
「これは?」と問うと、「牛ごとに、分娩日や必要な飼料や添加剤を判断するための印」だと教えてくれました。

テープは数色に分けられており、貼ってある枚数も牛によって異なります。
例えば、ピンクテープは、妊娠牛で分娩予定日が記載してありました。水色は添加剤が必要な牛であったりとさまざまで枚数は必要な給与量を示しているそうです。

これにより、従業員はどの牛にどの種類の飼料や添加剤がどのくらい必要なのか一目でわかり、給与量を間違えることがないので管理がしやすいと言います。

Sさんの取り組みの様子はDairyJapan9月号でご紹介していますのでお楽しみに。

夏季休業日のお知らせ

 平素は格別のお引き立てをいただき厚く御礼申し上げます。
 弊社では、誠に勝手ながら下記日程を夏季休業とさせていただきます。
 休業期間中にいただいたご注文・お問い合わせにつきましては、8月19日以降のご対応とさせていただきます。
 ご不便をおかけ致しますが、何とぞご理解の程お願い申し上げます。

 休業期間:2024年8月13日(火)~2024年8月16日(金)
 通常業務:2024年8月19日(月)~

酪農って正解がない気がする

[酪農って、正解がない気がする]

最近よく思うことです。例えば哺育管理。
先日訪問したとある農場では、「うちは母牛の初乳は一切使わず、全て代用初乳。子牛が生まれ落ちた瞬間から、いかに菌に曝さずに初乳を届けるかが勝負。しかし、無理に早く給与しても良くないので、可能な限り衛生的で乾燥した環境を提供し、菌を入れないことに注力する。哺乳ボトルも、使い捨ての内袋の中で代用初乳を作り給与することで、洗浄時の菌残りなどを阻止する。とにかく衛生環境のための手間と費用は惜しまない」というスタイルでした。もちろん、子牛の事故率、増体ともに優秀でした。

一方で「衛生的かつストレスフリーに使用できる環境に十分な投資を行なった。だからこそ、母牛の初乳や、移行乳での哺育管理ができるようになった。代用初乳を辞め、通常哺乳は移行乳を使用するため粉ミルク代は大幅削減。ランニングコストの低減につながった」という農場もありました。もちろんこちらも、事故率、増体ともに優秀でした。

両農場とも方法は違えど、結果は似ている。ただ、根本の考え方は両者とも「子牛にはできる限りの衛生的でストレスフリーな環境を」というものがありました。
改めて、だからこそ酪農は奥が深いし、これだけたくさん取材をしてもいつも新鮮に聞くことができるのだと実感しました。