3月号の特集ルポで感じたこと

北海道担当の前田真之介です。

先月末頃にDairy Japan3月号が皆様の元へ届いたかと思いますが、目を通していただけましたでしょうか?
3月号は「経営継承」に関する特集でした。私は西興部村の興栄ファームさんを取材させていただきました。

数年前からの動きで「数件の農場が合併して法人化して規模拡大」という流れがあったことは皆さんもよくご存知だと思いますが。今回は、そ牛てできた農場が、経営継承するときに「思ったよりも大変だった」ということを取材しました。

酪農の特性として、農地や牛や設備など、資産がとても多いことがあげられます。
その資産(株式)を継承するとなると、気づいたらものすごい金額に膨れ上がり、それに伴う課税額もとんでもなくなるということが発生しているようです。

それを、皆が円満に継承して、牧場として前向きな経営継承をするにはどうすればよいのか?というところに「新たな選択肢」を打ち出した事例を紹介させていただきました。

取材を通して私が感じたのは「もはや牧場内だけでどうにかできる問題ではないな」ということでした。
事業承継に関するプロフェッショナルの手厚いサポートと、譲る側・受け継ぐ側がそれぞれ前向きに関わっていくことで、より皆が納得できる結果につながるという事例を見せていただきました。

これから経営継承を見据えている後継者の方や、「後継者はいるけど、まだまだ」と思っている先代世代の方々にはぜひ見ていただきたい内容となっています。

ぜひ、ご覧ください!

 

毎日の敷料換えが疾病予防に

哺乳子牛の下痢や肺炎はその後の成長、そして生涯の成績に関係することは広く知られていることと思います。
先日お邪魔した鹿児島県のA農場では、カーフレールを用いた自動哺乳システムを導入し、高い哺育育成成績をあげています。哺育施設を見せていただくと、とても衛生的に管理されている様子がわかりました。
子牛の調子を見るタイミングは、哺育牛舎に入ったときの一回りと、カーフレールの哺乳データ、そして敷料換えのタイミングだと言います。A牧場ではカーフハッチの敷料を毎日交換していると言い、その理由を「哺育牛舎内の空気の質(アンモニア濃度を極力抑える)」と「敷料交換のタイミングでの子牛の観察」だと教えてくれました。
敷料交換の際、立たずに寝ている、または座っている子牛は発熱の疑いが高いため、即検温しているそうです。これによってトラブルを未然に防ぐことができるとAさん。
皆さんはどのような子牛のモニタリングをしていますか?

子牛を寒さから守る

こんにちは!

ついに今年も花粉の季節がやってきました……。私は大人になってから花粉症を発症したのですが、毎年この時期になると「去年よりひどいのでは?」と思ってしまいます。取材中もくしゃみをこらえるのが大変です。でも、牛達の姿を見るとそんなことも忘れてしまうから不思議です。

さて、先日取材で伺った栃木県のI牧場では、冬の厳しい寒さから、子牛を守る工夫がされていました。

哺育を担当されている奥様にお話を聞いたところ、子牛の寒冷対策として、手作りのカーフジャケットを着せたり、ベールのビニールをハッチ周りに巻いたりして、冷たい風が入り込まないようにしているそうです。

「コストを抑えつつ、子牛の健康を守る工夫をしている」と話してくださいました。特別な道具を使わなくても、ちょっとしたアイデアで環境を改善できるのは素晴らしいですね。

寒さも花粉も、なかなか避けることはできませんが、ちょっとした工夫で負担を減らせるのは共通しているのかも。なんて思いました。I牧場の取り組みのように、身近なもので環境を整えることの大切さを改めて感じました。

I牧場の詳細は、Dairy Japan4月号の特集で紹介しています!
ぜひチェックしてみてください。