雪が解け、春の農繁期を前に

photo1 (1)

北海道は、最近になって雪解けが一気に進み、
まだ雪が残る地域もあり、肌寒い日もありますが、
全道的に畑が顔を出し、やっと春を感じる今日この頃。

今週は、十勝管内の本別町を訪れました。
同町は今冬、昨年に比べて積雪は少なかったそうで、
圃場はすっかり顔を出し、早い酪農家さんは堆肥まきをしていました。
話によると、積雪が少なかったことで、
圃場の地下凍結が懸念されたとのことですが、
その影響もあまりないということです。

photo1 (2)

そんななか、先週末にDJニュースで既報の
「サツラク青年同志会春祭り」が行なわれました。
この春祭りでは、サツラク農協管内の老若男女を問わず、
一堂に会し、春の農繁期を前に、活力溢れるものでした。

そこで青年同志会長の川口谷さんが、
「この春祭りを、春の作業の力として、
今年1年も張り切っていきましょう!」
と話していたことがとても印象的でした。

今年、良い天候に恵まれ、良い粗飼料が収穫できることを、
なおかつ、農作業事故に気を付けて
農繁期を乗り切っていただきたいです。

うちの柄はレッド

IMG_0372

北海道釧路管内にあるU牧場には、写真のように可愛らしい建物があります。
これは実習生用の家で、去年、写真のホルスタイン柄に塗り替えたとのことです。
もともとは柄のない普通の家でしたが、ご主人に聞くと、
「白黒ホル柄は多い。うちはレッドを数頭飼っているから、
レッド柄にしようと思った」と教えてくれました。
地元の建設業者に依頼し、実際にレッドの牛を見てもらい塗ってもらったそうです。
ご主人は「牧場として良い小屋になった」と出来に満足していました。

牛乳が6日にコップ1杯?!

3月27日、帯広市で”新たな時代を生き抜く農場の経営戦略に迫る”ということを
テーマとして「十勝酪農フォーラム2012」が行なわれました。
その会場となった農協連ビルのエントランスには
写真のような食料供給に関する展示があります。

日本は、食生活の変化も影響し、食料自給率は減少の一途をたどり、
今では食料の6割を輸入に頼っています
(カロリーベースで昭和45年度食料自給率:60%、平成15年度:40%)。
それに加え、国民の約8割が将来の食料供給に不安を感じています。
そんななかで輸入が止まったらどんなことが起こるのでしょうか…。

農水省では「いざという時のために―不足時の食料安全保障について―」を掲げています。
写真は、その中に示されている三食例(国内生産物のみで)です。
今ではいつでも買えて飲める牛乳は、6日でコップ1杯しか飲めないそうです。

これを見ると、改めて第一次産業が国民の生活を支えているのだと感じます。

創業当時のハンドチャーン


3月7日に札幌で開かれた「さっぽろまちづくりパートナー協定」の調印式で、
札幌で生まれた雪印メグミルク(株)と札幌市が産官相互の連携と協力を基盤に、
市民が主役のまちづくりに取り組むパートナーになることとなりました。

上の写真は、この調印式の会場に持ち込まれた手回しバターチャーン
(ハンドチャーン)です。
これは、バター作りを始めた創業当時に使用されていたもので、
現在は「酪農と乳の歴史館(平成16年に北海道遺産に、館内の史料は平成21年に国の近代化産業遺産に登録されています)」に展示されています。
ここには他にもいろいろな展示があり、無料の見学コースも整っています。

今回締結された協定のなかでは、
食の大切さと尊さを伝える食育も組み込まれています。
「食」とは私たちにとって大切なものなので、その素晴らしさを伝えていくことで、
今後さらなる消費につながると期待しています。

2色のラップフィルムで中身を区別

北海道十勝管内のH牧場は、ラップサイレージ調製する際、
ラップフィルムの巻き方を工夫しています。

一般的には、1色のラップフィルムで巻きますが、
H牧場では、オプションでダブルストレッチ方式にアップグレードして、
巻く回数を少なくすることによる時短効果にプラスして、
白と黒の2色のラップフィルムを使っています。
そして、白が多いものは1番草、黒が多いものは2番草と、
刈り取り時期の区別をわかりやすくしています。

こうしたラップフィルムの色の違いで、遠くからでも中身の区別が一目瞭然です。