今年の春は遠かった

札幌では、例年より1週間以上遅れた桜も
週末、無事に見ることができました。
札幌市内の花見で有名な北海道神宮や円山公園は、
今年も花見客で大いに賑わっていました。
ちなみに、円山公園の入園者数は延べ1万人を越え、
平成18年以降で1日の入園者数は最高になったそうです。

気温があまり上がらず、春が遠く感じましたが、
これからは夏に向かっていきます。

北海道の酪農家さんも、畑に入り始めています。
これから本格的な畑作業になります。
春は遠かったですが、夏は天候に恵まれることを祈っています。
農機に乗る機会も増えてきますので、
くれぐれも農作業事故にはお気を付けください。

分娩事故率は何%?

既報(5月14日付「DJニュース」)の「子牛管理技術研究会」で、
「育成期の課題と対策を考える」と題したプレゼンがあり、
十勝管内での「死産・流産の発生実態」が報告されました。
過去1年間の牛群検定情報データを集計したものです。

それによると、十勝管内での死産・流産発生率(乳用種と肉用種の合算)は、以下です。
初産:10.3%
2産:6.2%
3産以上:6.6%
合計:7.6%
これは、「膨大な損失」とのことでした。

Dairy Japanの電子書籍「分娩事故を防ぐためのポイント」(好評発売中)では、
「分娩事故率が5%を超える農場の分娩管理には問題がある」と解説しています。
お宅の、分娩事故率は何%ですか?

掃除しながらの牛観察がミソ

北海道内でも今ではフリーストール牛舎が全体の2割を超えてきています。
そんななか、搾乳ロボットを導入する酪農家さんも増えてきており、
搾乳の省力化に一役買っています。

宗谷管内のMさんは、繋ぎからフリーストールに移行しました。
搾乳の時間が省け、時間に余裕ができ、
「帰ろうと思えば10分で帰れる」のですが、
「時間ができたら、そのぶん他のことを見つける。基本的に掃除」
と言い、掃除を毎日するようにしています。

Mさんは「掃除をしながらロボット牛舎の牛を見る」とのことです。
ただ、牛を観察するのではなく、掃除をしながら行なうのがミソですね。

これをすれば、牛の発情も、牛舎の汚れも
見逃すことがなくなるのでしょうね。

酪農そのものが深いですからねー

先般の取材で、
「酪農家は、生活そのものが“牛飼い”なのです。
だから牛と人との心の触れ合いがあり、
そして楽しみながら仕事ができるのです。
そういうことが成果につながっていくのです」と根室管内のHさん。

「深い話しですねー」とあいづちしたら、
「酪農そのものが深いですからねー」との返答に、
これまた感服しました。

使い勝手の良い鉄筋

北海道宗谷管内O牧場では、市販されている鉄筋の枠組みを、
カット・変形させて、随所に利用しています。
写真は、育成牛の乾草入れに利用しているもの。

Oさんは、「木材で作った方が安いけど、鉄筋の方が、
カットして結紮バンドや針金で止めるだけだから使いやすい。
外す時も簡単だから」と言います。
乾草入れの他でも、子牛ハッチのスノコの代わりに利用したりしています。

使い勝手を求めた、酪農家さんのアイデアは面白いですね。
皆さんも自分なりに使い勝手の良さを追求したものがあれば、
是非、写真を撮って、弊社へ投稿してください。
お待ちしています。