リピートブリーダー

いくら綿密な繁殖管理を施しても、いかんともしがたいのが不受胎牛〔=リピートブリーダー:発情周期および生殖器には異常がないのに、3回以上AI(人工授精)しても受胎しない乳牛〕です。
「どの牧場にも3割くらいいるのでは」と言われていますが、いかがでしょうか?

その対策として、一ひねり、いや二ひねりした取り組みが北海道のJA中標津で行なわれています。
どういうことかというと、
1 リピートブリーダーに受精卵移植(ET)して受胎率を上げる(4割以上です)。
2 その受精卵は町内の牧場から採卵したホル優良血統胚(X精液受精卵です)を用いる。
というものです。

同町のK牧場は、この取り組みでリピートブリーダーが一発受胎。
しかもその雌子牛が12月齢になったときにJAで採卵を行ない、それを他牧場でETし、優良血統牛の遺伝子がどんどん拡散しています。
「この取り組みは、優良血統牛を早期に揃えることと、分娩間隔を短縮することの一助になっている」(K牧場)

※詳細はDairy Japan 6月号で。

きれいな牛舎は牛も人も快適

福島酪農の復興シンボルでもあるフェリスラテさんを訪ねました。

同農場は一昨年10月に乳牛203頭を導入して稼働した新しい施設です。現在はフリーバーンで経産牛570頭を飼養しています。

フリーバーンのベッドスペースは1頭当たり13平方メートルと十分なスペースを確保しています。ゆったりとしたベッドスペースを確保したフリーバーンで飼養される乳牛を見ると、ベッドはもちろん、牛体も清潔に保てていることがわかります。

それにしても、きれいな農場を訪ねると、やはりとても気持ちが良いものですね。

その思いは、そこで日々働く方も同じだと思います。きれいな牛舎は、牛も人も快適にするものだと思います。

牧場事務所&キッズ・ルーム

今日は「こどもの日」!
お父さん・お母さん、お爺さん・お婆さん、おじさん・あばさん……皆が、こども達の健やかな成長、そして幸せを願ってます。
そこで思い出したのが、十勝管内S牧場の事務所。
そこはキッズ・ルームを兼ねていて、仕事をしている家族のそばで、幼いこども達が遊べるように配慮されていました。
こども達は“安全”、家族は“安心”、ですね。

そろそろ暑熱を考える時期?

4月も終盤に差し掛かり、すっかりと春の陽気になってきました。そろそろ暑熱対策を考える時期にきたという感じでしょうか。

写真は静岡県のM牧場の牛舎外観です。プッシュ&プル横断式牛舎、いわゆる横断換気の強制換気牛舎の排気側を撮影したものです。外気温や湿度、舎内環境をモニターしてコンピュータ制御でファンの出力をコントロールするものです。

M牧場は、既存の牛舎にも換気ファンの設置・増設、細霧装置の設置など改良を加えてきましたが、約3年前にミルキングパーラー更新の際に、同時にこの牛舎を建てました。

現在は分娩後のフレッシュ牛と高泌乳牛をここで管理し、既存の牛舎ではそれ以降の搾乳牛を管理しています。繁殖対象牛は全頭、横断換気牛舎で管理することで、夏場でも種が止まるようになったと言い、結果、春生みの乳牛をきちんと確保でき、年間を通じた乳量の安定、子牛生産の安定が見られるようになったとのことです。

5月下旬に発刊するDairy Japan6月号では、このほか既存繋ぎ牛舎のトンネル換気への改造など、暑熱対策関連の記事に注目してください。

ある一言で救われた

酪農家に嫁いで3年目に、ご主人が他界してしまったEさん。
実家に帰るべきか悩んでいたとき、彼女を救ったのは義父さんのある一言でした。

その後Eさんは、酪農家として25年間歩んできました。
仕事を終えた後も必ず牛舎に顔を出し、なるべく乳牛を観察する機会を増やして事故を防いでるとのこと。
酪農の魅力を聞くと、「手をかけた分だけ牛達が返してくれること」と語ってくれました。

Dairy Japan5月号の「輝く酪農女性のON/OFF」、ぜひご覧ください!