トンネルを抜けると、そこは放牧地です。
釧路管内T農場(経産牛約200頭)は、フリーストール飼養に放牧も併用しています。
搾乳牛は毎日、A・B群を交互に約3時間半ずつ放牧地へ。
その際、牛達は道道の下(トンネル)をくぐって放牧地へ行き来します。
このトンネル、道道の交通量が多いことから牛達の横断はムリと判断し、それならば道道の下をくぐらせようと、以前に作ったそうです。
大がかりな工事だったことでしょう。
「牛の横断」ならぬ「牛のくぐり抜け」の様子を見に来る観光客もいるとか。
トンネルを抜けると、そこは放牧地です。
釧路管内T農場(経産牛約200頭)は、フリーストール飼養に放牧も併用しています。
搾乳牛は毎日、A・B群を交互に約3時間半ずつ放牧地へ。
その際、牛達は道道の下(トンネル)をくぐって放牧地へ行き来します。
このトンネル、道道の交通量が多いことから牛達の横断はムリと判断し、それならば道道の下をくぐらせようと、以前に作ったそうです。
大がかりな工事だったことでしょう。
「牛の横断」ならぬ「牛のくぐり抜け」の様子を見に来る観光客もいるとか。
安定生産をテーマに取材で熊本県のT牧場を訪ねました。
今回伺った農場での「安定生産」は、年間を通じて繁殖のばらつきが少なく、そのため搾乳牛頭数の変化が少ないバランスの取れた生産です。そのうえで検定成績1万2000kgを搾る優良経営で、牛舎を見ても、Tさんの話を聞いても興味深い取材でした。
ちょうど取材日は九州で梅雨明けをした日で、標高の高い阿蘇でも厳しい暑さを感じる天候でした。
「安定した繁殖のために必要なことは?」の問いに、Tさんは「もう一口をしっかり食べてもらうこと」と話します。
現代の乳牛は泌乳能力が高く、分娩後の乳量も急速に立ち上がります。その泌乳、そして子宮をはじめとした乳牛の体自体の回復をきちんとカバーしたうえで繁殖へのエネルギーが回るという考えです。
さまざまな視点で酪農家さんの取材をしますが、ほとんどの取材で今回と同じ「もう一口を食べてもらうこと」に行き着きます。そして「もう一口を食べてもらうため」に、カウコンフォートやバンクマネージメントへの注力が焦点になります。
酪農には「これだけすれば劇的に良くなる」という魔法のような技術はないように感じます。牛にとって快適な環境を提供し、食べたくなるエサを、食べたくなるように与える、それをいつもでも同じように提供することに尽きるのではないでしょうか。
私は「その一口」を食べないように気をつけなければならない体型です。「もう一口」を食べられる乳牛が羨ましいなと感じる取材でした。
釧路管内T牧場は、生後1カ月齢までの哺育牛をカーフハッチ舎(乾乳/分娩牛舎に併設)で飼養しています。
ズラリと並んだカーフハッチの上には、注意事項が書かれたホワイトボードが所々に。
これはもちろん哺育担当者への連絡です。
手書きのほうが「目立つし、頭に残る」とTさんは言います。
編集部のある東京は、しとしとと雨が降り梅雨らしい天気です。現在の新宿区の気温は25℃、湿度は74%でTHIは74.2と乳牛にとって軽度のヒートストレスを抱える環境でしょうか。
今夏は平均気温より高く可能性が高いとの予報が出ています。本格的な暑熱期を迎える前に、暑熱対策について見直してみませんか?
写真は開放型のフリーストールを写真手前から奥に換気するトンネル型に改善した例です。効率の良いトンネル換気にするため、換気する断面積をコントロールすることが求められます。そのため、写真の例ではサイクロンファンで空気の断面積(高さ)をコントロールしています。
このほかにも細霧やソーカーによる気化熱を利用した暑熱対策、屋根への散水など地域や環境に合わせて暑熱対策を施していると思います。
管理する人間が暑さを感じる頃には、乳牛はそれ以上の暑熱ストレスを受けているもの。しっかりと対策を施して本格的な暑熱期に備えましょう。
先日、茨城県I牧場へ行ってきました!来月発刊の8月号の「酪農女性」でご紹介します。
ここでは本誌に書ききれなかったことを少し紹介します。
同牧場では土作り、エサ作り、堆肥作り、牛群管理、乳製品加工、販売・配達を一貫して行なっており、それぞれの過程において最高の品質にこだわっています。
堆肥作りでは、地元茨城県で伐採された木を粉砕したものを混ぜているとのこと。
溜まったら切り換えして移動させるだけですが、木の根っこについている微生物のおかげで自然発酵が起こり良い堆肥ができると言います。
その証拠に中は白く、中心部分は70度くらいだそう。
また、「土作り、エサ作り、堆肥作り……すべてにこだわりを持った結果、臭いのしない牧場になりました」とI牧場のMさん。確かに牧場特有の臭いはまったくなかったです。
「近所の有機農家さんの野菜と、うちの堆肥を物々交換したりします。自分の自信があるものと相手の自信があるものを交換することは、とても豊かな生活だと思います」と、笑顔で語ってくれました。
来月発刊の8月号、どうぞお楽しみに!