やっぱり良質乳生産

Cut3

過日、酪青研東海協議会と関西協議会の会員に集まっていただき、座談会を開催しました。
エサ高やエネルギーコスト高で厳しい経営環境が続くなか、どのように酪農を続けるのかを話し合いました。
自家産後継牛の確保や自給飼料増産によるコスト安定化、事故率の低減など経営基盤の改善に話題は集中。さらに、都府県、とくに都市近郊の酪農にとって避けて通れない近隣との良好な関係作りも。その地で酪農を永続的に行なうために、近隣からの要望には積極的に答えていくというのが、都市近郊酪農の一つのあり方だと改めて感じました。
そして、話題は良質乳生産へ。ある会員からは「消費を落とさないようにできるだけ乳質の良い生乳を生産していかなければならない。そして良質乳を生産し続けることで、まだまだ生き残っていける」と言います。彼の牧場の乳質は、都府県でもトップクラス。カウコンフォートを高め、観察を怠らないのが良質乳生産の基本だと話します。
「牛を健康に、快適に飼う」――一番基本的なことではありますが、これが完璧にできれば、乳房炎をはじめとした疾病による廃棄や乳量ロスが減り、さらには消費者からも信頼を得られるというのがその考えのようです。
くわしくは3月下旬発売のDairy Japan4月号で。

1人で楽々管理

VMS

写真は静岡県掛川市の村井牧場掛川分場の搾乳ロボットです。この農場には、搾乳ロボットのほかフィードステーション、フィーダーワゴン、自動エサ寄せ機、バーンスクレーパー、自動コンポストシステムなどが揃い、ほぼオートメーションで管理できます。
牛舎のキャパシティは120頭。現在は86頭を基本的に1人で管理しています。
現在編集中の本誌7月号は、最新搾乳ロボット施設をルポしました。各社の搾乳ロボットの特徴を紹介する動画も収録します。ぜひ、ご期待ください。

かわいらしい牛グッズ

メッセージボトル
栃木県那須塩原市の和泉牧場・和泉華奈さんを取材した際、かわいらしい牛グッズをいただきました。小さな薬瓶を使ったメッセージボトルです。この作品は、その彼女の手作り。現在、県内の数カ所で委託販売をする彼女の作品は、委託先からも高い評価を得ています。
酪農に家事・育児、そして趣味を兼ねた小物制作と、充実した酪農ライフを送る華奈さんの「On time & Off time」は、Dairy Japan5月号で。

《イベント情報》
sweet home +chaki 二人展
取り扱いアイテム:革小物、布小物、薬ビン、ステンドグラス風、アクセサリーなど
場所:カフェ セントロ(JR黒磯駅前)
日時:4月5~29日
時間:8:30~18:00
定休日:毎週木曜日・第一金曜日

トウフ粕はサイレージ化して使いこなす

トウフ粕サイレージ

写真は静岡県の富士TMRセンターで発酵TMRなどの原料として利用される「トウフ粕」です。あらかじめ豆腐工場で乳酸菌と酵素を添加して発酵させ、サイレージ化して利用します。
トウフ粕などの水分含量の高い副産物は、変敗しやすいのがデメリットですが、こうしてサイレージ化することで、安定した品質で飼料原料として利用できます。
ちなみにこのトウフ粕サイレージ、乳酸発酵しているため、若干の酸味と甘み、そしてほのかな乳味のようなものが感じられ、チーズの元となる「カード」のような風味でした。
今月下旬に読者の皆様のもとにお届けするDairy Japan3月号の特集は、「発酵TMRを使いこなす」です。発酵TMR調製のポイントと、それを使いこなすユーザーの給与ポイント、そして発酵TMRのメリットを取材しました。お楽しみに!

科学に裏付けされた技術の実践で「儲かる酪農」を

Dairy Japan2月臨時増刊号が校了となりました。タイトルは「やってはいけない!牛への管理」

「やってはいけない」と頭ではわかっていても、ついついやってしまいがちで、かつ生産性を妨げるような項目を列挙し、生産性を改善させるのが狙いです。

最終的には、いずれの項目も「カウ・コンフォートの向上」につながるものです。作業を見直し、生産効率を高め、そして人も快適に作業できる。そんな理想の農場を追求しませんか?

新しい年に、気持ちを新たにチャレンジする、あなたにおすすめの一冊です。

 

2014年2月5日発行、B5判/114頁

【監修】
堀北 哲也 ちばNOSAI連・中央家畜診療所臨床技術研修センター/獣医師
島田 隆男 ちばNOSAI連・北部家畜診療所生産支援研修センター/獣医師