新規就農

静岡県の朝霧高原で一人酪農を営むKさん。
Kさんは大学卒業後、国内外での実習や酪農ヘルパー、酪農場でのアルバイトを経て2011年に新規就農しました。土地と建物は賃貸契約。新規就農に際しては乳牛の導入や老朽化した施設の更新を100%自己資金で賄ってスタートしたといいます。借金ゼロでの就農です。
非農家出身の方が新規就農するには、高いハードルがいくつもありますが、その最たるものは「資金」ではないでしょうか。施設・設備を賃貸とすることで、初期費用は抑えることができる。そんな例を見たように感じます。
そんなKさんも、ここで就農して8年。次のステップを見据えて、日々邁進しています。
名実ともに自分の牧場を持つーーその夢に向かって。

周知のとおり、酪農家戸数は減少の一途をたどっています。
個々の酪農経営における経営継承がこれまで以上に進むことはもちろん、Kさんのような新規就農者を増やす取り組みも、また強く求められるものなのではないでしょうか。

農場HACCPのメリットはコミュニケーション

先日、岡山県のY牧場にお邪魔しました。
Y牧場は今年、農場HACCPの認証を取得しました。そこで、Yさんに農場HACCP取得までの経緯と取得によりメリットをお聞きすると、「農場内外のコミュニケーションがきちんと取れるようになったこと」「PDCAサイクルを回せること」と答えてくれました。
もちろん、これまでもコミュニケーションがなかったというわけではありませんが、生産・管理工程を議論したり、定期ミーティングをすることで、よりコミュニケーションが深まり、また課題整理をしていくことでPDCAサイクルが回るようになったことのことです。
先般Dairy Japanニュースでお伝えした「北海道農場HACCP研究会」には楽農畜産生産者や関係者、学生など述べ262名が参加しました。これは、農場HACCPに高い関心が寄せられていることを示しているのではないでしょうか?
Dairy Japan11月号では、認証を取得した農場に、取得のきっかけや取得までの道のり、メリットなどを取材したルポ特集をお届けします。ぜひお楽しみに。

DMIを高める挑戦

先日、10月号の取材でお邪魔した岐阜県のA牧場。
テーマはDMI。いかに喰い込ませることができるかへのチャレンジです。
A牧場では夏場、TMR調製の際に1頭当たり35kgの加水をして、高水分のTMRを給与しています。TMRを強く握って水分が垂れない程度という表現がわかりやすいかもしれません。
これは、夏場にTMR中の水分が蒸発して選び喰いしてしまうのを防ぐための処置だと言います。そしてプロピオン酸を添加して変敗防止をしています。
そんなA牧場。取材時には長年の使用によって傷んだ飼槽のレジンのやり直しをするタイミングでした。取材後にAさんが送ってくれた写真は、真新しいレジンを再施工した飼槽。牛がいるなかでの施工とあって、小分けに再コーティングしたそう。傷んだ飼槽では残飼が取り切れず、それが変敗してDMIを落とす要因になっていたのではないかとのこと。再施工によって、これらの問題が解決して、より高い生産になることが期待されます。

(写真提供=A牧場)

ふわふわがんもどき

先日、Jミルクの乳和食サイト「乳和食でおいしく減塩」を参考に、「ふわふわがんもどき」を作りました。手作りカッテージチーズを作り、豆腐の代わりに使用。乳清で作った特製付けダレに、たっぷりとくぐらせてから食べてほしい一品です。詳しい作り方は『Dairy PROFESSIONAL Vol.15』で紹介します。ぜひ作ってみてください!

おしゃれな事務所

先日、牛舎の換気を中心に米国へ酪農視察に行ってきました。トンネル換気や横断換気など、機械換気を中心とした牛舎を数軒視察しましたが、どれも快適な環境が作られており、牛たちがゆったりと過ごしていたことが印象的でした。視察内容については追って、Dairy JapanやDairyPROFESSIONALで紹介していきます。
さて、海外の牧場に行っていつも感心することがあります。それは写真のように事務所がおしゃれに飾られていること。牧場によっては、旧牛舎の建材を事務所の一部に使ったりと、農場のヒストリーをうまく表現したところもあります。
このようにおしゃれに飾られた牧場にお邪魔すると、必ず牛舎内もきれいに保たれているようにも感じます。
きれいな牛舎、きれいな事務所は働く人も、訪れる人にも気持ちのよいものですね。