それでも基本は本からヒントを見つける~オススメ書籍Vol.7~

先日取材で訪ねたT農場で「まずは繁殖から見直す」と燃えている姿を見て、

「自分、繁殖や分娩について全然知らなかったけど、めちゃくちゃ大切なことだ。すべてのゴールでありスタートは繁殖だ……」

と感じ繁殖について勉強をしています。ただ、とても難しいです。

そこでまずはじめに読んだのがコチラ。

『それでも基本は発情を見つけて種を付ける』~繁殖における「酪農家」「獣医師」「受精師」の役割~

著:黒崎 尚敏、安富 一郎、鈴木 保宜、奥 啓輔

 

私にとっては一握りに「繁殖」といっても考えるべきポイントが多く、英語の略語や妊娠率や発情発見率などさまざまな数値の基準が複雑にまじりあっている印象でした。

しかし本書では、はじめは繁殖に関わる基本を、「酪農家」「獣医師」「受精師」の視点で書かれており、読み進めるとそれぞれ目指すべきゴールが整理して見えてきます。

さらに繁殖にかかわる診断や診療、具体的な技術に関する情報を最近の動向に沿って解説されています。

さまざまな判断基準、発情発現への技術が紹介されており、「繁殖」を勉強するうえでは難しいけど勉強になりました。

ちなみにまだまだ勉強不足な私にはどんな分野でもそうですが、わからないことが出てきたり、そもそも何の話かわからないときがあります。そんな時はほぼ毎回「基本の本」に立ち返ります。

『乳牛管理の基礎と応用』

何かにつまずいた、わからない、そんなときにこれを読むと解決の糸口が見えます。これはいい本です。助かっています。

みなさんの繁殖管理ではどんなところに気を使っていますか?うまくいっている要因は何ですか?是非教えて下さい。

身体測定しよう!

ホルスタインの発育値が25年ぶりに「推奨発育値」という名称で更新されました。
それは生産寿命の延長が期待できる牛体サイズに改良するための指標です。
ヒトも乳牛も健康で長く活躍してもらうためには、身体測定を定期的に行なうことが必要ですね。
ぜひこの「推奨発育値」の活用を!

※詳細はDairy Japan 7月号

【DJオンライン座談会Vol.2 開催します】

 

こんにちは。編集部の前田真之介です。皆さんDairy Japan 7月号はお読みいただけましたでしょうか?

先日、オンラインにて座談会を開催し、全国各地の酪農家さんと意見交換のできる機会を設けさせていただきました(7月号をご覧ください!)。

前回の座談会は出席者の皆様にご好評いただきまして、第2回を開催することといたしました。

技術セミナーなどをはじめ、人が一度に集まり話をする機会がほぼなくなってしまった今、少しでもほかの地域の皆さんの話を交えることができればと思っております。

皆さんと意見交換ができるのを楽しみにしております。ぜひご参加ください。

ご参加はこちらからお願いします。

~~~~~~~開催案内~~~~~~~

日時:2020年7月6日(水)13時00分~14時30分(1時間半程度)

座談会メインテーマ:「暑熱期・暑熱回復期の取り組みや対策」を皆で考える

定員:原則5名(できるだけ全員で話しあいができる時間を作りたいので少数とさせていただきます。)

申し込み:編集部前田宛にメールを頂けますと幸いです(ご不明点なども併せてご連絡ください)。s_maeda@dairyjapan.com

※座談会で伺ったお話は後日誌面に掲載させていただきます。

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ご縁がありますように

緊急事態宣言が解除され、取材活動を再開させていただきました。
久しぶりにお邪魔する現場は兵庫県のT牧場さま。テーマは「妊娠率アップ策」で、すなわち繁殖成績の向上です。いかに妊娠頭数を確保するか、これはいつの時代も酪農のメインテーマの一つですね。
取材日はちょうど繁殖検診日で、T牧場の繁殖を担当するO獣医師ともお話することができました。
T牧場では分娩後40日以降で全頭フレッシュチェックを実施することや、繁殖検診を月2回行ない、授精チャンスを逃さないよう取り組み、現在は分娩後50日以内にほぼ全頭の初回授精を済ませるまでになっていると言います。また授精後28〜30日でのPAGs検査の実施、約40日でのエコー検診、約60日での再鑑定という細かなスケジュールで妊娠の可否を調べています。これによって、受胎しなかった場合などは積極的に次の授精チャンスを狙えるようになったと言います。
そんなT牧場の取り組みはDairy Japan8月号で。
ちなみに写真は、注入器に5円玉を通したもの。T牧場での授精業務の際に、O獣医師が「ご縁がありますようにというおまじないですよ」と教えてくれました。
皆さんも、受胎するためのジンクスやおまじないをお持ちですか? お持ちでしたらぜひ教えてください。

今からでもやっておきたい暑熱対策~オススメ書籍Vol.6~

こんにちは。

関東も梅雨に入りましたが、梅雨の切れ間の晴れの日がとても暑いです。晴れること自体は嬉しいのですが、湿気と暑さが一度に襲ってくると堪えますね。加えて今年はマスクをつけなければならない場面が多いので、顔が火照りがちです。皆さんも気を付けてください。

人間でこんなに暑いのですから牛はとっくに地獄のシーズンを味わっていることになりますね。皆さんはどのような対策行なっていますか?効いている例があればぜひ教えてください。

まだまだこれから。全然できていない……。もう一つ何か対策が欲しい。今年は諦めた!そんな方に紹介したい書籍がコチラ。

『Dairy Professional Vol.17 特集~乳牛の暑熱ストレスを科学する~』

月刊誌『Dairy Japan』の増刊号として今年の5月に発売された最新の書籍です。

私はこれを読み、一握りに「暑熱」といっても見るべきポイント対策の方法など、あらゆる所に問題があることを認識しました。単純に涼しい環境を作るにはどうするかという内容だけではありません。牛舎構造から最新ファンを用いた管理・栄養面・繁殖など多方面からのアプローチにより総合的に暑熱から牛を守るためのヒントが多数書かれているように感じました。

ここには、まずどのようなことが自分でも出来そうか。という選択肢がたくさん載っています。すべてに手を伸ばさずとも、知識の引き出しとして使っていただけるのではないかと思っております。

今この時期からの対策が来年、再来年と少しずつ良い結果を運んできてくれると良いですね。

ご注文はこちらからお願いいたします。