乳房炎と付き合っていくには~書籍レビューブログ13~

先日行なったDJオンライン座談会において酪農家のIさんら、「乳房炎が発生した際にその原因菌について詳しく知り、対処がすぐにできるようになったことで効果が表れた」とこちらの書籍を紹介していただきました。

 

最新 乳房炎コントロール~損失を最小限にする~

三好 志朗・三浦 道三郎 著 3520円(税込)

本書では、乳房炎を一括りにせず、原因菌ごとの特徴や対策、モニタリング法などについて記載されており、乳房炎の発生する可能性・原因を考えて対処できるようになる方法を紹介しています。明確な道筋が立てられて説明されているので、乳房炎と付き合っていくうえでは欠かせない一冊となっています。参考にしてみてください!

 

地元の酪農を知ってほしい 北海道苫前町の酪農女性グループが冊子作成

「みなさんにウシのこと・酪農のことについて知ってもらいたい、そして、牛乳をたくさん飲んでほしいなー」という想いから、北海道留萌管内苫前町の女性酪農家グループ「windmillk」(ウィンドミルク)は昨秋、『“とままえとらくのう”の本』(A4判・32ページ、全カラー)を作成して、地元の小学生に配布しました。
内容はグループメンバー5人が企画。牛の品種、食べているエサ、苫前町の牧場風景、苫前町で搾られた牛乳、そして小学生が大好きなウンチのお話なども、写真とイラストで楽しく解説されています。
イラストを担当したのは、メンバーの一人でDairy Japan連載「酪農学習シート」の作者・伊藤沙智さん。
「各地の女性酪農家グループでも、こうした活動が活発になればいいなぁ、と思っています」と話しています。

解決策は叱ることではない

作業の流れが悪くなったり、ミスが生じたりすると、家族や従業員に対して「何やっているんだ! ちゃんとやれ!」と怒鳴って終わり……となりがちです。
しかし「それは“仕組み”が悪いからだ」とH牧場のHさんは言い、「問題が起きたときの解決策は、手順(仕組み)に直ちに修正を加えることであって、誰かを叱ることではない」ことを強調します(Dairy Japan 10月号ルポ特集「農場を発展させるマネジメントシステム」より)。
どの職場にも共通することですね。

『ここハズ②』大好評発売中です!

 すでにたくさんのご注文をいただいている新刊『ここはハズせない乳牛栄養学~粗飼料の科学~②』ですが、Amazonにてご予約が開始されました!
 https://www.amazon.co.jp/dp/4924506761/
 なお、Amazonでのご注文は10月1日発売のご予約注文になります。
 ご了承の上、ご利用下さい。


 『ここはハズせない乳牛栄養学 ~粗飼料の科学~ ②』
 大場 真人(カナダ・アルバータ大学農学部 乳牛栄養学・教授)著
 B5判/164頁
 定価:3200円+税(送料込)
 ご注文はこちらから(Dairy Japanオンラインショップ)

より良いコンフォートを目指して

広島大学の新しい搾乳牛舎にお邪魔しました。
搾乳ロボット1台を備える新しい搾乳牛舎は、34ベッドのフリーストール牛舎。開放型の牛舎設計に吸気側55インチ×4台、排気側55インチ×4台、順送55インチ×6台、同72インチ×2台のファンをセットして効率的な換気と暑熱対策に重点を置いていました。
このファン、これまでにないダイレクトモーター使用のファンで、牛舎内温度や湿度によって回転数を自動でコントロールするもの。それぞれのファンには個別のIPアドレスが振られ、個々のファンの稼働状況や運転時間なども管理できるといいます。
牛舎内に入らせていただくと、ベッドエリアも給飼エリアも、きちんと風が流れていることが体感できました。
牛舎設計の最重点項目は、もちろん「カウコンフォート」の徹底と教えてくれました。
このほか、インダクションライトを用いた長日管理にも取り組み、生産性のさらなる向上を見込んでいます。
同牛舎の詳細は次回のDairy PROFESSIONAL Vol.19で紹介します。