オンファーム・カルチャー

2012 年 9 月 7 日

Filed under: — maetomo @ 6:16 AM 未分類

十勝管内のY牧場を訪問したら、事務所に「生うに」の発泡スチロール箱が置いてありました。
何かと思って尋ねたら、それは、乳房炎を発見したときに牧場で乳房炎乳を培養し、原因菌に基づいて治療方法を決定する「オンファーム・カルチャー」の培養器の手作りカバーでした。

「乳房炎原因菌の特定は、検査に出して結果が帰ってくるまでに通常3日、菌種によって4日かかることもある。その間に、乳房炎がどんどん進んでいく場合もある。自分で培養すると、遅くても48時間で判定できるし、それによって薬剤の選定を素早くできる」とYさん「オンファーム・カルチャー」の利点を話してくれました。

また、「ただ単に牧場で培養するだけではダメ。下手すると大きな間違いにつながる可能性もある。その牧場の傾向をきちんと把握して取り進めることが大事だ」と注意点も加えてくれました。

「オンファーム・カルチャー」について詳しくは、Dairy Japan 2012年2月臨時増刊号「乳房炎の防除–乳質向上と免疫力アップ–」をご覧ください。

獣医師側から酪農現場のリスクマネジメントを考える

2012 年 9 月 5 日

Filed under: — admin @ 8:41 PM セミナー報告

ファイザー株式会社は9月5日札幌で、「酪農現場におけるリスクマネジメントを考えるーとくに、農場HACCPとISO22000についてー」をテーマとして、「プロダクションメディスン研究フォーラム2012」を開催し、獣医師をはじめ、酪農、肉牛、養豚、養鶏農家や関係機関など、200名弱が参加した。

開催に先立ち、木田克弥氏(帯広畜産大学 畜産フィールド科学センター、教授)は、「食の安全を製造過程で確保していく、その認証としてHACCPやISOがある」と挨拶した。

講演では、ジョセフ・ノードハイゼン氏(オーストラリア、チャールズ・スタート大学、教授)が、「ヨーロッパでの農場における乳牛のHACCPシステムの取り組み」と題し、HACCPの原則に基づいた獣医アドバイザリープログラムについて、ハードヘルスと生産管理プログラムを交えながら解説した。

赤松裕久氏(静岡県畜産技術研究所、上席研究員)は、「農場HACCPとISO22000:酪農場におけるリスク管理の実際」と題し、国内で初めてISO22000を取得した酪農場として、ISO22000は、HACCPという衛生管理システムと、ISO9001というマネジメントシステムを融合したものであり、この二つを融合することで、より確かな安全性の確保につながると解説した。

このプロダクションメディスン研究フォーラム2012の詳細については、DairyJapan11月号にてご紹介します。

ホクレン家畜市場:8月の初妊牛平均価格は48万3000円(前月比9000円高)

2012 年 9 月 3 日

Filed under: — djito @ 11:36 AM 業界情報

ホクレン家畜市場の初妊牛相場8月集計分が、ホクレン酪農部・家畜販売課より発表された。

8月については、前月から市場間隔が開いたことに加え、秋産み中心の出回りとなったことから一定量の需要があり、平均価格は48万3000円(前月比9000円高・前年比4000円安)の推移となった。

9月については、初妊牛の出回り資源は減少傾向が予測されるなか、暑熱事故の更新など、引続き初妊牛需要は確保されることから、強含みの推移が予測される。

身近なもので暑熱対策

2012 年 8 月 31 日

Filed under: — maetomo @ 5:08 AM 未分類

今年も処暑を過ぎたというのに、残暑に苦しめられますね。
北海道の酪農地域でも街中でも、
今年の暑さは去年と比べてキツいという声を聞きます。

そんな今年ですが、根室管内にあるK牧場では、
手軽にできる家庭用スプリンクラーを使った暑熱対策を実践しています。
もともとは牛舎屋根の上で使用していたのですが、
「屋根よりも牛対に直接の方が効果あるんじゃないかと思った」とのことで、
牛舎内の水飲み場付近の柱に設置。
連日30℃を超えていて人でも苦しいくらい暑い日は、
日中2時間ほど散水することで、「牛は喜んで集まってくる」そうです。

夏場の暑さは、人も牛もちょっとしたアイデアで乗り切りたいものですね。

お越しください! 国際畜産展示会「Euro Tier 2012」

2012 年 8 月 27 日

Filed under: — admin @ 9:37 PM 業界情報,未分類

DLG Service GmbHと合同会社アグサプライは 8月27 日に札幌で、 11月13日から16日にドイツ連邦共和国ハノーバー市で行なわれる国際畜産展示会「 Euro Tier 2012(ユーロティアー2012)」の開催に先立ち、日本国内のメディアや関係機関向けのオフィシャル・イベント「ユーロティアー・プレビュー・イン札幌」を開催した。
前回の開催(2010年)で世界49 カ国 1900を超える出展があり、農家を筆頭に大学やディーラー、関係機関など 13万人が来場した。出展者は半数がドイツ国外からの参加で、世界の畜産管理技術が一堂に会する最大規模の展示会である。今年は前回に比べ、会場に 6ホールを増設し、2100を超える出展を見込んでいる。また、バイオエネルギー分野の展示会「 BioEnergy Decentral」も同時開催される。
前回参加者の安宅一夫氏(酪農学園大学特任教授)は本プレビューで、「日本の会社や人々も、どんどん参加してほしい」と語り、主催の上村孝和氏(合同会社アグサプライ)は、「新技術はもちろん、世界中の人々とのつながりができ、新技術以上の成果が得られる。ぜひ参加してほしい」と日本からの多くの参加を期待している。
【 Euro Tier 2012開催案内】
□会期: 2012年11 月13日から16日
□会場:ハノーバー・メッセ(ドイツ連邦共和国ハノーバー市)
□展示構成:畜産分野の技術やノウハウをテーマとした全畜種向けプログラム
□問い合わせ: DLGサービス日本サービス窓口(合同会社アグサプライ内)
代表 上村孝和  TEL0153-74-9027 、HP:www.eurotier.com

乳用雌牛NTP上位100頭(2012・8月)を公表:家畜改良センター

Filed under: — admin @ 5:20 PM ニュース

独立行政法人家畜改良センターは8月27日、牛群検定参加牛の乳用雌牛総合指数評価(NTP)上位100頭を公表した。

今回のトップ牛はシーレーク ヒラリー デイジヤーデイン ET(北海道・株式会社SEA LAKE)で、総合指数+6162、乳代効果31万5298円だった。
詳細は、同センターのホームページからダウンロードできる。
http://www.nlbc.go.jp

この時期の観察が一番大事

2012 年 8 月 24 日

Filed under: — maetomo @ 6:16 AM 未分類

十勝管内T牧場の、乾乳牛群の飼槽です。
乾草に雨や雪が当たらないように被せているカバーは、
高速道路パーキングエリアの売店の屋根部材だそうです。

「この時期(とくに乾乳後期)の観察が一番大事」というTさん。
一日に何回も様子を見に行きます。
そうした綿密な管理があって、牛達の肋は見事に開張しています。

「サツラク・ミルクフェスティバル2012」で大にぎわい

2012 年 8 月 19 日

Filed under: — djito @ 4:16 PM ニュース

サツラク農協主催の「サツラク・ミルクフェスティバル2012」が18・19日、
札幌市東区の「ミルク郷」で開催され、大勢の親子連れでにぎわった。

音楽演奏やYOSAKOI演舞、酪農クイズや抽選会などのステージ・イベントの他、
スタンプラリー、ゲームや縁日などのイベントが盛りだくさん。
札幌市内および近郊の飲食店と移動販売店による「サツラクグルメ食堂」では、
サツラク牛乳をふんだんに使ってスパイスを効かせたホワイトカレー、
ミルク味噌焼きそば、バターたこ焼き、サツラク牛乳お好み焼きなど、
この日限定のオリジナル・メニューも販売された。

サツラク農協青年同志会のパフォーマンスでは、
「ヨーグルトの早飲み競争」が行なわれた。
これは700mlのヨーグルトを、直径1cm・長さ50cmのストローを使って、
同志会員5 人(関さん、永田さん、池端さん、長濱さん、前田さん)のうち、
誰が最初に飲みきるかを当てるというもの。
一番になった永田さんは勝利インタビューで、
「強敵の長濱さんは弁当を食べた後だったので自分が勝てた」
と笑いながら答えて会場をわかせた。

「乳成分の栄養研究」をテーマにシンポジウム:日本酪農科学会が開く

2012 年 8 月 17 日

Filed under: — admin @ 6:35 PM セミナー報告,ニュース

8月17日、日本酪農科学会(会長:齋藤忠夫氏・東北大学大学院)は都内で、「乳成分の栄養研究Update」をテーマに平成24年度酪農科学シンポジウムを開いた。

「牛乳・乳製品摂取とメタボリックシンドローム」では上西一弘氏(女子栄養大学)が海外での研究報告を紹介するとともに、日本での20から69歳までの非喫煙者を対象にした試験結果から、牛乳・乳製品が骨の健康だけでなく、メタボリックシンドロームにも有用である、などと報告した。

「乳成分の脂質代謝改善作用・乳清ペプチドを中心に」では、長岡利氏(岐阜大学)が乳成分から高コレステロール代謝改善ペプチドを世界に先駆けて発見したことや、乳タンパク質・乳脂質・乳糖・乳Caなどの脂質代謝改善作用を詳説し今後、より詳細な分子レベルにおける作用機構の解明が望まれる、とした。

「乳中の共役リノール酸・トランス脂肪酸の栄養機能」では河原聡氏(宮崎大学)が、反芻動物の乳に特有の共役リノール酸が持つ抗がん作用や抗動脈硬化作用などを報告し、「ホエイペプチドに潜在する生体調節機能」では吉澤史昭氏(宇都宮大学)が、ホエイ(乳清)中の分岐鎖アミノ酸(BCAA)を豊富に含むホエイペプチドは未知の機能を秘めた次世代型生体調節因子として注目すべき栄養素である、などと報告した。

シンポジウムの基調講演では、細井孝之医師(国立長寿医療研究センター)が「健康寿命と乳・乳製品」と題し、乳や乳製品は健康のために、さまざまなライフステージで積極的に活用されるべき、と述べた。

その後、明治、森永乳業、雪印メグミルクの各研究所から、乳酸菌、ラクトフェリン、ホエイペプチドの栄養効果などが報告されたほか、30のポスター発表が行なわれた。

現在、日本では国立の研究機関では乳分野は殆ど研究されていない。しかし、大学や食品企業の研究陣が展開している「乳」が人の健康にどのように貢献するかという、微細な研究の一端を伺わせるシンポジウムだった。(文責:関東支局)

*関連書籍
「バルクの先を追ってみよう」 DairyJapan 2012年6月増刊号

気持ち和む牛舎の絵

Filed under: — maetomo @ 5:27 AM 未分類

十勝管内にあるI牧場の牛舎の壁は、見ているだけで気持ちが和みます。
同牧場には2年前に建てた新築牛舎と、昭和53年に建てた古い牛舎があります。
その古い牛舎の壁一面に、牛の絵が描かれているのです。

4年ほど前に、同牧場で働いてくれていた漫画家志望の方が、
ペンキとスプレーを使って絵を描きたいと、
写真のような絵を描いてくれたそうです。
最初、Iさんは描いてもらった絵を気にしていなかったそうですが、
その後、Iさんが気持ちの沈んでいたとき、
この絵を見たら自然と気持ちが明るくなったそうです。

やはり、人の描いた絵には心を動かす力があるのかもしれませんね。

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