家畜改良センターが乳用牛評価報告(供用可能種雄牛)2012・8月を公表

2012 年 8 月 7 日

Filed under: — admin @ 5:12 PM ニュース

独立行政法人家畜改良センターは8月7日、供用可能種雄牛の総合指数順などを公表した。それによると、上位10頭は次のとおり。
名号             総合指数 長命連産  乳代効果
レスポア-ル サンデイ スタ- ハ-ゲン+3,496  +79,822 +174,038
エンドレス ジアンビ    +3,410 +117,702  +108,336
NLBC ボルセナ アセンライ ET  +3,409 +77,463 +190,175
RCA アスリ-ト ツ- シツクス ET  +3,219  +71,877  +150,984
ベイリツチランド REW ラプトル ジヨ- ET +3,186  +77,070  +201,263
オ-ケ-フア-ム ハ-ト ランカスタ- ET  +3,150  +79,220  +128,113
ヘンカシ-ン ゴ-ルド ドリ-ム  +3,032 +72,102  +106,101
ハツピ-ライブ クリスタル オパ-ル ET  +2,962 +56,567 +205,461
ベイリツチランド MR マツクイ-ン  +2,953  +62,140  +172,649
WHG オ-シヤニツク ジヨビアン ET  +2,950  +117,552  +143,055

今回新たに13頭が総合指数上位40頭以内にランクインした。それらは次のとおり。
3 JP5H54770 NLBC ボルセナ アセンライ ET + 3 , 4 0 9 + 3 , 1 3 6 +275 -2 サンデイバレ- ボルトン ET
4 JP5H54411 RCA アスリ-ト ツ- シツクス ET + 3 , 2 1 9 + 2 , 7 6 5 +461 -7 ジエニ-ル- MRSHL トイスト-リ- ET
8 JP5H54295 ハツピ-ライブ クリスタル オパ-ル ET + 2 , 9 6 2 + 2 , 9 5 5 +120 -113 モントラツプ ランツ オパ-ル
9 JP3H54440 ベイリツチランド MR マツクイ-ン+ 2 , 9 5 3 + 2 , 7 4 4 +253 -44 ジエニ-ル- マ-シヤル P149 ET
12 JP3H54459 エンドリツチ ブラツク CP ボルダ- + 2 , 8 6 8 + 2 , 5 0 0 +361 +7 サンデイバレ- ボルトン ET
13 54771 NLBC モ-リオン ソルデユ+ 2 , 8 5 5 + 2 , 8 6 7 -5 -7 ミスタ- モ-テル ET
18 JP5H54423 WHG バ-レツタ ジヤムナ ET + 2 , 7 8 3 +2,192 + 5 4 5 +46 R-E-W バツカイ ET
20 JP3H54343 フレ-バ-ランド エレガント アニ- ET + 2 , 7 4 7 +1,875 + 8 8 9 -17 ハニ-クレスト エレガント ET
21 JP3H54384 エンゼル プレアデス ET +2,710 +2,238 +372 + 1 0 0 ハニ-クレスト エレガント ET
22 54241 RCA アベンシス ツ-オ- ET +2,708 + 2 , 4 0 4 +413 -109 アツプルイス ジエツト ストリ-ム ET
25 54744 NLBC カツシ-ノ アトリア+2,623 + 2 , 4 4 4 +94 + 8 5 ゴ-ルデンオ-クス カ-スン ET
27 JP5H54566 WHG バ-レツタ チヤタム ET +2,555 +2,085 +448 +22 R-E-W バツカイ ET
29 JP3H54510 ロ-マンヒル ボルテ-ジ マツクス+2,506 +1,700 + 8 2 1 -15 サンデイバレ- ボルトン ET

供用中種雄牛の動きでは、前回(2012・2月)と比べ、ランキングが大きく変動した種雄牛がいる。総合指数のランキングが比較的大きく変動した種雄牛と評価値変動に関わった主な要因(信頼幅を超えた評価値等)は以下のとおり。
・ランクアップした種雄牛
JP3H53364【ハピイイ-スト ア-ル エス テンプタ- ET】総合指数第15位(前回同46位):セカンドクロップの娘牛の追加(泌乳形質で前回103頭、今回1,044頭)によると考えられる。
・ランクダウンした種雄牛
なし
*「供用中種雄牛の動き」記載条件は、現在供用中の種雄牛であり、前回上位41位以下から今回上位20位以内に順位が上がった種雄牛、または前回上位20位以内から今回上位41位以下まで順位を落とした種雄牛。

詳しくは、家畜改良センターHPへ。http://www.nlbc.go.jp/

キャッチコピーを牧場に

2012 年 8 月 3 日

Filed under: — maetomo @ 5:53 AM 未分類

根室管内にあるH牧場の牧場看板は、普通の看板とは違う点があります。
一つは、牧場看板自体が先代の手作りであるということ
もう一つは、看板の裏には看板を立てると同時にキャッチコピーが刻まれていること

最近では、牧場看板は業者に依頼して立てられるものが多く、
そこにデコレーションをする農家もいます。
しかし、H牧場の看板は手作りであるとともに、
道路そばに立てられ、とても存在感を発揮しています。

その看板の裏には、「乳が流れる緑の大地」と刻まれています。
この言葉についてHさんは、
「草地主体のこの土地で牛を飼い、乳を搾る。
そのイメージを一言でうまく表していると思う」と話してくれた。
「裏にこれが書いてあるだけで、雰囲気が良い」とも。
最後に、「色が薄くなってきたから、綺麗に塗らなきゃな」とHさんは笑って言いました。

自らのモチベーションを駆り立てるためにも、
また、通りがかる人々に自分の牧場をPRするためにも、
牧場のキャッチコピーを持つということは、とても素晴らしいものではないでしょうか?

牛乳・加工品は21牧場・施設が出展:「アグリフード EXPO 東京 2012」開かれる

2012 年 8 月 2 日

Filed under: — admin @ 7:40 PM ニュース

8月2日、東京ビッグサイト国際展示場で、第7回「アグリフードEXPO東京2012」が開かれた(主催:日本政策金融公庫、後援:財務省、農水省など)。同展示会は、日本の農業者および国産農産物と、中食・外食・流通業界など食品関係業界との橋渡しを目的にしたもの。今回は627者の農場、関連業種、大学などが、合計約3000種類の商品を展示、商談などが行なわれた。

会場は地域別に展示されたほか、東日本大震災復興コーナー、海外取引相談コーナー、小セミナー・イベントなども設けられた。

酪農乳業(牛乳・乳製品)は、北海道乳業、湯田牛乳公社、斗南丘牧場、那須高原今牧場、ハーレー牧場、磯沼ミルクファーム、ひまわり乳業、南日本酪農協同など、全国から21事業者の出展があった。畜産関連業種では「リサール酵産」が土づくりの微生物資材などを展示した。

同イベントは3日にも行なわれるほか、2013年2月21日、22日には大坂でも開催される。(文責:関東支局)

細断型ロールベーラ、発酵TMR、GPSガイダンスの活用事例を紹介

2012 年 8 月 1 日

Filed under: — djito @ 8:51 PM ニュース

北海道TMRセンター連絡協議会(近藤三男会長)は1日、札幌市で「第5回夏期研修会」を開催し、道内のTMRセンター会員はじめ関係者ら約200人が参加した。
今回の研修テーマは「良質自給確保に向けた生産技術の向上を目指して」。

第一部は、中央農業試験場の竹中秀行氏が「海外および日本における農業機械の最新情報」と題して話題提供。
全自動で停止することなくベール梱包とラッピング、排出を繰り返す「ノンストップ・ラウンドベーラ・ラッパ」などを紹介した。

第二部は「細断型ロールベーラと発酵TMR」をテーマとして、
根釧農業試験場の関口健二氏が細断型ロールベーラの構造や性能、発酵TMRの特徴や効果、今注目されている「可変径式TMR成形密封装置」などを解説した。
その後、IHIスター、ヰセキ北海道、コーンズエージー、タカキタの各社が商品の特長を紹介した。
さらに、宗谷管内浜頓別町・太陽ファームの生田目政吉氏が発酵TMRの給与事例を発表。
従来TMRの1割を発酵TMRに置き換えたところ、乾物摂取量が5%増え、1日1頭当たり乳量が約1kg増えたことなどを紹介した。

第三部は「GPS(全地球測位システム)」をテーマとして、
北海道農業研究センターの村上則之氏が農業分野におけるGPSガイダンスの現状、メリットと問題点、同センターが企業と共同で開発したシステムなどを紹介した。
その後、十勝管内広尾町・サンタドリームサプライの山本利浩氏が、GPSガイダンスの活用事例を紹介。
暗くなっても定規で線を引いたようにトラクターを運転できることから、牧草刈り取りにおいては孫畝ができない、デントコーン播種においては真っすぐ畝がきれる、牧草施肥においては撒きムラがなく、作業時間の短縮、燃料の節約につながることなどを紹介した。

総合質疑では、細断型ロールベーラの耐久性や価格、発酵TMRの効果などの質問があがった。

※詳報はDairy Japan 9月号で。

ホクレン家畜市場:7月の初妊牛平均価格は弱含みで47万4000円

2012 年 7 月 31 日

Filed under: — djito @ 8:38 PM 業界情報

ホクレン家畜市場の初妊牛相場7月集計分が、ホクレン酪農部・家畜販売課より発表された。

7月については、前月に引き続き夏分娩中心の取引となっており、暑熱事故への警戒感から都府県の引き合いが弱まったため、平均価格は47万4000円(前月比1万1000円安・前年比1万7000円安)の推移となった。

8月については、秋以降の出回りが中心となり、暑熱事故の更新などで一定量の需要が見込まれることから、保ち合いでの推移が予測される。

情報の「送り手」の信頼度が重要:「食の安全と安心フォーラム・5」、開かれる

2012 年 7 月 28 日

Filed under: — admin @ 8:04 PM セミナー報告,ニュース

7月28日、NPO食の安全と安心を科学する会(本部事務局:東大大学院農学生命科学研究科内)は、第5回目の食の安全と安心フォーラム「食育:食の安全性と機能性を正しく理解するために」を都内で開いた(後援・東大大学院食の安全研究センター)。

基調講演では、服部幸應氏(服部学園理事長)が「食育の現在・過去・未来」をテーマに、日本の食生活の現状と克服すべき課題などを述べた。

同会理事長の山崎毅氏は「食の安全を安心に変える学術啓発活動とは」と題し、現在、日本の食品中の放射性セシウムの基準値は、おおむね欧米の10分の1の水準であるとしたうえで、「食のリスク情報が氾濫すると、消費者が食品情報過敏症に陥り、リスク認知を間違える可能性が高くなる」、「そのため情報の送り手側の姿勢(精度、公開など)が重要になる」、「情報は、魅力的で、受け手と類似性があり、信憑性があることが重要」などと話し、消費者が食の安全を正しく理解するためには、科学的・中立的かつ分かりやすい継続的な学術啓発活動が最も重要、と示唆した。

その他「食のリスクに対する消費者意識」細野ひろみ氏(東大大学院准教授)、「食品ラベル情報が消費者行動に与える影響」古川雅一氏(東大食の安全研究センター特任准教授)、「食品の汚染カビをめぐる危害と安心・安全」高橋治男氏(国立医薬食品衛生研究所客員研究員)、「生食について考える。食中毒対策への提言」関崎勉氏(東大食の安全研究センター長・教授)、「最近の食物アレルギーの実態と対策、および花粉症との交差問題」小川正氏(京都大学名誉教授)、「食品の機能性評価の新展開」大澤朗氏(神戸大学食の安全・安心科学センター長・教授)、「疲労・抑うつと食の関連、抗疲労トクホに向けて」倉垣弘彦氏(関西福祉大学教授)が、
食の安全と安心の「最適化」に向け、それぞれ講演した。(文責:関東支局)

*食の安全と安心を科学する会 http://www.nposfss.com/

「サプリメント容器」装備の一輪車

2012 年 7 月 27 日

Filed under: — maetomo @ 6:16 AM 未分類

根室管内のT牧場は54頭繋ぎ牛舎で、分離給飼しています。
脂肪酸カルシウムは嗜好性の向上をはかるため、ビートパルプと一緒に給与します。
そのとき便利なのが、この「サプリメント容器」を取り付けた一輪車。
ご覧のように、ディッピング剤の容器を縦半分に切って利用したものです。

湿害に強い牧草フェストロリウムの最適な刈取り体系:農研機構が発表

2012 年 7 月 26 日

Filed under: — admin @ 10:55 AM ニュース

農研機構:東北農業研究センターは、
排水不良で牧草導入が難しい耕作放棄地への栽培に適した、寒冷地向けの新品種フェストロリウム「東北1号」を開発、その栽培について、1番草を出穂初めに、2番草を梅雨明け後に、3番草を降霜前に刈取ると、栄養価の高い牧草を最も多く収穫できるという研究報告をまとめた。

それによると、この体系での年間TDN収量(栄養収量)は1トン/10aで、3年程度は連続利用が可能としている。

従来は、このような場合、耐湿性のあるリードカナリーが栽培されてきたが、フェストロリウムは栄養価が高く、収量性に優れるロリウム属(イタリアンライグラスなど)の牧草と、環境ストレス耐性や永続性に優れるフェスク属(トールフェスクなど)の牧草を掛け合わせ、それぞれの長所を兼ね備えるように開発された新草種。ライグラス型、フェスク型に大きく分けられ、それぞれ特性が異なる。「東北1号」はライグラス型フェストロリウムで、日本初のフェストロリウム品種。

平成21年に品種登録され現在増殖中で、平成25年度から市販の予定としている。

問い合わせ;農研機構 東北農業研究センター 企画管理部情報広報課
         Tel:019-643-3414 Fax:019-643-3588

初回授精受胎率は43.5%で低下傾向続く(北海道)

2012 年 7 月 24 日

Filed under: — djito @ 6:16 AM ニュース

北海道家畜人工授精師協会は平成23年(1月1日から12月31日)の
「乳用牛の人工授精実施成績」を取りまとめた。

それによると、
全道の初回授精受胎率は43.5%(昨年は44.1%、前年対比マイナス0.6ポイント)
で毎年低下傾向が続いていることがわかった。

これを未経産・経産別に見ると、
未経産の初回授精受胎率は55.8%(昨年は56.9%、マイナス1.1ポイント)
経産の初回授精受胎率は37.8%(昨年は38.4%、マイナス0.6ポイント)
となっている。

ちなみに6年前の平成17年の初回授精受胎率は、
全道48.8%、未経産62.8%、経産43.3%だった。

「東日本大震災・原発事故と酪農乳業」シンポジウム(下):復興のエンジンとして

2012 年 7 月 22 日

Filed under: — admin @ 4:00 AM ニュース

21日既報の「東日本大震災・原発事故と酪農乳業」シンポジウムでは、田中一正氏(飯館村・酪農家)が、酪農再生のための「ミネロファーム」(名称は地名に由来)について語った。田中氏は東京出身で、栃木県の大型酪農場勤務を経て、10年前に新規就農。堆肥を通して、地域(集落)循環型の酪農を営んでいた・・・あの日まで。

ミネロファームは、ダノングループのエコファンド等の協力を得て進められたプロジェクトで、事業主体として、NPO法人福島農業復興ネットワークが建設・運営する。田中氏は同ファームの管理責任者。同ファームは、(1)共同酪農経営モデルの実践、(2)被災酪農家の雇用創出(5名の運営員、9名の従業員)、(3)福島県酪農の復興と生産基盤の確保、(4)酪農の魅力の伝道、(5)エコロジカルファームの調査を目的とし、福島市内の既存牛舎(フリーバーン、フリーストール)を改修し、生乳生産を行なうもの。

田中氏は「被災仲間の思いを噛み締めながら、一丸となって取り組みたい。酪農は、ものすごく頭を使う肉体労働の職業と思っている。私の役割は、牛と消費者との仲介役」などと語った。

演者らをパネリストにした参加者との討論会では、
「生乳生産基盤と乳業工場の立地が局地化している現状で、サプライチェーン問題はジレンマであり、リスクでもある」、「自宅に戻りたいという気持ちがあっても、戻れないのが現実。酪農再生を模索中で、声をあげていかなければならない」、「放射性物質の国の基準値とゼロリスクを求める自主検査値のダブルスタンダード解消が難しい」、「安全・安心をどう伝えるか」などの意見が出た。

最後に、小林信一日本大学教授は、「福島県の酪農再建は、局地化しつつある日本酪農全体の再生の試みでもある」と締めくくった。(文責:関東支局)

*福島農業復興ネットワーク:ホームページ http://far-net.or.jp

« 前ページへ次ページへ »

Copyright (C) 2005 Dairy Japan Corporation. All Rights Reserved.