日本畜産環境学会が会誌(VOL.11 No.1)を発行

2012 年 10 月 10 日

Filed under: — admin @ 4:10 PM ニュース

日本畜産環境学会(事務局:東北大学大学院農学研究科環境システム生物学分野)はこのほど、秋の学会誌(VOL.11、No.1)を発行した。

内容は、総説、研究報告、原著論文から成り、総説で羽賀清典氏(畜産環境整備機構、麻布大学)は、「硝酸性窒素等に関わる暫定排水基準改定」と題した中で、
「畜産排水は、硝酸性窒素の暫定基準の改定が2013年(平成25年)7月に迫っており、現行の一律基準の100mg/Lにも適合できる汚水処理システムの準備が必要だろう」とし、窒素除去率の高い既存の回分式活性汚泥法や、間欠ばっき法の再評価が重要などとしている。

硝酸性窒素の基準値は一律100mgであるが、畜産現場の現況から暫定基準値が1500mgと設けられていた。しかし、2004年(平成16年)に1500mから900mgに引き下げられ、その後3年ごとに暫定延長が行われ、次回は2013年7月に改定の時期を迎える。

 

高校生考案の「牛乳類を使ったスウィーツ」を来週からセイコーマートで販売

2012 年 10 月 5 日

Filed under: — djito @ 2:09 PM ニュース


酪農学園大学(北海道江別市)と北海道大手コンビニエンス・ストアのセイコーマートは5日、高校生が考案した、牛乳類を使ったお菓子レシピの商品化の発表会を行なった。

同大学は、停滞する牛乳消費拡大対策の一環として、6年前から高校生を対象に牛乳類を使ったお菓子レシピのアイデアを募集する「高校生パティシエコンクール」を実施している。
そして毎回、セイコーマートとの産学連携の取り組みにより、その入賞作品の一部を商品化している。
7回目となる今年は7作品が商品化され、10月8日から11月4日までの4週間、全道のセイコーマート、北海道スパー、およびハセガワストアの1132店で販売される。

同大学の谷山弘行学長は会見で、「毎年応募数が増えており、質が高く、ネーミングも微笑ましい。教職員全員でこのコンクールを支え、大学のカラーとしていきたい」と挨拶した。

株式会社セイコーマート、マーケティング企画部の佐々木威知部長は、「消費者ニーズで健康はキーワードであり、牛乳はそれに合致している。昨年は5品で24万個を販売した。今回は26万個を販売目標とし、牛乳の消費拡大につながるよう精いっぱい取り組んでいく」と話した。

今回の7品は以下のとおり。カッコ内は考案者。
「YOUR SWEETS ムースタルトケーキ」
(三重県相可高校2年・北地茉菜さん)
「YOUR SWEETS モーティラ」
(北海道富川高校3年・蔦慎治さん、栗山佳苗さん、平村侑莉さん)
「YOUR SWEETS クマッチャプリン」
(北海道斜里高校3年・山田将士さん)
「YOUR SWEETS 雪層ミルクレープ」
(北海道斜里高校3年・須藤竜平さん)
「YOUR SWEETS チーズふわやき」
(北海道斜里高校3年・大西彩乃さん)
「YOUR SWEETS じゃがっターチーズケーキ」
(岡山県津山東高校3年・森本菜月さん)
「YOUR SWEETS 牛乳レアチーズケーキ」
(福岡県久留米筑水高校2年・田中朱里さん)

「見える化」のすすめ

Filed under: — maetomo @ 6:16 AM 未分類

生産量を伸ばすことを第一の目標としている十勝管内のTさん。
毎月の出荷乳量(数字)を牛舎の事務所の壁に貼り、
対前年比もはっきりと明示しています。
いわゆる「見える化」です。

Tさんは、こうした「見える化」でモチベーションを上げ、
出荷乳量を増やしていくための戦略を練り、
さらにボトルネック(進行の妨げとなる点)を改善するための努力、
情報収集に余念がありません。

「見える化」は確かに効果あります。

福島県:復興に向けて「ミネロ・パイロット・ファーム」が生乳出荷をスタート

2012 年 10 月 4 日

Filed under: — admin @ 12:00 AM ニュース

NPO法人福島農業復興ネットワークが運営する「ミネロ・パイロット・ファーム」(福島市松川町)は5日から生乳出荷を始める。同農場は、県内の東日本大震災および東京電力福島原子力発電所発事故により被災した方々が管理者となって共同経営するもの(本誌2012年9月号参照:写真)。現在は約90頭を飼養、年内には150頭規模となる見込みで、新しいスタートを切る。
*福島農業復興ネットワーク www.far-net.or.jp

傾斜牧草地の除染技術を開発:畜産草地研究所が福島県内で実演

2012 年 10 月 3 日

Filed under: — admin @ 5:35 PM ニュース

農研機構畜産草地研究所(那須研究拠点)は3日、福島県にある独立行政法人家畜改良センターで、傾斜牧草地における放射性物質の除染技術の開発状況を発表した。これは同研究所の栂村恭子氏を研究総括者として、福島県農業総合センター畜産研究所、松山株式会社らが開発したもの。

飼料圃の放射性物質汚染濃度は、リター部(草の茎葉などが枯れ落ち土壌に積もった部分)や土壌に集中しており、プラウなどによる深耕起とディスク耕を併せるとセシウムの除染に効果的であることが分かっているが、傾斜や石礫の多い牧草地では作業が困難だった。

このため、堤防畔草などの刈り取りで使われる無線操縦の傾斜用低重心クローラトラクターに装着できる、ロータリーなどのアタッチメントを開発した。このロータリーは、1)油圧で駆動、2)爪部が広い(石に強い)、3)一つのフランジに6枚の爪を装着(砕土・撹拌性能を向上)、4)ゲージ輪をロータリー軸に近づける(地表の凸凹に、より正確な対応)、などの特徴をもつ。

実証試験は傾斜角度10から12度程度をカバーしており、一般の乗用トラクターでは深耕作業が困難な傾斜牧草地の汚染がより早く進むことを目的としている。今後、実際の草への除染効果やロータリーの耐久性などの試験を経て実用化をめざしている。

問い合わせは畜産草地研究所へ。
http://www.naro.affrc.go.jp/inquiry/index.html

ホクレン家畜市場:9月の初妊牛平均価格は48万4000円(前月比1000円高)

2012 年 10 月 1 日

Filed under: — djito @ 1:34 PM 業界情報

ホクレン家畜市場の初妊牛相場8月集計分が、ホクレン酪農部・家畜販売課より発表された。

9月については、暑熱事故などによる一定量の需要は確保されたものの、全国的な厳しい残暑により導入意欲が減退したことから、平均価格は48万4000円(前月比1000円高・前年比7000円高)と保ちあいの推移となった。

10月については、引き続き初妊牛の出回り資源は減少傾向が予測されるなか、更新需要の活発化が見込まれることから、強含みの推移が予測される。

コーンの自宅モニター

2012 年 9 月 28 日

Filed under: — maetomo @ 5:06 AM 未分類

十勝管内のT牧場では、その年に撒いた品種のコーンを
4年ほど前から、毎年自宅近くの牛舎脇に2本ずつ生育させています。
T牧場は、去年に引き続き、今年も3品種を撒きました。
写真の通りスクスクと生育しています。

なぜ牛舎脇で育てるようにしたのか?と問うと、
Tさんは、「ちゃんと行くに越したことはないけど、
こうすれば、大体予想することができる」
と、畑にチェック時期の良い指標になるそうです。なるほど!

そして、その年の病気の状況などの確認もできるといいます。
また、病気に強い品種を使えば間違いないのでは?と問うと、
「間違いないものは良いが、それじゃつまらないでしょ」と。

自分の畑に合う品種を自分で確かめるという飽くなき努力に感激です。

ヒートポンプによる生乳のプレクーリングで温水を生成:農研機構の産学官連携セミナー

2012 年 9 月 26 日

Filed under: — admin @ 11:01 AM セミナー報告,ニュース

独立行政法人農業・食品産業技術研究機構(農研機構)は25日、2012年度第3回産学官連携交流セミナーを開いた。今回のテーマは「農作物や牛乳の生産・調製における省エネルギー対策」で、同機構の3つの研究所が4つの成果を発表し、参加者らと意見交換を行なった。

酪農分野では、畜産草地研究所畜産環境研究領域の石田三佳主任研究員が、CO2ヒートポンプによる生乳のプレクーリングシステムにより熱交換で温水ができるシステムの導入事例を報告した。

これは、CO2ヒートポンプとアイスビルダおよび貯温水タンクを、従来の冷却システムに付設するもの。実証試験は2つの酪農場で行われた。その結果、エネルギー消費量、ランニングコスト、CO2排出ともに削減し、化石燃料の使用量が削減可能と示唆された。生成された温水(80℃)はミルカーやバルクの洗浄、家庭内利用、牛の飲水などに利用できる。

*関連記事 DairyJapan 2011年1月号
「生乳冷却・洗浄用温水生成のランニングコストを削減しCO2も削減する」
*問合せ 農研機構 連携広報センター
http://www.naro.affrc.go.jp

全道共進会の頂点は上士幌町・熊谷肇さんの出品牛

2012 年 9 月 23 日

Filed under: — djito @ 5:57 PM ニュース

北海道ホルスタイン農協主催の「2012北海道ホルスタイン・ナショナル・ショウ」が22・23日、安平町早来の北海道ホルスタイン共進会場で開催された。
道内各地区の予選を勝ち抜いたホルスタイン種約450頭、ジャージー種約50頭が一堂に会し、乳牛の資質を競い合った。

オフィシャル・ジャッジ(主任審査員)は木村博文さん(大樹町・酪農家)、
アソシエート・ジャッジ&ジャージー部門オフィシャル・ジャッジは瀬能剛さん(岩見沢市・酪農家)、
リードマンコンテスト・ジャッジ&ジュニアカップ・ジャッジは成田純哉さん(釧路市・酪農家)。

ホルスタインの部でグランドチャンピオンに輝いたのは4歳クラスの1等賞1席、上士幌町・熊谷肇さん出品のハツピーグローリー ダンデイー エターナル ET(父 レーガンクレスト ダンデイー ET)【写真】。
リザーブ・グランドチャンピオンは5歳クラスの1等賞1席、豊富町・栗城一貴さん出品のエツセンス ダーハム レクサス アポロ ET(父 レーガンクレスト エルトン ダーハム ET)だった。

オフィシャル・ジャッジの木村さんはグランドチャンピオン牛について、「身体全体と乳器のバランスが極めて高い牛である」と講評した。

10-12月期の配合飼料値上げに特別対策

Filed under: — djito @ 9:10 AM ニュース

JA全農は21日、10-12月期の配合飼料供給価格を、
7-9月期に比べて全国全畜種総平均で1t当たり約4350円値上げすると発表した。
米国のトウモロコシ相場高騰の影響などを受けて大幅な値上げとなったもの。

なお、配合飼料安定基金制度による、同期の基金補てん財源に不足が生じることから、
JAグループは国に異常基金の発動要件の緩和等の財源確保を要請してきたが、
農林水産省は同日、10?12月期における通常基金の財源不足への対応として、以下の特別対策を決めた。

1 異常基金の要件緩和
 飼料自給率を向上させる取り組みを行なうことを条件として、
平成24年10月-平成25年3月の期間において、異常基金の発動要件を115%から112.5%に緩和する。

2 異常基金から通常基金への貸付
 異常基金の発動によっても満額補てんに不足を生じる部分については、異常基金から通常基金へ貸付を行なう。

これにより10-12月期の通常基金は満額補てんとなり、
実質生産者負担は7-9月期よりも軽減されることとなる。

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