第2四半期は増収減益――雪印メグミルク

2018 年 11 月 8 日

Filed under: — Yayoi Uruno @ 3:59 PM ニュース,業界情報

雪印メグミルク(株)は11月8日、都内で2019年3月期第2四半期決算説明会を開催した。同期の連結売上高は3053億円(前期比100.6%)、連結営業利益95億円(同86.6%)と増収減益だった。通期の連結業績予測は6050億円(同101.5%)、営業利益は190億円(同98.1%)で増収減益を見込む。
営業利益の増減を見ると、販売単価差がプラス15億円、製品構成差がプラス5億円に対し、固定経費の増加がマイナス10億円、オペレーションコストの増加がマイナス9億円、販売物量減少による利益減がマイナス7億円、原材料コストの増加がマイナス6億円などが響き、約15億円の減益となった。
チーズ、バター、粉乳等が含まれる乳製品セグメントでは、売上高が1174億円(前期比99.7%)だった。営業利益はプロダクトミックスの改善および価格改定・容量変更の実施に伴う販売単価差が増益要因としてあったものの、乳価改定などの影響による原料コストの増加や固定経費の増加に加えて9月に発生した北海道胆振東部地震の影響もあり減益となった。
牛乳類・ヨーグルトなどが含まれる飲料・デザート類セグメントでは、売上高が1452億円(同100.9%)だった。営業利益は、機能性ヨーグルトの販売が拡大したものの、積極的なプロモーション活動に伴い宣伝促進費が増加したこと、オペレーションコストや減価償却費が増加したことなどから大幅な減益となった。

最新の酪農技術を幅広く学ぶ 北海道酪農技術セミナー

Filed under: — djito @ 11:51 AM セミナー報告

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今回で8回目となる「北海道酪農技術セミナー2018」が11月6・7日に帯広市で開催され、北海道はもとより全国各地また海外から約650人が参加した。
開催に先立ち、同セミナー事務局長の武中慎治氏(メイプルズクレスト コンサルタント サービス)は「今回はテーマの一つに、規模拡大に伴う雇用管理を盛り込んだ。ほかにも哺乳ロボット、生乳の異常風味、疾病コントロール、ゲノム活用など、いま皆さんが関心を持たれている内容で構成した」と挨拶した。

セミナー初日は、まずプレ・コンファレンス・ワークショップが行なわれ、北海道銀行の土屋俊亮氏が『北海道酪農に期待する-金融面から見た視点-』、共立製薬の有馬智之氏が『乳房炎用ワクチン「スタートバック」の効果』と題して講演した。

セミナーのセッション1では、『乳牛の幸福-良い実践-より良い経営』と題してビル プロコップ氏(デーリィ・イノベーション 米国)が講演した。3000頭を超える大規模酪農場のコンサルタントおよびコーネル大学(ニューヨーク州)附属農場ディレクターでもあるプロコップ氏は、「成功のすべては品質管理である」と前置きし、どうすれば牧場スタッフが正しいときに正しい方法で作業することができるのか、またそれらは乳牛の幸福に重点を置くことで達成されることを自身のコンサルタント事例を交えながら解説した。

セッション2では、『笑顔が溢れる牧場になるまで」と題して松村孟氏(興部町/パインランド デーリィ・専務取締役、経産牛720頭、未経産牛650頭、スタッフ29人)が講演。スタッフ定着率を4年間で20%から80%に向上させた取り組みを紹介した。

二日目のセッション3では、『カーフフィーダーで哺育を成功させる』と題して金井奈穂子氏(北海道ひがし農業共済組合)が講演。「カーフフィーダーは通称“哺乳ロボット”だが、すべてお任せのロボットではない」と前置きし、メンテナンス(洗浄と計量)、環境整備、病気の早期発見、哺乳量(推奨プランなど)を紹介した。

続いて、『生乳の風味異常について』と題して林陽一氏(明治)、竹内幸成氏(同)、熊野康隆氏(北海道酪農検定検査協会)が講演。林氏と竹内氏は「近年、今までになかった問題が起こっている」として、要注意の風味不良としてランシッド臭と自発性酸化臭が増えていることを紹介。熊野氏は同協会が今年度から生乳検査項目に加えた、風味のバロメータであるFFA(遊離脂肪酸)を解説した。

セッション4では『牛のヨーネ病防疫について』と題して梅澤直孝氏(十勝家畜保健衛生所)が講演。法定伝染病であるヨーネ病の特性、発生状況、対策の概要、飼養衛生管理、早期発見を解説した。

セッション5では、『酪農場におけるゲノム検査の実際-結果の評価と活用への可能性-』と題して奥啓輔氏(トータル ハード マネージメント サービス)が講演。ゲノムとは、これまでの根室管内における乳牛改良、北米でのゲノム選抜の実際、酪農場におけるゲノム検査結果の活用への提案、選抜強度を上げるための性選別精液の利用と経済効果、どのように牛群内の順位づけすべきかを解説した。

続いて、『マイコプラズマ性乳房炎-清浄化に向けた取り組みから学んだこと-』と題して山川和宏氏(ゆうべつ牛群管理サービス)が講演。マイコプラズマ性乳房炎の特性、対策のポイント、2件の発生事例と教訓を解説した。

次回の北海道酪農技術セミナーは2019年11月5・6日に帯広市で開催される。

※詳報は Dairy Japan 1月号で。

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