一段値を上げ89.2万円 ホクレン初妊牛相場 1月平均

2018 年 1 月 31 日

Filed under: — djito @ 5:11 PM 業界情報

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ホクレン家畜市場・初妊牛相場の1月集計(速報)が、ホクレン酪農部家畜販売課より発表された。

1月については、出回りの中心が春分娩となり、全国的に需要が活発化したことから、平均価格は89万2000円(前月比6万8000円高・前年比4万円安)と一段値を上げて推移した。

2月については、引き続き出回りの中心が春分娩資源であり、更新などを含め春産み需要の継続が見込まれることから、相場は強含みでの推移が予想される。

筋肉を付けるには、肉? サプリ? 牛乳?

2018 年 1 月 28 日

Filed under: — djito @ 10:36 AM ニュース

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酪農学園大学エクステンションセンターは1月27日、同大学で、酪農学園ミルク産業活性化推進事業シンポジウム「牛乳の良さを見直そう~牛乳の生産から活用まで~」を開催した。
一般市民、管理栄養士、中高生、大学生などが参加した。
牛乳に関する研究を行なっている3氏が、牛乳に対する理解を深めてもらおうと、わかりやすく講演した。

まず、中辻浩喜氏(酪農学園大学 農食環境学群 循環農学類 教授)が「ウシってすごい! 草から牛乳を作り出す仕組みとその意義」と題して、草から牛乳を作り出す仕組み、酪農生産における土・草・牛を巡る物質循環の重要性などを講演した。

次に、栃原孝志氏(酪農学園大学 農食環境学群 食と健康学類 講師)が「朝の食卓だけではもったいない牛乳」と題して、牛乳の消費動向、牛乳を飲む必要性、ペットボトルでの牛乳販売が認められるようになったことでの新たな牛乳飲用シーンへの期待などを講演した。

最後に、寺田新氏(東京大学 大学院総合文化研究科 准教授)が「運動と組み合わせた牛乳の効果~最近の話題~」と題して、スポーツ栄養学から見た牛乳を解説した。以下はその概要。

アスリートの身体はトレーニングだけで出来上がったものではなく、何を食べたのか、ということが重要な要素となっている。運動後に蛋白質を補給することで、筋肉の分解を抑制し、合成を増やすことができる(筋肉が太くなる)。牛肉も牛乳も、トレーニング後の筋肉の蛋白質合成効果はほぼ同じ。ということは、運動後に必要な蛋白質補給は、肉やサプリメントに比べて牛乳のほうがリーズナブル(価格が手頃で合理的)であると言える。
乳脂肪分も筋肉の蛋白質を増やすのに重要と思われる。

牛乳にはスポーツドリンクとほぼ同様の電解質の量が含まれているので、運動後や熱中症予防の水分補給としても有効である。

トレーニング量の向上や好結果のためには、運動後なるべく早く糖質を補給することも重要である。その際、牛乳も一緒に摂るとグリコーゲンの回復が良くなる(“粉末コーヒーミルクの素”は合理的)。
このように運動後の牛乳摂取は効果的である。

※詳報はDairy Japan 3月号で

国内生産量は維持されるように 日EU・EPAとTPP11

2018 年 1 月 23 日

Filed under: — djito @ 4:41 PM ニュース

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農水省北海道農政事務所、経産省北海道経産局、北海道は1月23日、札幌市で、TPP11および日EU・EPAについての概要説明会を開催した。道内各地から関係者ら約200名が集まった。

関係省庁の担当4氏が、日EU・EPA交渉の妥結内容(外務省)、TPP11交渉の大筋合意内容について(TPP等政府対策本部)、総合的なTPP等関連対策大綱について(同)、日EU・EPA等の経済効果分析について(同)、農水分野における関連対策について(農水省)、農水産物の生産額の影響について(同)、経産分野における合意内容と関連対策について(経産省)を説明した。

農水産物への影響は、牛乳・乳製品について、生産減少額は日EU・EPAでは134億~203億円、TPP11では199憶~314億円と試算。生産量減少率は、どちらの協定においても0%としている。

試算の考え方は以下。
バター・脱脂粉乳等は、どちらの協定においても、現行の枠外税率を維持したうえで貿易枠を設定。
ホエイは、長期の関税率撤廃期間を設定しセーフガードを設置としている。
チーズについては、日EU・EPAでは、ソフト系チーズは横断的な関税割当相当の設定に留め、ハード系チーズ等は長期の関税撤廃期間を確保することから、当面、輸入の急増は見込みにくいとしている。
そして、どちらの協定においても、体質強化対策や経営安定対策を適切に実施することにより、引き続き生産や農家所得が確保され、国内生産量が維持されると見込んでいる。

農水省の担当者は、よく質問されることとして以下を紹介した。
Q 国内生産量はなぜ維持されるのか?
A 国内対策がしっかり打たれ、農家所得は確保されるものとしているから。

Q 日EU・EPAとTPP11の両方が発効されたら試算のダブルの影響を被るのでは?
A 貿易品目ごとで競合する・しない、一番の競争力を計算しているので、両試算を足した数字とはならない。

セミナー案内「北米における搾乳ロボットの活用方法」十勝乳検連

2018 年 1 月 22 日

Filed under: — djito @ 6:16 AM セミナー開催案内

十勝乳牛検定組合連合会らは以下の日程で、標記セミナーを開催する。

●日時:2月7日(水)・8日(木)、午前10時30分~午後3時
●場所:ホテル日航ノースランド帯広
●テーマ:北米における搾乳ロボットの活用方法について
●内容
《1日目:2月7日》
演題:自動搾乳システムの栄養とマネージメント
講師:ウイリアム・ウッドレイ氏(Woodley Dairy Direction)
同氏はカナダの大手飼料メーカー シュアゲイン社で技術マネージャーを務め、現在は乳牛コンサルティングとして活躍。現場で推奨している搾乳ロボットの飼料給与戦略および飼養管理技術について紹介する。
《2日目:2月8日》
演題:ロボット搾乳システムを成功するための管理とデザイン
講師:ジム・サーファー氏(University of Minnesota Extension)
同氏は米国ミネソタ大学にて搾乳ロボットに関する試験研究および普及活動に取り組んでいる。牛舎デザインと乳牛管理が農場の利益とパフォーマンスに及ぼす影響について紹介する。
●参加費などの問い合わせ/申し込み
十勝農業協同組合連合会 畜産部 酪農畜産課
TEL 0155-24-2536 FAX 0155-25-4680
●申し込み締め切り:2月2日(金)
※注)一般参加者には限りがありますので、お問い合わせの際に参加の可否についてお伝えいたします。
●主催:十勝乳牛検定組合連合会、十勝管内農協畜産技術員研究会、十勝管内家畜人工授精師協会、十勝農業協同組合連合会、十勝乳質改善協議会、公益財団法人森永酪農振興協会

宇都宮賞は姉歯義宣氏(中頓別)・小岩政照氏(江別市)・田中牧場(清水町)

2018 年 1 月 11 日

Filed under: — djito @ 5:10 PM ニュース

宇都宮賞

宇都宮仙太郎翁顕彰会(北良治理事長)は1月11日、第50回目にあたる今年度の宇都宮賞表彰者を以下の3氏に決定した。
表彰式は例年どおり、同翁の命日にあたる3月1日に札幌市で開催する。

●酪農経営の部=姉歯義宣氏(中頓別町)
昭和60年に経営を継承。離農した酪農家の農地を引き受けて規模拡大を図りながら草地の整備・更新を計画に行なうとともに、飼料を効率的に摂取させるための飼養環境の改善・向上に努めてきた。平成23年に町内10戸の酪農家で構成するTMRセンターを設立。乳牛個々の能力を最大限に引き出す飼養管理の実践により、1頭当たり平均乳量1万1459kg、乳脂率3.96%など優秀な成績を収めている。農協組合長やTMRセンター代表に加えて、中頓別町のさまざまな酪農関係組織の代表者として精力的に地域の酪農を牽引している。

●酪農指導の部=小岩政照氏(江別市)
昭和50年に酪農学園大学獣医学科を卒業後、同校内科学教室の助手を経て、石狩地区農業共済組合で家畜臨床獣医師として15年間にわたり活躍した。平成7年に母校附属家畜病院の助教授に就任、その後、同病院教授、副病院長、附属農場長などの要職を歴任し、常に酪農家のためにという基本姿勢で教育研究に取り組んできた。卓越した診療技術のみならず、酪農への熱い思いや酪農家に寄り添う姿勢などによって、全道の酪農家から絶大な信頼を得ており、わかりやすく丁寧な指導を受けた多くの酪農家が、飼養管理や疾病予防技術の改善・向上等に成果をあげている。

●乳牛改良の部=有限会社 田中牧場(清水町)
地域に誇れる牧場を目指し平成9年に経営を法人化、長命連産と生涯生産能力を高める牛作りを目標に掲げ、骨格作りを意識した改良に取り組んできた。共進会においては毎年数多くの入賞牛を輩出しており、本年度の北海道ホルスタインナショナルショウでは出品牛9頭のうち5頭が1等賞を受賞。そのなかでもシニアチャンピオン並びにグランドチャンピオンとなった「TMF ナイデル アツト アンナ エコー」は、過去においてジュニアチャンピオンとインターミディエイトチャンピオンを受賞、ナショナルショウで3冠を達成した初めての牛であり、比類ない輝かしい成績を治めている。

酪農乳業界の価値をもう一段高めよう

2018 年 1 月 9 日

Filed under: — Yayoi Uruno @ 3:40 PM ニュース

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日本乳業協会など乳業13団体は1月9日、都内で平成30年合同新年賀詞交歓会を開催し、酪農乳業関係者約1000名が2018年のスタートを祝った。
開会に当たり宮原道夫会長は、昨年の酪農乳業界の明るい話題として「北海道での生乳生産が夏以降約1年振りに回復した。また今年の生乳増産を担う2歳未満の乳雌牛が増加している」と述べた一方、「都府県においては生乳生産の減少になかなか歯止めがかからず、国内生乳生産基盤の回復にはまだほど遠い状況」と懸念点を指摘した。「業界として自主的な対策を講じていくところではあるが、国としても現在推進中の施策の実効性の向上に加え、後継牛確保を図るための前例にとらわれない抜本的効果的な対策を検討してもらうようお願いする」と述べた。
また宮原会長は、日本乳業協会が2018年に取り組む五つの重点課題として「品質および安全性の向上による消費者の安心・信頼の確保」「牛乳乳製品の普及啓発」「乳業事業の改善」「国際化の進展への対応」「環境リサイクル対策の推進」をあげた。そのうち「品質および安全性の向上による消費者の安心・信頼の確保」について、「具体的には今年の通常国会で成立が見込まれるHACCPの制度化への対応を進めていく。学校給食用牛乳の異風味の問題については、あたかも乳業工場の衛生品質管理の不調が原因かのような報道がなされることが少なくないが、HACCPへの対応により業界をあげて品質向上に取り組んでいる姿勢を明確に打ち出し、外部に積極的にアピールすることでこれらを払拭する一つの材料にしていきたいと考えている」と強調し、「2018年も課題は山積しているが、将来をしっかりと見据えたうえで方向性を探り、課題を一つずつ解決していくことで酪農乳業界の価値をもう一段高めようではないか」と、会場に呼びかけた。

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