飼料米粉砕はTDN換算で農濃飼料の30%代替可能を示唆:千葉県の研修会で

2011 年 7 月 29 日

Filed under: — admin @ 9:44 PM セミナー報告

7月29日、(社)千葉県農業協会は、平成23年度自給飼料推進会議を開き、
県内の肉用牛農家・酪農家らが研修を行なった。

「飼料用米の牛への給与について」と題し、畜産草地研究所の野中和久氏は、
各地の研究を紹介し、飼料用米の加工方法よるルーメン性状の変化などを解説し、
品質が最も良いのは、破砕+加水+糖蜜+乳酸菌のソフトグレインサイレージで、
泌乳中・後期牛での試験では、TDN換算で農濃飼料の30%代替可能と示唆した。
ただし、飼料米(モミ)は残留農薬の制約があり、刈り取り期には注意が必要。

また肉用牛への飼料米給与では全期間を通じて、
蒸気圧ペンおよび粉砕加工で、乾物換算で同じく濃濃飼料の30%代替可能とし、
今後の課題は、輸送、コストとの兼合い、製品のトレーサビリティ、鳥獣害対策、
などで、牛への給与には、さらなる増産が必要、と話した。

千葉県畜産総合研究センター・乳牛肉牛研究室の石崎重信室長も、
稲ソフトグレインサイレージは配合飼料の一部代替が可能とし、
育成牛への米ソフトグレインサイレージ給与、乾乳期のBCS研究の途中成果を紹介。

参加の肉用牛農家は「来週から飼料稲の刈り取りが始まるが、
放射線物質を測ってから調製しないと・・」などと話していた。

こんな手間と気苦労を、酪農・畜産農家や稲わら業者は、
いつまでしなければならないのだろうか。
(文責:DJ関東)

ホクレン家畜市場:7月の初妊牛平均価格は49万1000円

Filed under: — djito @ 11:48 AM 業界情報

ホクレン家畜市場の初妊牛相場・7月集計分が、ホクレン・酪農部・家畜販売課より発表された。

7月については、前月に引続き夏分娩中心の取引となっており、暑熱事故への警戒感から都府県需要が減退したことで、平均価格は49万1000円(前月比3000円安・前年比6000円安)での推移となった。

8月については、出回り頭数の増加が予想されるが、暑熱事故の更新など、一定量の需要が見込まれることから、保ち合いでの推移が予測される。

北海道TMRセンターから東北地方へ粗飼料緊急支援

Filed under: — maetomo @ 6:00 AM 未分類

北海道TMRセンター連絡協議会が酪農学園大学・高橋圭二教授による東北地方への粗飼料緊急支援要請を受け、会員に呼びかけたところ、複数のTMRセンターが粗飼料を提供したことは6月24日付け「DJニュース」のとおりです。

輸送状況は現在、以下のようになっています。
中標津ファームサービス(中標津町)から細断サイレージ50個(トレーラー1台)
開陽D・A・I(中標津町)からロールパック25個(トレーラー1台)
オコッペフィードサービス(興部町)からロールパック28個(トレーラー1台)
浜頓別エバーグリーン(浜頓別町)からロールパック56個(トレーラー2台)
アグリランド(苫前町)ロールパック60個(トレーラー2台)

また提供予約が、クレインランドTMRセンター(鶴居村)、オコッペフィードサービズス(興部町)、サンタドリームサプライ(広尾町)、下川フィードサービス(下川町)、阿寒農協(阿寒TMRセンター・釧路TMRセンター)などから続々ときています。

しかし、以下のような課題もあります。
・輸送料の工面がつかず、未輸送のセンターは待機中。
・バンカーサイロ中のサイレージを提供できるセンターがあるが、細断型ロールベーラを所有していない。
・支援先の酪農家は低水分の粗飼料を使用している。

高橋教授は27日に開催された北海道TMRセンター連絡協議会の「夏期研修会」で、支援粗飼料が送られた宮城県丸森町の様子を報告し、今後の予定を以下のように述べました。
・ホームページ(飼料支援ネット)を開設し、運搬費への支援要請
・細断サイレージの再梱包作業(細断型ロールベーラの運搬、梱包資材への補助)
・宮城県丸森町酪農振興組合への支援の継続(越冬用飼料がない)
・福島県内酪農家への支援可能性を検討

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