飼料米粉砕はTDN換算で農濃飼料の30%代替可能を示唆:千葉県の研修会で
2011 年 7 月 29 日
7月29日、(社)千葉県農業協会は、平成23年度自給飼料推進会議を開き、
県内の肉用牛農家・酪農家らが研修を行なった。
「飼料用米の牛への給与について」と題し、畜産草地研究所の野中和久氏は、
各地の研究を紹介し、飼料用米の加工方法よるルーメン性状の変化などを解説し、
品質が最も良いのは、破砕+加水+糖蜜+乳酸菌のソフトグレインサイレージで、
泌乳中・後期牛での試験では、TDN換算で農濃飼料の30%代替可能と示唆した。
ただし、飼料米(モミ)は残留農薬の制約があり、刈り取り期には注意が必要。
また肉用牛への飼料米給与では全期間を通じて、
蒸気圧ペンおよび粉砕加工で、乾物換算で同じく濃濃飼料の30%代替可能とし、
今後の課題は、輸送、コストとの兼合い、製品のトレーサビリティ、鳥獣害対策、
などで、牛への給与には、さらなる増産が必要、と話した。
千葉県畜産総合研究センター・乳牛肉牛研究室の石崎重信室長も、
稲ソフトグレインサイレージは配合飼料の一部代替が可能とし、
育成牛への米ソフトグレインサイレージ給与、乾乳期のBCS研究の途中成果を紹介。
参加の肉用牛農家は「来週から飼料稲の刈り取りが始まるが、
放射線物質を測ってから調製しないと・・」などと話していた。
こんな手間と気苦労を、酪農・畜産農家や稲わら業者は、
いつまでしなければならないのだろうか。
(文責:DJ関東)
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