震災からの復興・再生を共に目指す酪農乳業の集い、開かれる
2011 年 7 月 13 日
7月13日、日本酪農乳業協会(J milk)は、東京都内で、
東日本大震災および福島原発被害による酪農乳業の復興・再生目指す集会
「みんなが元気に! ミルクプロジェクト」を開いた。参加者は約400名。
開会あいさつ(写真)で、同協会の高野瀬忠明会長が、
「震災後4ヵ月を経た現在、酪農乳業の産業として危機的状況であると認識している」
としたうえで、
1:ミルク・サプライチェーン全体が被害の実態、課題の共有すること
2:日本人の健康と栄養にとってのミルクの価値・役割・使命の再確認
3:共同して「絆(きずな)」を大切に、全ての方々が復興・再生を果たすこと
と、当集会の趣旨を説明した。
基調講演では、同会・前田浩史専務理事が、
「震災からの酪農乳業の復興・再生。その現実と課題」と題し、
地震と原発事故による被害状況、消費者意識の変化など詳説し、
ミルク・サプライチェーンの安定こそが、酪農乳業の共通課題であり、
消費者の誤解の改善・市場の混乱の防止などを通して、
国民の食生活の適切な推進と栄養改善に貢献したい、と述べた。
被災地からは、但野忠義氏(福島県酪農協組合長)が、同県の被害状況を説明し、
「牛も酪農家も苦しんでいる。情報は、的確に、スピーディに流して欲しい。
全酪農家が復興する日を目指しているが、国はそれを保証して欲しい」など
と訴えた。
同県の二瓶孝也氏(会津中央乳業社長)は、
「消費者が過敏になり、放射能関連の風評被害を蒙っている」などとし、
今回の事故は福島県だけでなく、皆が自分のことと思って欲しいなどと話した。
集会は、全国の酪農家・乳業者・宅配店など関係者や
有識者らのビデオメッセージ、口蹄疫から再起した酪農家の発表も挟み、
酪農家代表、乳業者代表、販売店代表の3名が、
1:ミルク・サプライチェーンの安定に努める、
2:放射能の規制値を超えない厳重な管理で、安心した牛乳乳製品を提供する、
3:被害者の仲間を励まし、支え、一刻も早い復興と再生を目指す、
行動を進めることを宣言し、閉会した。
なお同プロジェクトのホームページは「牛乳ナビ」 http://gyunyunavi.jp
(文責:DJ関東)
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