防疫対策を徹底し、更なる広がり・深まりを:酪農教育ファーム推進委員会

2014 年 3 月 27 日

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一般社団法人中央酪農会議は、327日都内で、平成25年度第2回酪農教育ファーム推進委員会を開催した。

平成25年度酪農教育ファーム活動事業報告によると、25年度当初の酪農教育ファーム認証牧場は301牧場であったが、うち12牧場が廃業等によって減少、ファシリテーターの指定により2牧場、新たに8牧場が認証を取得したため、25年度末には全国で299牧場となる見込み。酪農教育ファームファシリテーターは、25年度当初は560名であったが、うち19名が退職や認証期限満了等によって減少し、新たに61名が認証を取得したため、25年度末には全国で602名となる見込み。なお、新たにファシリテーターの認証を取得した61名のうち20~30代が7割を占めている。25年度上期の認証牧場での受入(酪農体験)は35008件、376381人であった。25年度上半期に受入が全くなかった牧場が36牧場あり、理由として「防疫の関係から受入をしない」と報告した牧場もあった。

平成26年度酪農教育ファーム活動事業計画によると、26年度から新たに専門委員会を設置すると報告された。理由は、防疫のため受入をしない認証牧場が存在すること、また教育現場では総合的学習の時間の減少により体験機会が減少していることから酪農教育ファーム活動の目的にある「酪農体験」困難な状況となっており、こうした状況を踏まえた酪農教育ファーム活動を推進する必要があることから、今後の酪農教育ファーム活動の方向性等を検証するためである。衛生・防疫対策に関しての酪農教育ファーム活動については、認証牧場の申請時の現地審査、または現地審査において、本会議が作成した生乳生産管理基準および作業手順またはこれに準じる安全・衛生対策を実施しているか等、細かくチェックするための様式の追加、また、防疫対策等を周知するための啓発ツールの作成等があげられた。

優秀な経営および経営改善の発表の場

Filed under: — Yayoi Uruno @ 2:30 PM ニュース,発表会

 

村山昭雄さん・裕子さん

村山昭雄さん・裕子さん

村田一浩さん(左)

村田一浩さん(左)

公益社団法人中央畜産会は、326日、都内で、平成25年度全国優良畜産経営管理技術発表会を開催した。

本発表会は中央畜産会の会員(166組織)等が行なう支援活動を通じて明らかにされた優秀な実績を収めている経営および経営の課題解決のための取り組みを行なっている畜産経営等を表彰し、経営の成果を広く紹介して、畜産経営の改善に資することを目的に開催するものである。今年度は、会員による選考の結果、推薦された12事例のなかから書類選考ならびに現地審査を経て8事例が選定された。事例発表は以下のとおりである。

 

・苦農から酪農(楽農)への道のり酪農歴50年を目指して 北海道 酪農 村山昭雄さん、裕子さん

・植生改善で乳量アップ既存経年チモシー牧草地へのペレニアルライグラス追播による植生改善 北海道 酪農 村田一浩さん

・耕畜連携による粗飼料生産が経営改善の糸口になる 秋田県 肉用牛繁殖 佐藤弘さん

・水田活用で広がるドリームファームの歩み~「常陸牛」率100%一貫経営~ 茨城県 肉用牛一貫 ドリームファーム 佐藤宏弥さん

・環境問題に取り組みながらHACCPを取り入れた、私の養豚経営 長野県 養豚 有限会社中村ファーム 中村秀司さん、中村由美子さん

・カドワキ流一貫経営 4本の矢で父の遺志を受け継ぐ6次化への道 三重県 肉用牛肥育 有限会社三重カドワキ牧場

・自分の肥育素牛は自分で造る。肥育経営から始める、和牛繁殖・肥育一貫経営 広島県 肉用牛一貫 向牧場

・人・鶏・環境にやさしい経営による地域農業の活性化を目指して 大分県 採卵鶏 有限会社鈴木養鶏場

 

上記のうち、酪農経営においては、北海道の村山昭雄さん、裕子さんの発表事例が最優秀賞、北海道の村田一浩さんの事例が優秀賞を受賞した。

 

審査委員長の岡山大学大学院環境生命科学研究科、横溝功教授は「村山昭雄さん、裕子さんの経営は、経営主の不慮の農作業事故から負債が固定化したが、放牧酪農研究会への参加を機に経営努力をし、固定化負債問題から脱却した。評価する点は、1.放牧を通じて、乳牛、土壌、草の個別技術を統合し、放牧に合致した草作りに成功していること、2.放牧地で牧道、給水施設を設置することにより、牧区移動がスムーズになったこと、また、放牧により、牛体が清潔に保たれていること、3.飼料給与の改善、4.健康な経産牛の飼養、5.総労働時間の低減、6.所得率の上昇による収益性の高い経営の実現、7.常に経営情報を交換し、問題の早期発見し、経営改善につなげていること、8.新規就農者の受け入れに積極的であること、以上8点があげられる」と審査講評で述べた。また、村田一浩さんの事例については、「草地改善、乳牛の飼養管理の努力が乳飼比32%と低コスト生産を実現している」と講評した。

北朝鮮における口蹄疫の発生について

Filed under: — djito @ 7:08 AM ニュース

農水省動物衛生課は3月25日、北朝鮮における口蹄疫の発生について、同省ホームページで報告した。
これは2月19日付けの平壌市における発生報告の続報。
http://www.maff.go.jp/j/syouan/douei/katiku_yobo/k_fmd/

今回の口蹄疫は1月8日に平壌市の豚農場で始まり、前報では、17カ所に伝播し、多くの経済的被害を受けているという。

「日本酪農の存在意義」と「国産牛乳乳製品」

2014 年 3 月 20 日

Filed under: — Yayoi Uruno @ 6:00 PM ニュース

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一般社団法人中央酪農会議は、319日都内で、第333回理事会を開催した。また、本理事会に関する記者レクが、20日都内で開催された。

本理事会において、中央酪農会議会長の萬歳章氏は「わが国の経済は業績好調な企業を中心に賃上げの動きが広がるが、大手流通は日常生活品等の節約志向が高まるとして、PB拡充による価格攻勢を強める等、牛乳乳製品を巡る情勢としては厳しい状況が続いている。国内生乳生産量については、全国的な離農の増加、とくに都府県での生産基盤の脆弱化が進行している。またTPP交渉や飼料価格の高止まり等により酪農経営の経営環境は不安定で、より深刻な状況が懸念されている。TPP交渉では引き続き重要品目の「聖域」確保を求める国会等の決議が実現するよう取り組むことが重要である。さらに、26年度の新たな食料・農業・農村基本計画や酪肉近代化基本方針の取りまとめのほか、産業競争力会議を中心として構造改革・規制緩和の動向について注視していく必要がある」と挨拶で述べた。

中央酪農会議の平成26年度事業の実施に当たっての重要事項は下記のとおりである。

1.酪農の理解醸成活動の重点化および充実強化と地域の牛乳消費の維持定着化への支援

2.「日本酪農の存在意義」と「国産牛乳乳製品」を訴求テーマとした理解醸成事業を通じた、後継者を含む酪農の意思啓発

3.適切な計画生産の実行管理・企画立案

4.酪農全国基礎調査等の実施・分析等による酪農経営の実態把握と理解醸成活動等各事業への成果の反映

5.生乳の安全安心等への着実な取り組みの推進

 

具体的な事業内容としては、指定団体に対する酪農経営の実態等に係る情報の収集・分析と提供等による側面的支援、酪農家悉皆調査、TPPに反対する酪農家の主張の明確な提示、幅広い情報発信等があげられる。

高大連携で研究・教育活動の推進

2014 年 3 月 19 日

Filed under: — Yayoi Uruno @ 6:10 PM ニュース

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 日本獣医生命科学大学(以下、日獣大)と、東京都立瑞穂農芸高等学校(以下、瑞穂農芸高)は、平成26年4月より、高大連携を推進することで合意し、3月19日、日本獣医生命科学大学で調印式が行なわれた。

 同じ都内に開学し、教育理念の共通点が多い両校が共同して「生命・環境・食」に貢献する優位な人材育成を目指すとともに、相互の教育施設や設備を活用し、研究・教育活動の更なる推進を行なうことが今回の高大連携の目的である。

 具体的な事業内容は、高大教員の相互派遣、大学施設・研究室等の高校生の見学および指導、大学生の実習指導充実のための高校での受け入れ等があげられ、動物を使った共同研究も予定されている。

 高大連携推進委員会委員長の牛島仁教授は「高大連携において、お互いに無理がなく、相互にメリットがあることを継続していかなければならない。日獣大の付属農場は山梨県にあり、身近に産業動物がいないことは我が校のデメリットであるが、瑞穂農芸高にはたくさんの産業動物が存在し、以前から学生とともに実習に行っていた。今後はもっと深く勉強していこうと、動物を使った共同研究も予定している。瑞穂農芸高としては、これらを通じてより密に大学進学への意識を高め、また実習としての体験を学問として捉え、深く勉強するきっかけ作りをしてほしいとのことだった。具体的には受精卵移植技術の提供、烏骨鶏を使った実習や研究を共同で行なう予定。数年後、畜産学会等での共同研究の発表を目標としている」と述べた。

女性の力―十勝酪農フォーラム2014

2014 年 3 月 18 日

Filed under: — djito @ 10:17 PM ニュース

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十勝乳検連・十勝乳改連・十勝農協連が主催する「十勝酪農フォーラム2014」が3月18日、帯広市内で開催され、十勝管内の酪農家をはじめ関係者ら約150名が参加した。
今回のテーマは「酪農経営を支える女性の力」。
パネリストはすべて女性、また参加者の半数が女性という、かつてなかった内容で盛り上がった。

基調講演では、帯広畜大の石井三都夫准教授が「女性だからわかる、牛のための分娩管理技術」と題して、分娩事故の発生状況、難産の原因と対策、初乳給与法などを解説した。

パネルディスカッションでは、帯広市・伊藤善之牧場の伊藤由紀子さん(経産牛94頭、未経産牛72頭。搾乳、繁殖管理、自家授精を担当)、幕別町・(有)渡辺牧場の渡辺ひろ子さん(経産牛140頭、未経産牛100頭。飼養管理全般を担当)、上士幌町・(有)未瑠来ファーム・場長の佐藤佑梨子さん(経産牛400頭、未経産牛260頭。飼養管理全般を担当)、足寄町・木村晴美牧場の木村晴美さん(経産牛90頭、未経産牛36頭。搾乳、哺育、除糞、繁殖管理、自家授精を担当)が、スライドで飼養状況を紹介した後、担当業務での重要ポイントや、こだわりなどを話し合った。

今に至るまでの経緯についてのフロアからの問いに、「自分がやりたいことを、熱意を持って家族に伝えるようにしてきた」「自分は自分らしくやっていこうと思うようにした」「牛が好きだから、これまでやって来られた」「牛舎に毎日いることで、自然と任されるようになった」「お母さんがしっかりしている牧場は、基礎がしっかりしている。だから私も早くそうなりたい」などと答え、拍手がわき起こった。

十勝農業改良普及センター東北部支所の米田美保さんは、「女性には女性ならではの視点があり、それは酪農現場では非常に重要なものである。とくに哺育と乳質は、女性が入りやすく活躍できる分野である。哺育では、子牛の顔つきを細やかに見ながら声をかけ、牛と人との良好な関係を築いている。乳質では、自分の子どもに自信を持って飲ませたい乳質になるよう努力し、レベルアップさせている」と語り、フロアは興味深く聞き入った。

エピジェネティクスとは:オルテック アジアパシフィック レクチャーツアー

2014 年 3 月 7 日

Filed under: — Yayoi Uruno @ 9:40 AM セミナー報告,ニュース

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オルテック・ジャパンは、3月6日、都内で、「オルテック アジアパシフィック レクチャーツアー」を開催した。今回は東京大学・塩田邦郎教授による「エピジェネティクス:概要と可能性」の基調講演が行なわれ、ガン治療の可能性も秘めたエピジェネティクス(DNAの配列変化によらない遺伝子発現を制御・伝達するシステムおよびその学術分野)研究の現状が報告された。基調講演後は「繁殖のための栄養-ニュートリゲノミックス」をテーマとしたシンポジウムが、養豚・養鶏の畜種別にそれぞれ行なわれた。
シンポジウム後は懇親会としてケンタッキー・ナイトが開催され、オルテック社製造のビール”ケンタッキーエール”が振る舞われ、本格カントリーバンドによるライブ演奏などで盛り上がった。

キャラパン「牛さんからの贈り物」

2014 年 3 月 4 日

Filed under: — djito @ 7:51 PM ニュース

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「ストレス・イライラ解消にはカルシウムを補給!」をキャッチコピーとした、牛乳たっぷりオリジナルのホワイトシチューとチーズがたっぷり入った「キャラパン」が、期間限定・時間限定で販売されています。
1日に必要な3分の1のカルシウムが摂れるそうです。

これは、酪農学園大学農食環境学群と給食管理学研究室による演習活動の一環で、管理栄養士を目指す学生さんが、できるだけ早い時期に実践を経験することを目的とする、産学連携プロジェクトによるものです。
「焼き立てパンの店」で有名なDONGURI(株式会社どんぐり/本社・札幌市)が、学生さん達と何度も会議・試作を重ねて、このように商品化となりました。

他にも、貧血予防に鉄分豊富なパセリを練り込んだ「パセリーニ」、ニンジンのカロテンを効率良く吸収できる「カロットサンド」があります。

販売店舗と販売時間は以下にアクセスを。
http://www.rakuno.ac.jp/2014/02/23185/

Dr.ニエンミの超音波画像診断セミナー:(株)フロンティアインターナショナル

Filed under: — Yayoi Uruno @ 5:00 PM セミナー報告,ニュース

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(株)フロンティアインターナショナルは、3月4日、都内で、牛群管理における超音波画像診断の権威、ジョバンニ・ニエンミ博士を招いて「超音波画像診断セミナー(ベーシックコース)」を開催した。

開業獣医師であるニエンミ博士は、すでに20年以上も前の1993年から超音波画像を用いた牛群管理を始めており、繁殖管理、予防医学また酪農従事者・獣医師の継続教育の分野において多大なる貢献をしてきた。いまや世界で160以上のトレーニングのインストラクターとして国際的に活躍するニエンミ博士は、超音波画像診断を取り入れることで、より精度の高い繁殖管理ができること、また超音波を用いたこれまでの繁殖検診の事例紹介や対処法に関して講演がなされ、この日受講した獣医師も数々の質問を投げていた。
このセミナーは引き続き札幌(5日)、岩手(7日)で行なわれることになっている。

細田氏・近藤氏・角倉氏に宇都宮賞

2014 年 3 月 1 日

Filed under: — djito @ 4:46 PM ニュース

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宇都宮仙太郎翁顕彰会(北良治理事長)は3月1日、札幌市内で「第46回 宇都宮賞表彰式」を開催した。
宇都宮賞は、北海道酪農の父である宇都宮仙太郎翁の業績を顕彰し、かつ継承されることを念願し、翁の命日にあたる3月1日に功績者を表彰するもの。
今回の受賞者は以下のとおり。

酪農経営の部細田治憲氏(由仁町)
平成元年に、恵庭市から乳牛150頭とともに由仁町へ移転。
酪農は耕地面積に見合った規模が大切であるという信念のもと、高品質粗飼料確保のためアルファルファを積極的に栽培。
平成16年には、自家産牛乳を原料にしたアイス販売部門を牧場敷地内で開始し、地産地消にこだわった経営を展開している。

酪農指導の部近藤三男氏(興部町)
平成11年に、自給粗飼料を主体にした北海道で初めてのTMRセンターである、オコッペフィードサービスを設立。
平成17年には、育成牛を預託管理する、ファーイーストファームを設立。
平成18年に、北海道TMRセンター連絡協議会を立ち上げ、初代会長に就任。

乳牛改良の部角倉了一氏(大樹町)
全日本ホルスタイン共進会において6回連続出場を含む7回の出場という偉業を達成。
なかでも平成2年の第9回熊本全共では、自家産経産牛2頭がそれぞれ優等賞首席を受賞。
全道共進会においても過去32回出場し、1等賞受賞21頭という秀でた成績を収めている。

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