哺育舎の換気方法

十勝管内のN農場は、子牛の換気方法を変更して、抜群の効果を得ています。
夏場は従来どおり、自然の風をなるべく通すのですが、問題は冬の換気です。
窓やカーテンの開け閉めをこまめにするのは大変な作業でした。

そこで一昨年、片方の切妻に吸気ファン、もう片方の切妻に吸気ファンを設置しました。ただそれだけでは上空の空気が真っ直ぐに抜けるだけですが、その途中にシーリングファンを数カ所設置し、上空の風を押し下げて、舎内の空気全体が攪拌されるようにしました。

すると、「アンモニアがすごくきれいに抜けていく」そうです。
そのおかげで、「子牛が咳でゴホゴホすることがなくなったし、敷料交換も5週間ごとでOKになった」と大喜びしていました。
しかも低コストで済んだそうです。

写真で、暗くしているのは暑熱対策です。
ビニール被っているのはヒーターで、冬になったら降ろします

夏季休業日のお知らせ

 平素は格別のお引き立てをいただき厚く御礼申し上げます。
 弊社では、誠に勝手ながら下記日程を夏季休業とさせていただきます。
 休業期間中にいただいたご注文・お問い合わせにつきましては、8月19日以降のご対応とさせていただきます。
 ご不便をおかけ致しますが、何とぞご理解の程お願い申し上げます。

 休業期間:2019年8月13日(火)~2019年8月16日(金)
 通常業務:2019年8月19日(月)~

静かな搾乳

昨日は弊社社員研修で、静岡県の朝霧メイプルファームさんにお邪魔しました。

農場運営の方法、施設・設備に至るまで、細かく紹介していただきましたが、そのなかで改めて感じたことが、搾乳時の様子がとても静かであること(http://dairyjapan.com/stuff/?p=4319)。

書籍「こうすれば農場はもっとうまく回る」で、同農場の丸山純さんは「声を出さないことをルール化」として「パーラー内ではいかなる音も発しない。パーラー内で牛が止まったら、肢を軽く触って注意を促す」(p.16)と述べています。

実際に搾乳を拝見しましたが、スタッフの皆さんは一切声を出さず、的確に搾乳作業をこなしていました。
無言を決めた背景には、小さな声の基準が曖昧であることといったものがあったそう。ならば「あいまないなルールは、なくしたほうがよい」と無音の搾乳をマニュアル化したと言います。
人の声のボリュームは、それぞれ。そして気分次第で大きくも小さくもなりがちです。そこに疑問を感じ、「あいまいなルールはなくす」と判断した同農場の考えに、なるほど! と共感しました。

「こうすれば農場はもっとうまく回る」好評発売中

ツヤツヤまんまる♬

皆さん、こんにちは!

先日は出張で九州へ行ってまいりました。
そこで佐賀県の1軒の酪農家さんを伺いました。
6年前からチーズ工房でチーズ作り・販売を始め、現在では全国からそのチーズを求めてお客さんがやってくるとのこと。「チーズ作りの基本は牛の仕事。美味しい生乳が搾れるから、美味しいチーズができます」と語ってくれました。
取材中にできたてチーズをお目にかかれました!

ツヤツヤまんまるでかわいいですね。
ミルク感たっぷりで、できたてならではのおいしさでした!

11月号「酪農女性のON/OFF」で詳しくご紹介します。お楽しみに!

お金のかからないフットケア(護蹄)

十勝管内N農場で、定評どおりの、おとなしい牛群に感激しました。
どの牛も逃避距離(人が近づいていったときに牛が逃げようとしたときの間隔)が極めて短く、顔を触らせてくれるほどです。
「発情時は危ないけれど……」と前置きしながら牛に抱きつく畜主の様子を写真に収めました。

逃避距離が長ければ、牛の歩行速度は増し、歩行距離も増えます。
逃避距離が短ければ、肢蹄にかかる余計な負担は減ります。
ということは、牛と人の信頼作り、愛情溢れたハンドリング――これも大事なフットケア(護蹄)です。
そして、これはお金がかかりません。

※詳報はDairy Japan 8月号のルポ特集『うちの農場の蹄病予防プロトコル』で。