平成30年北海道胆振東部地震 お見舞い

9月6日に発生した平成30年北海道胆振東部地震で被害に遭われた皆さまに、心からお見舞いを申し上げます。

地震による直接災害はもとより、停電・断水などによる生活と生乳生産への影響、そして乳業工場の停止など酪農乳業へのダメージは依然として広い範囲で続いていることと存じます。
停電によって搾乳できない無念さ、集乳できず生乳廃棄を余儀なくされる無念さは、察するに余りあります。

直前には台風21号の影響で牛舎や酪農インフラに影響を受けた牧場、地域もあります
一日も早い電気・水道をはじめとするインフラの復旧と、地域・個々の酪農の完全復旧、そして道内だけでなく広域の生乳需給の安定を願って止みません。

カラス対策

写真は先日取材でお邪魔した静岡県のS牧場での一コマです。

 

ロールのカラス被害に悩んでいたSさんは、ホームセンターでフクロウとカラスの置物を購入。それらを「フクロウに襲われるカラス」というイメージでロール上に置き、カラスに「ここは危険」と思わせることにしました。

その効果はてきめんで、設置1年経った現在もカラス被害はないと言います。

カラスは頭が良く、何らかの対策を施しても学習して再度被害を与えることがあると言いますが、この対策は今のところ効果が持続しているそう。

ご利益を期待して

平成30年7月豪雨による災害のお見舞いを申し上げます。
この度の大雨により被害を受けられた皆様に謹んでお見舞いを申し上げます。一日も早い復旧と、生乳生産・流通・消費の回復を心よりお祈り申し上げます。

さて、写真は雪印メグミルク株式会社・酪農と乳の歴史館にある「勝源神社(かつげんじんじゃ)」を撮影した一枚です。同社が北海道内で販売する乳酸菌飲料「ソフトカツゲン」が受験生などの間で縁起を担いで飲まれていることから、合格祈願・必勝祈願の守り神として平成17年12月に札幌工場に設置されました。28年には工場から歴史館に移設され、受験シーズンには多くの学生が合格祈願に訪れるといいます。
今年本厄を迎える私は、初詣すら行っていないことに気づき、取材の合間を縫ってお参りさせていただきました。
皆様もお近くにお寄りの際は、お参りしてみてはいかがでしょうか?受験期を迎えたお子様のいる方、何かしらの資格取得を目指す方、あるいはスポーツで成績を残したい方、きっとご利益があると思います。

新施設を検討の際に

写真は5月18日エントリーの「ロータリーロボット牛舎」の1カットです。真新しい牛舎で牛が入るのを待っている状況のカットです。牛が入った後の状況を見ることを、とても楽しみにしています。

さて、牛舎や施設、設備は乳牛の行動や生理、そして作業性を考えて常に進化しています。より高い生産性を追求し、快適な環境を作ろうと日々、研究が行なわれている成果ですね。

畜産クラスター事業や楽酪事業、楽々GO事業などを活用して新しい牛舎の建設を進めている、または検討されている方も多くいらっしゃると思います。そこで、ぜひ読んでいただきたのがDairy PROFESSIONAL Vol.11です。本書はウィスコンシン大学生物工学部のデイビット W カメル教授に最新の知見に基づいて施設デザインを書き下ろしていただきました。ベッド寸法や通路デザイン、飼槽デザインだけでなく、換気や照明の考え方も盛り込んだ一冊です。この特集は、「牛の行動」から施設デザインを考えたことがポイントです。牛舎設計を考える際に、ぜひ一読ください。

ロータリーロボット牛舎

先日、北海道中標津町の希望農場さんで開かれたAMR(オートマチックミルキングロータリー=ロータリー式搾乳ロボット)の完成披露セレモニーに参加してきました。

24ポイントのAMRで1日最大1600頭分の搾乳ができ、そのオペレーションは1人で賄えるというから機能性と省力化を兼ね揃えた搾乳機器です。早く実機の稼働が見たいとワクワクしました。

さて、希望農場さんがAMRと同時に建設したのが400頭用のフリーストール牛舎です。縦断式のトンネル換気を備えています。強制換気ですから、通年快適な舎内環境が得られるのではないかと思います。こちらもまだ乳牛が入っていない、真新しい施設です。

舎内は4群に分けられていました。搾乳を終えた乳牛は写真のスマートセレクションゲートで各々の群に帰っていきます。もちろんAMRからの戻り通路にもセパレーションゲートが設置され、治療や授精などが必要な牛を的確に選別します。

そして、私が興味を持ったのは、2点目の写真のオートフットバス。フットバスプログラムに沿って自動で洗浄液が入り、排水され、再び洗浄液が入るものです。頭数が多くなるとフットバスの洗浄液の交換も一苦労ですね。蹄は大きな牛体を支え、移動や採食、その他乳牛の行動を支えるもっとも大切な部位の一つです。きちんとした蹄浴プログラムで蹄の健康を維持し、最高のパフォーマンスを発揮してほしいものですね。