興味津々

11月16日のスタッフブログで紹介した松下牧場の視察の続きです。
松下牧場は搾乳ロボット「VMS」で53頭搾乳をしています。繋ぎ牛舎での搾乳を合わせると、90頭搾乳です。
視察した酪青研関西協議会のメンバーは、VMSでの牛群管理はもちろん、ハードナビゲーターを積極的に活用したハードヘルスに興味津々の様子でした。
発情発見はもちろん、妊娠継続の確認や乳房炎の早期発見などできることの多いハードナビゲーター。今回参加した酪農家は、それらを飼養管理に活かす松下さんと、その説明に感銘を受けていました。
松下牧場ではクリーン&ドライな環境の整備はもちろん、乳房炎ワクチンの摂取による大腸菌性乳房炎の予防、そしてハードナビゲーターでの早期発見により乳房炎によるロスは大幅に低減できたとのこと。
それにしても、施設やソフトウェアを説明する松下さんの屈託のない笑顔は、本心から酪農を愛しているのだなと感じさせてくれました。

快晴の富士

一昨日は日本酪農青年研究連盟主催の第70回日本酪農研究会にお邪魔しました。今回の開催地は静岡。
黒澤賞に輝きました幌延地方連盟・南川口研究会の高原弘雄さん、おめでとうございました。
翌15日は関西方面からいらした酪農家さん達と、朝霧高原の酪農家2軒を視察しました。
搾乳ロボットを上手に活用する実践例、大規模経営の運営など取材時とはまた違った形で酪農家さんの話を聞くことができました。参加された酪農家さんの質問も、同業の酪農家さんならではのものもあり参考になりました。
さて、写真はその際に撮影した富士山です。
私はどうも、取材時に晴天に恵まれないことが多く、せっかく朝霧にお邪魔してもきれいな富士山を望むことが多くありません。
そんななか、15日は絶好の観光日和。名峰富士を遮るものなく見ることができました。穏やかな小春日和のなかで視察を行なうと、テンションが上がります。

飼料稲を生産する理由

先週、広島県にお邪魔しました。
写真はその際に訪れた飼料稲の様子です。刈り取り直前の稲を見せていただきました。
広島県は今年7月に豪雨に見舞われて以降、極端に雨の少ない気候だったようで、稲の背丈は例年より低いと言います。
現在、広島県酪農業協同組合が管理する飼料稲の栽培面積は152ha。天候に左右される自給飼料生産のリスク低減のため、余裕を持った栽培面積を確保しているのだと教えてくれました。
そして飼料稲を栽培する理由に、輸入粗飼料代替や自給飼料生産の拡大のほかに、水田の持つ治水機能の維持なども掲げています。
飼料稲の栽培は水稲農家と酪農家の利益だけにとどまらず、地域の生活安全にも密接につながっているのだと実感することができました。

護蹄管理セミナーのお礼


かねてからご案内していました「乳牛の護蹄管理セミナー」を9月30日、岡山で開催させていただきました。台風直撃による交通機関のマヒ、そして足元の大変悪いなかにも関わらず、多数の方にご参加いただきました。改めてお礼を申し上げます。
講師には、酪農家、削蹄師、獣医師のそれぞれの視点で「蹄管理」についてお話いただきました。講師陣はそれぞれ得意分野は違いますし、できることも違います。だからこそ、情報の共有や協業をすることで最適な蹄環境を作ろうというのが、真のテーマでした。
このことは蹄の管理に限った話ではないと思います。乳房炎防除、繁殖管理をはじめとした多くの課題で、酪農家と関係者が連携を密にすることで素早く、そしてち密なマネジメントが作り上げられるのだと思います。
今回、岡山でのセミナーのアンケートでは、ご参加いただいた皆様から良い評価をいただきました。また会場を変え、同様のテーマで議論できる場をご提供したいと思います。

平成30年北海道胆振東部地震 お見舞い

9月6日に発生した平成30年北海道胆振東部地震で被害に遭われた皆さまに、心からお見舞いを申し上げます。

地震による直接災害はもとより、停電・断水などによる生活と生乳生産への影響、そして乳業工場の停止など酪農乳業へのダメージは依然として広い範囲で続いていることと存じます。
停電によって搾乳できない無念さ、集乳できず生乳廃棄を余儀なくされる無念さは、察するに余りあります。

直前には台風21号の影響で牛舎や酪農インフラに影響を受けた牧場、地域もあります
一日も早い電気・水道をはじめとするインフラの復旧と、地域・個々の酪農の完全復旧、そして道内だけでなく広域の生乳需給の安定を願って止みません。