足りないのはミルクと敷料――十勝子牛研究会が勉強会

2016 年 5 月 23 日

Filed under: — djito @ 11:57 PM セミナー報告

十勝子牛研究会

十勝子牛研究会(会長=石井三都夫獣医師)は5月23日、帯広畜産大学で今年度第1回目の勉強会を開催した。
講師は全酪連の齋藤昭氏で、テーマは“強化”哺育。
参加者はNOSAI獣医師が多かったことから、齋藤氏は、「獣医学は進歩しているにもかかわらず、離乳前の子牛死亡数は多い。とくに冬期に多い。そこで獣医師の皆さんに、ぜひ代用乳やカーフスターターをはじめとする子牛の最新栄養学について知っていただきたい」と冒頭で語った。
そして、近年における哺育・育成技術の進歩として、目標発育システム、早期育成システム、“強化”哺育システムを紹介した。

哺育管理の基本では、「健康な子牛でさえ出生後は体温が約1℃低下する」とデータを示し、とくに冬場は低体温症の注意と防寒対策(豊富な敷料など)が重要であることを解説した。
また、「冬期は哺乳量を割り増ししないとエネルギー不足となり、免疫不全、機能不全に陥り、回復遅延や死亡につながる」として、子牛体重および気温ごとで要求される代用乳の給与量を示した。
さらに、「カーフスターターの表示成分は乳配と似ているが内容は大幅に異なる」として、その特性とルーメン発酵との関連などを解説した。

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