「農場衛生管理システム」でマッチングフォーラム:動物衛生研究所が開催
2012 年 11 月 28 日
独立行政法人農研機構は28日、茨城県・動物衛生研究所で「食の安全を高めるための農場衛生管理と認証制度」フォーラムを開いた。これは同機構が昨年から、農場の微生物汚染低減を目指した日本型家畜飼養管理システムを研究課題とし、産学が連携して多面的に研究を進めていこうというもの。今回のテーマは農場HACCP等の認証制度や個体識別システム。
話題提供として「乳牛の農場衛生対策としての農場HACCPの普及と課題」(静岡県畜産技術研究所・赤松裕久氏)、「養豚の農場衛生対策としての農場HACCPの普及と課題」(日本養豚開業獣医師協会・武田浩輝氏)、「管理獣医師から見た肉牛生産農場の課題:FMVA認証制度」(農場管理獣医師協会・大橋邦啓氏)、「豚個体識別システムの現状と今後」(株式会社ファーストマネージ・川村博光氏)、「牛トレーサビリティ制度と牛個体識別業務」(家畜改良センター・八木武夫氏)が話した。
酪農分野で報告した赤松氏は、HACCPの基本を概説したうえで、それを運営する農場・人のマネジメントシステムの重要性を指摘し、農場HACCPの目的は「食の安全および自律的に改善する農場づくりにある」と示唆し、認証酪農場の事例を紹介した。
各講演や総合討論では、今後の食の貿易自由化への動きに鑑み、農場だけでなく流通加工段階を含めたフードチェーン全体で連携して衛生意識をさらに高め、食の安全・安心に向けて取り組むことが必要などの意見が出た。(文責:関東支局)
*参考記事
DairyJapan 2012年7月号、8月号「HACCP認証酪農場を訪ねる」(北海道、静岡県)
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