乳房炎の発生要因を探る、日本乳房炎研究会

2014 年 10 月 14 日

Filed under: — admin @ 5:00 PM セミナー報告,ニュース

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日本乳房炎研究会(事務局:動物衛生研究所北海道支所 林 智人)は10月10日、東京で「第19回学術集会」を開催し、獣医師や大学、団体、企業、業界関係者など、全国より約150名が参加した。

開会に先立ち、同会の麻生久会長は、「昨年にも負けないくらいの盛況な会になることを期待している。乳房炎は酪農において損失が大きく、早期発見早期治療が呼びかけられているが、有効な診断法や治療法が確立されていない現状である。本会の果たすべき役割ならびに本会への期待へ応える活発な議論をしてもらいたい」と挨拶した。

午前の部では、一般口演が行なわれ、14名の研究者がそれぞれの研究成果を発表した。昨年、優秀な発表に対して贈られる、「日本乳房炎研究会・高居百合子学術賞」を設立し、今回も同様に表彰が行なわれた。
今回の受賞者は、磯部直樹氏(広島大学大学院生物圏科学研究科)の「周産期乳牛における乳房炎が繁殖機能に及ぼす影響」だった。

午後の部では、「乳房炎の発生要因を探る―栄養と乳房炎―」とテーマにシンポジウムが行なわれ、櫛引史郎氏(畜産草地研究所)の「生産病と栄養」、中村正斗氏(北海道農業研究センター)の「乾乳期間短縮による泌乳平準化とストレス軽減効果」の2題が講演された。

その後、総合討論が行なわれ、講演をもとに、今後の乳房炎研究の発展性についての議論が活発に行なわれた。その際、酪農家の乳房炎に対する心構えやその経済性について、櫛引氏は「乳房炎は経済損失がとても大きい。その他にも蹄病や不受胎牛の扱いなどを酪農家に提案していく。そして、酪農家にもこれらについて自力で考えてもらいたい」とした。また、中村氏は「栄養管理を含め、飼養管理は重要事項。その基本を再認識してもらい、再度徹底する必要がある」と話した。

集草性能が向上「ロータリレーキTR2260」:タカキタ

2014 年 9 月 29 日

Filed under: — Yayoi Uruno @ 6:00 PM ニュース,新商品

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(株)タカキタは、「ロータリレーキTR2260」を発売する。詳細は下記のとおり。

【特長】
・新設計の3Dカムを採用し集草性能を向上させ、振動と騒音を低減。
・タインアームは4本で、1アームあたり3本のタインを装備。かき残しを防止し、集草性能を向上。
・タインとアームとの接続部に突起がなく、草のからまりによる持ち回りを少なくした。
・タインの高さを15mmピッチで6段階に調整でき、圃場や作物に応じて最適な高さが選べる。
・キャスターロック機構でタイヤが固定でき、トラクタへの脱着、格納が安定した姿勢で行なえる。
・作業時にはタイヤの向きをフリーに設定でき、追従性が良くなる。
・タイヤのトレッド幅を従来の300mmから450mmに広げ、機体バランスの安定性が増した。
・キャンパスは跳ね上げ式で集草時と反転・拡散時の切り替えが簡単に行なえる。
・回転するタインアームに対する障害物への接触防止のため安全ガードを標準装備。
・日農工標準オートヒッチ0Sに対応できるキットを用意している。

【ロータリレーキの仕様】
型式=TR2260
▽用途=牧草・稲ワラ等の集草および簡易な反転作業
▽機体寸法=(作業時)全長2060×全幅2200×全高960mm
(移動時)全長2060×全幅1750×全高960mm
▽機体質量=135kg
▽作業幅=220cm
▽ロータ数=1
▽タインアーム数=4本
▽タイン数=12本(1アームに各3本)
▽タイン高さ調整=15mmピッチ:6段階
▽トレッド幅=450mm
▽適応トラクタ=11.0~22.1kW(15?30PS)
▽装着方式=3点リンク直装式
▽TR2260 希望小売価格=369,000円(税別) 398,520円(税込み)

本社移転のご案内:協同飼料(株)・日本配合飼料(株)

2014 年 9 月 26 日

Filed under: — Yayoi Uruno @ 5:00 PM ニュース

 協同飼料(株)と日本配合飼料(株)は、2014年10月1日付けで共同株式移転の方法により両社の完全親会社となる「フィード・ワンホールディングス(株)」を設立し、両社はその完全子会社となる予定。これに伴い、両社は下記のとおり本社移転を行なう。

【新本社の住所】
〒221-0835 神奈川県横浜市神奈川区鶴屋町2-23-2 TSプラザビル
※フィード・ワンホールディングス(株)、協同飼料(株)、日本配合飼料(株)、いずれも同じ。

帯広畜大にカフェ「Farm Design」オープン

2014 年 9 月 25 日

Filed under: — djito @ 6:16 AM ニュース

帯広畜産大学キャンパス内に「Farm Design 帯広畜産大学店」が9月29日にオープンする。

Farm Design」は、同大学家畜生産科学科を昭和60年に卒業後、昭和62年に北海道釧路管内浜中町で新規就農し、牧場経営をする海野泰彦氏が、自慢のミルクを直接お客様に味わってもらいたいという想いから、平成12年に牧場の中にレストランをオープンしたもの。
自家牧場のミルクを使用した自家製スイーツの加工も自ら手掛け、道内外の百貨店での北海道物産展や海外からの引き合いも多く、人気を博している。

同大学は「農場から食卓までの食に関する幅広い専門知識を備えた人材を育成する」という教育方針において、「Farm Design」が学生に大きな影響を与えてくれるとともに、同大学との連携による新商品の開発など、教育研究ならびに社会貢献活動の寄与につながることを期待している。

なお、「Farm Design 帯広畜産大学店」は、浜中本店、トマム店に次ぐ国内3店目。ほかにタイ、バンコクには、13のフランチャイズ店がある。

新たな農業機械の開発に活用可能なシーズ調査について

2014 年 9 月 24 日

Filed under: — admin @ 1:17 PM ニュース

農林水産省は生産現場のニーズに即した農業機械を開発するため、ニーズ調査で提案された農業機械の開発に活用可能なシーズについて調査を行なう。

【概要】
政策の方向性や生産現場の農業機械の開発ニーズ、農畜産物の品質・需要動向に即し、わが国の農業発展に資するよう、農作業の省力化・低コスト化、環境負荷の低減および農作業の安全性向上に資する農業機械の研究開発を計画的に行ない、実用化を促進している。
この度、平成27年度から実施する農業機械等緊急開発事業(緊プロ事業)において、生産現場のニーズに即した機械開発を行なう、ニーズ調査で提案された農業機械の開発に活用可能なシーズについて調査を行なう。
調査後は、ニーズ調査およびシーズ調査の結果を踏まえ、必要性や緊急性等を考慮し、農業資材審議会の審議を経て、開発機種を選定することとなる。
選定された機種は、シーズや開発技術を有する者などにより、27年度より3年間で機械開発を行なう。

【提案を求めるシーズと農業機械について】
次のシーズ(技術、ノウハウ、アイデアなど)と農業機械について提案を募集する。
(1)
ニーズ調査で提案された農業機械について、求められる機能、性能、価格帯を実現するため活用可能なシーズまたはそれらを応用した農業機械
(2)
調査では提案されていないものの、農作業の省力化・低コスト化、安全性の向上や環境負荷の低減につながると考えられる革新的なシーズまたはそれらを応用した農業機械

【調査期間】
平成26年9月19日(金曜日)?10月17日(金曜日)

調査方法などについては、農水省HPをご参照ください。

※農業機械等緊急開発事業(緊プロ事業)について
(独)農業・食品産業技術総合研究機構生物系特定産業技術研究支援センターが、都道府県、大学の意見を伺いながら、生産現場との密接な連携のもと、民間企業と共同で開発を行なっている。
開発が終了し、実用化を促進することが適当な成果については、実用化促進事業により実用化を支援する。

酪農家婚活イベ@宇都宮、地元メディアとタイアップ

Filed under: — admin @ 9:00 AM イベント

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酪農とちぎpresents「RADIO BERRY カップリングパーティー」(企画:酪農とちぎ農協、運営:エフエム栃木“RADIO BERRY”)が9月21日、栃木県宇都宮市にて開催された。今回のパーティーには、同組合の組合員および後継者である男性酪農家15名、そして県内外から一般女性14名が参加し、4組のカップルが誕生した。

酪農とちぎ農協では、平成15年より担い手育成支援対策として、牧場体験やレクリエーションなど、さまざまな出会いに関わるイベントを行なってきた。
24年には担い手婚活支援事業を立ち上げ、“婚活”というキーワードのもと、昨年4月に第一弾として組合牧場にて搾乳体験やバター作りなどの牧場体験型イベントを開催した。
こうしたイベントをとおして、昨年までに5組のカップルが結婚に至っている。今回のカップリングパーティーは、その第二弾。

このイベントでは、酪農家や酪農とちぎ農協の意識を一つとし、さらに地元FMラジオ局とタイアップすることで、広くイベントの周知を県内外に図ったことが特徴の一つ。また、参加した一般女性へ「MILK JAPAN」グッズの配布や、組合主力商品である「那須だいすき牛乳(産地限定牛乳)」をPRも行ない、牛乳乳製品の消費拡大アピールも兼ねた。

このイベントについて、詳しくはDairyJapan11月号をご覧ください。

いのちについての出前授業

2014 年 9 月 19 日

Filed under: — Yayoi Uruno @ 5:00 PM ニュース
目白大学人間部子ども学科の仁科伍治助教

目白大学人間部子ども学科の仁科伍治助教

一般社団法人中央酪農会議は、9月19日都内で、平成26年度酪農教育ファーム「スキルアップ研修会」を開催した。本研修会は酪農教育ファームファシリテーター認証者を対象に、認証制度に基づく認証更新の研修会であり、最近では最も重要なテーマである酪農教育ファーム活動の実施にあたって必要な安全・衛生対策について、また学校現場の実態や牧場での受入リスクを考慮した出前授業に関する内容としている。

今回は中央酪農会議業務部の寺田部長より「酪農教育ファームにおける安全・衛生対策について」述べられ、また、目白大学人間部子ども学科の仁科伍治助教より「いのちとどう向き合うか~一年生での実践を通して~」が講演された。仁科助教は中央酪農会議が主催する出前授業で酪農家を派遣してもらい、小学一年生の道徳の授業で酪農を取り入れ「いのち」についての学習を進めたという内容の発表を行なった。その後、集まった酪農教育ファームファシリテーター認証者達は「体験から学ぶ出前授業」をテーマとしたパネルディスカッションで意見交換を行なった。

乳房炎防除マニュアル「MASTITIS CONTROL II」出版――十勝乳房炎協議会

Filed under: — djito @ 8:01 AM ニュース

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十勝乳房炎協議会〔=TMC、会長・大林哲獣医師(十勝NOSAI)〕は設立20周年を迎え、それを記念して「MASTITIS CONTROL II」を自費出版する。
同書は10年前に作成された「MASTITIS CONTROL」の改訂版で、以下の内容が盛り込まれている。
発刊は10月1日、希望者には製本代金として3,800円で頒布する(送料・税込)。

【内容】
第1章「乳房炎とは」、第2章「体細胞数の意義と解釈」、第3章「乳房炎の経済損失」、第4章「泌乳生理」、第5章「乳房炎に対する生体の防御機構」、第6章「原因菌の特徴」、第7章「乳房炎の種類と治療」、第8章「細菌検査の手法」〈附〉目で見る細菌検査、第9章「推奨されている搾乳方法」、第10章「搾乳機械」、第11章「搾乳システムの管理と点検」、第12章「牛舎施設と衛生管理」、第13章「乳房炎防除管理プログラム」

【申し込み方法】
まず、所属、名前、冊数、届け先の住所、TEL、メールアドレスを明記のうえ、以下へFAXかメールで申し込む(ホームページからも連絡可)。
次に、代金を以下の口座へ振り込む(振り込み手数料は支払者負担で)。
申し込み後、入金が確認できしだい発送される。

【申し込み先】
十勝乳房炎協議会事務局(十勝NOSAI南部家畜診療センター内 高垣勝仁)
TEL 01558-6-2141 FAX 01558-6-2034
E-mail=tmc@tmc-hp.sakura.ne.jp
HP=http://www.tmc-hp.sakura.ne.jp

【振り込み先】
ゆうちょ銀行振替口
口座記号番号02790-3-47744
加入者名:十勝乳房炎協議会

繁殖技術の研究発表――石狩AI研修会

2014 年 9 月 18 日

Filed under: — djito @ 12:54 PM ニュース

石狩AI

石狩家畜人工授精師協会は9月17日、札幌市内で「第62回 石狩AI研修会」を開催し、約50名が参加した。

研究発表では、以下の9題が発表された(敬称略)。
「発情誘起した黒毛和種の受胎に影響する要因の検討」門田麻衣子(酪農学園大学・学生)
「超音波診断装置を用いた牛胎子の性判別技術の模擬練習法の検討」福田充紀(酪農学園大学・学生)
「乳牛の妊娠黄体数と双胎、季節、産次数および泌乳量の関係」御囲雅昭(石狩NOSAI南部家畜診療センター)
「道東地方のI農協の酪農家における牛胎子死の飼養頭数規模別の実態について」高橋俊彦(酪農学園大学)
「種雄牛のマスターベーション観察 Part 2」福地元(ジェネティクス北海道)
「ジェネティクス北海道交配相談サービスの効果とその検証について」藤元郁子(ジェネティクス北海道)
「黒毛和種牛における哺乳量および代用乳の栄養成分が子牛の発育に及ぼす影響」高山恵(酪農学園大学・学生)
「酪農学園肉牛農場の黒毛和種における生時体重と枝肉成績に及ぼす父牛と母の父の影響」片山美香(酪農学園大学・学生)
「歩数計を用いた肉牛の発情時、分娩直前・直後および放牧地の行動観察」近藤伸一(酪農学園大学・学生)

高橋俊彦教授は発表で、「飼養頭数規模が大きいほど胎子死数は多いが、胎子死率は低い傾向にあることから、胎子死は飼養頭数規模ではなく地域差があることが示唆される」と解説した。

その後の特別講演では、以下の3題が発表された(敬称略)。
「牛糞尿は地域の資源~バイオガス~」土谷雅明(土谷特殊農機具製作所)
「バイオガスプラントへの取り組み」松石尚武(エネコープ)
「再生可能エネルギーの全量買取制度に伴う電気の買取のご提案」小暮明大(エネコープ)

なお、北海道家畜人工授精師協会は10月16・17日に、札幌市で「第70回 北海道家畜人工授精技術記念大会」を開催する。
大会参加の申し込みは以下へ。
北海道家畜人工授精師協会 事務局 TEL 011-242-9655

フリーストール・ミルキングパーラー普及率は23%――北海道農政部

Filed under: — djito @ 7:50 AM ニュース

北海道農政部畜産振興課は9月17日、北海道内のフリーストール牛舎およびミルキングパーラー(搾乳ロボット含む)導入状況の調査結果を公表した。
これは今年2月1日現在の道内の搾乳農家6330戸を対象に調査したもの。
フリーストール牛舎を導入している酪農家は1558戸(道内搾乳農家比24.6%)、ミルキングパーラーを導入している酪農家は1468戸(同23.2%)、そのうち両方とも導入している酪農家は1459戸(同23.0%)で、前年度に比べて7戸増加している。

フリーストール牛舎の導入については、近年、新規整備数が減少傾向にあるとともに、廃止(離脱)数が増加していることから、微減の状況が続いている。
フリーストール牛舎を導入している酪農家のうち、100頭以上の経産牛を飼養している経営が過半をしめており、とくに十勝では、484戸のうち約1割の44戸が300頭以上の経産牛を飼養する経営体となっている。

ミルキングパーラーの導入については、先と同様の理由から、一桁台の増加数にとどまっている。
搾乳ロボットについては年々増加して144戸に導入されており、ミルキングパーラー全体の9.3%を占めている。
ミルキングパーラーを型式別に見ると、ヘリンボーン型が最も多く497戸(32.2%)、次いでパラレル型が371戸(24.0%)、アブレスト型が326戸(21.1%)となっている。
飼養頭数規模が300頭以上の経営ではロータリー型の割合も高くなっている。

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