だから乳房炎は酪農家の敵なんです!

2009 年 6 月 13 日

Filed under: — maetomo @ 8:14 AM 未分類

十勝管内M牧場は、体細胞数が平均6万から8万。
「別に乳質を良くしようと思っているわけではありません」と言います。

「ただし…。酪農家は生乳を出荷しなければ意味がありません。乳房炎は、その出荷をできなくするから敵なんです。うちは、そういう考え方なんです」と話を続けてくれました。

「乳房炎による損失は、乳が出荷できない乳代の損失+エサ代+診療代+薬代+労賃などで、乳代×約2×出荷できない期間(最低10日間)となり、莫大な金額です」

「収入に上限はあるのに、支出は限りなく尾を引くものだ」とMさんは言ってました。

取材ノート:「静岡県畜産技術研究所が国内初のISO22000認証で・・」

2009 年 6 月 11 日

Filed under: — admin @ 3:29 PM 未分類

昨年9月、静岡県畜産技術研究所が国内初のISO22000認証を取得したので、
半年経った先日、同研究所を訪ねた。

ISO22000はHACCPを中核とした国際的な衛生管理システム基準で、
同研究所は2007年にISO取得への取り組みを開始し、昨年9月29日、
スイス認定機関SASから正式に認証を取得したもの。

最も重要な危害は殺菌・洗浄剤の混入とバルククーラーの温度管理とし、
それを防ぐ重要管理点は、
1)殺菌洗浄前のパイプラインの切替確認・2名チェック(毎搾乳時)
2)殺菌洗浄後の次亜鉛酸製剤の残留確認(〃)
3)バルク温度チェック(1日3回、月1回校正)
としている。

そのほか月1回の安全委員会、年2回の内部監査を中心にPDCAを図り、
常に改善を図っている。

搾乳牛約50頭。・・・・詳しい内容は現在作成中のDairy Japan8月号で。

人間が、そういう状況に追い込んでいるのだ

2009 年 6 月 5 日

Filed under: — maetomo @ 6:24 AM 未分類

「泌乳量を気にするのであれば、泌乳量を制限している要因を取り除けばいい。牛が乳を出せない状況を、自分がいろいろなところで作っている。それなのに、エサと種で乳を出す方向に持っていこうとするので、牛が体を壊してしまう」

「牛たちにとって、牛舎や搾乳室などが“嫌な場所である”という感覚があれば、それはすべてに影響する。人間にとっては、どうでもいい。あくまでも、牛たちにとって“気持のいい場所”にしなければならない」

「体が汚れている、くさい、などというのは、牛が動物だからではない。人間が、そういう状況に追い込んでいるのだ」

十勝管内のHさんにお会いしたときの取材メモです。
深いぃー話です。

借金せずに自力でやれてきた証・目印

2009 年 5 月 29 日

Filed under: — maetomo @ 11:02 AM 未分類

十勝管内のY牧場は、7基目のバンカーサイロを増設中です。
毎年1基ずつ、徐々に増やしてきました。

このたびは運良く補助付きリース事業で建設しましたが、今までは毎年、全額を自己資金でまかなってきました。
「1年間の収支の中で、バンカーサイロ代を支払っても年末に組勘で多少の余裕があれば、借金せずに自力でやれた、という気持ちになるものですよ」とYさんは言います。
「何をするにもお金を借りなければならないのでは、つらい酪農をやっている、という気持ちになっちゃいます」とも。

削蹄技術先進国・オランダから学ぶ「削蹄技術向上講習会」のご案内

2009 年 5 月 26 日

Filed under: — djito @ 3:50 PM 未分類

きくち酪農コンサルティング主催、オリオンウエストファリアサージ(株)後援による「削蹄技術向上講習会」が以下の日程で開催される。
■講師:
ピーター・クロスターマン氏(オランダ農業技術指導機構PTC+、削蹄指導部責任者)
田口 清氏(酪農学園大学・獣医学部・教授)
菊地 実氏(きくち酪農コンサルティング)
■日時:7月13日の13時―7月16日の12時
■受講費用:15万円/1人(3泊の宿泊費を含む)
■受講場所:NKFミルクファクトリー内・きくち酪農コンサルティング研修センター
        (北海道河東郡士幌町上音更西1線222-12)
■申込方法:オリオンウエストファリアサージ(株)
        ルート事業部 TEL 026-248-5360

高校生を対象にした牛乳類を使ったお菓子レシピを募集 酪農学園大学食品流通学科

2009 年 5 月 25 日

Filed under: — djito @ 2:41 PM 未分類

酪農学園大学食品流通学科では、牛乳の需要を高めることを目的に、日本酪農乳業協会(j-milk)およびミルクランド北海道(ホクレン)の協賛を得て、全国の高校生を対象にした牛乳類を使ったお菓子レシピの募集を行なっている。
お菓子のアイデア応募については、所定の用紙にレシピと写真や絵を添付し、6月30日までに送付する。
それらのなかから優秀なアイデアを数点が選ばれ、表彰される。

一昨年および昨年は、セイコーマートが表彰したアイデアから、それぞれ2点および3点を商品化、期間限定で販売され、大好評を得た。
今年も表彰されたアイデアのなかで、商品化可能な場合については、商品化される可能性がある。

詳しい応募方法については、酪農学園のホームページへ。
http://www.rakuno.ac.jp/toposhirase/post_5.html

米国産DDGSの最新情報を紹介 アメリカ穀物協会

2009 年 5 月 23 日

Filed under: — djito @ 2:20 PM 未分類

アメリカ穀物協会(http://grainsjp.org)は5月21・22日に帯広と東京の2会場で、「米国産DDGSワークショップ2009」を開催した。同協会は、米国産DDGS(トウモロコシ蒸留粕)の飼料としての情報提供、普及活動などを行なっており、今回のワークショップもその一環。
今回は、以下の四つの講演が行われた。「肥育牛へのDDGS給与の可能性」(全農飼料畜産中央研究所/木場頼孝氏、ホクレン畜産技術研究所/松下洋治氏)、「DDGSの需給・流通について」(アメリカ穀物協会ワシントン本部/ダン・キーフ氏)、「養殖魚のタンパク源としてのDDGS、DDGSのペレット製造」(米国農務省農業研究局/カート・ローゼントレイター氏)、「DDGS、乳用牛飼料原料としての使用」(サウスダコタ州立大学/ケント・カルシャー氏)。

「DDGS、乳用牛飼料原料としての使用」のなかでカルシャー氏は、DDGSの栄養成分はプラントによって、また同一プラント内でも異なることがあることを紹介し、栄養成分の変化は、乾燥に先立ち、ウェットDGSに戻すソリュブル(=アルコールを回収した後の液体)の量が一番影響していると述べた。
また、「どの程度DDGSを給与できるか」について詳しく解説した。泌乳牛用については、高品質DDGSを20%まで配合できる可能性があるとし(全飼料中、乾物%)、その際、飼料には十分な有効繊維を配合しなければならない、リジンの量が適切になるよう注意する、リンは飼料の0.38から0.40を超えてはならない、と述べた。

詳しくは、Dairy Japan7月号で。

水・水・水

2009 年 5 月 22 日

Filed under: — maetomo @ 6:01 AM 未分類

一昨日から十勝にいます。
昨日の帯広市は最高気温27.8℃で今季一番でした(ちなみに朝の最低は6.4℃)。

帯広に程近い十勝管内のOファームは、飲水にとても気を配っています。
フリーストール牛舎には、水槽を足して、足して、足して――飼槽幅と同じくらいの水槽幅です。

「水を飲みたいのに、“待つ”というのはダメです。すぐに飲めるようにと配慮したら、結局、こうなりました」とのことです。

Welcow(ウェルカウ)アイス from なかしべつ

2009 年 5 月 15 日

Filed under: — maetomo @ 7:25 AM 未分類

札幌郊外に、美味しいアイス、ソフトクリームのお店があります。
その名は「Welcow(ウェルカウ)アイス from なかしべつ」です。
(北広島市大曲242-9、TEL 011-788-3448)

もちろん「中標津牛乳」(85℃・15分間殺菌)で作るのが、こだわりです。
「いろいろ試してみたのですが、中標津牛乳で作ると味が全然違うんです」というオーナーの北美都里さん。
北さんは、中標津町の酪農家の娘さんでもあります。

なるほど、味が濃いのに、後味さわやか!
「中標津牛乳」も販売されています。
お店には牛の絵本などもあって、楽しいですよ。

護蹄を考慮した「木レンガ」の牛床

2009 年 5 月 8 日

Filed under: — maetomo @ 6:01 AM 未分類

「男爵(だんしゃく)イモ」の生みの親として知られる川田龍吉男爵(1856-1951年)は、近代農業を実践するため、道南の北斗市に試験農場をつくり、アメリカからさまざまな農機具や農業資材を輸入しました。
大正13年に建てられたキング式牛舎は、今は「男爵資料館」として生まれ変わり、そこには川田男爵が輸入して使った農機具がたくさん展示されています(http://www15.plala.or.jp/dansyakuimo/)。

その資料館で注目したいのは、「牛床」です。
なんと「木(もく)レンガ」なのです。
そしてそこには、「牛の爪を保護するために、畜房の床一面に敷き詰められていた。素材はカリフォルニア産のダグラスファーを使用。ダグラスファーは日本の杉と松のほぼ中間の硬さを持ち、松脂成分が多く、腐食しにくい」と解説されています。

牛の護蹄を考慮した牛床素材。
昔から、ちゃんと考えられていたんですね。

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