食と命の大切さを伝えるカフェを作りたい

【高秀牧場ミルク工房、クラウドファンディングに挑戦中】

応援したいお知らせが届きました。

DairyJapan9月号でご紹介した高秀牧場(千葉県いすみ市)の敷地内のカフェ「高秀牧場ミルク工房」さんが、千葉県内に2店舗目を出店すべく、クラウドファンディングプロジェクトを立ち上げました。

「酪農が教えてくれる食と命の大切さを伝えるカフェ2号店を作りたい」というプロジェクトが、「CAMPFIRE(https://camp-fire.jp/projects/view/406654)」で進行中です。

より多くの方々に牛や酪農をより身近に感じて欲しい、その魅力を伝えたいというコンセプトで、千葉市の都市部に出店予定だそうです。

ジェラートやチーズなど応援金額に応じてさまざまなリターン(返礼品)を選べるようになっています。

是非チェックしてみてください!

 

経営改善のきっかけは?【DairyJapan10月号】

【経営改善のきっかけは?DairyJapan10月号】

酪農には、毎日「収穫作業」があり、定期的に資金を得ることができます。そのため小さな資金繰りはしやすいですが、大きな投資はなかなか起点が作りにくいのも現実のようです。

農場の経営が上手く回らない場合、問題点が散在しており、どこから手を付けたら良いやら……なんてことも。そんな時は、表面に浮かんでいる問題を「なぜその問題が起きているのか」という視点で、深堀ります。そこで出た問題をさらに「なぜなのか?」と追及する。それを繰り返す。こうして問題の原因を追究して追求して追求していくと、本質的な問題にたどり着くことができるのです。5回以上繰り返すと良いそうです。

また経営改善や投資の際に、家族経営ならば、家族の意見をまとめることも重要になってきます。著者は、経験した事例をもとに、家族の意見の相違をまとめることは、飼養管理と同等に酪農経営者に求められる能力としています。

「”気づき”と共有から始まる経営発展の仕組みづくり」その2

目を通してみれば、何か新しい気づきが生まれるかもしれません。

DairyJapan10月号はこちら

 

エサの見直しはルーメン微生物に相談【DairyPROFESSIONAL21】

【エサの見直しはルーメン微生物に相談】(DairyPROFESSIONAL21・Part2より)

乳牛が活動し、乳を出すなどのエネルギーを生み出すのは、ルーメンがあるからで、ルーメン微生物が多く棲んでいるからです(1頭当たり数kg~数十Kgにもなるらしいです)。

蛋白質、脂質、炭水化物が栄養源となり、さまざまな形で牛は利用します。とくに炭水化物。デンプンと繊維の消化は極めて重要で、乳牛の栄養管理でまず考えることは、ルーメン微生物達が炭水化物から最大限エネルギー確保できるように見直すのが良いでようす。

繊維とデンプンはそれぞれエネルギー源に代わりますが(VFAというヤツです)、変わるスピードも変わったエネルギー源も違いまます。デンプン過多だと、それこそルーメンアシドーシスの危険も。

牛も、乾乳前・後期、泌乳前・後期などでエサのメニューが変わりますよね。よく言われていますが、ルーメン微生物にも準備がありますので、急に激しく変えすぎるとアシドーシスリスク大だそうです。

このように、エサの消化とエネルギー変換のことを考えながら、飼料設計・添加剤の給与などを考えていけると良いですね。ちなみに著者は、酵母培養物(イーストカルチャー)やモネンシン、カシューナッツ殻液などを紹介しています。

適切な飼料設計は、エサ代の節約にもつながりますよね。見直す際の参考にしてみてください。

DairyPROFESSIONAL21はこちら

お金をかけるべきところはどこ?


飼料コストの高止まりによって、酪農経営は厳しい局面を迎えています。そんなとき、コストダウンはもちろん大事ですが、中期的に経営基盤を強化する投資も同時に考えたいもの。
そこで先日、本誌でおなじみの広島大学・杉野利久先生らと経営改善をテーマに座談会を開きました。
都府県では、導入牛によって乳牛を更新し、F1やET産仔で現金収入を得る経営も見られます。しかし、子牛と初妊牛の価格バランスは以前とは異なり、今ではそうしたモデルでは導入が厳しく、更新が進まないケースも。
そこで、投資すべき部分として杉野先生は自家育成と長命連産をあげました。
もちろん、導入主体の経営をいきなり自家育成型に切り替えるのは、初期の施設・設備投資、そして資金の回転の変化からリスキーなもの。段階的に自家での育成割合を増やすという前提。
そのうえで杉野先生は、育成頭数を少なくすることも大切だと言います。
具体的には、飼養管理技術の向上によって、平均産次を伸ばすこと、そして哺育・育成管理を向上させて初産分娩月齢を適正化させること(多くは短縮の方向へ)。
初産分娩月齢を適正化させるには、闇雲に初回授精を早めるのではなく、ターゲット・グロースに基づいて哺育・育成管理を見直すことがポイントと加えます。
平均産次を伸ばし、育成期間を適正化させ、性選別精液などをうまく活用することで必要な育成頭数を絞り込めれば、F1やETによって個体販売の売り上げをあげることも可能です。つまり、自家産後継牛で更新を確保しつつ、現金収入を得るというもの。
経営がひっ迫しているときこそ、さまざまなことを見直すチャンス。ぜひ、ご自身の経営も一度見つめ直してみてはいかがでしょう?

※ターゲット・グロースについては、本誌臨時増刊号『Dairy PREOFESSIONAL VOL/12』の特集Part3に詳しい解説がありますので、ぜひご一読ください。

周産期病の徹底予防【DairyJapan10月号】

【周産期病の徹底予防】(DairyJapan10月号より)

~栃木県I牧場の場合~

約450頭、フリ―ストール飼養で酪農経営を行なうI牧場では「基本に忠実に」「90点の管理を目指す」ことで、安定して周産期管理を行なっています。

乾乳前は肥らせないように。クロースアップではしっかり喰い込ませ腹を作れるように。フレッシュではエネルギーをしっかり確保できるように。などの基本的な管理を農場全体で共有します。しかし、理想通りにいかないこともしばしば。分娩後の周産期疾病なども、なるときはなってしまいます。

I牧場では、すべてを完璧にこなそうとはせず、「トラブルが出そう。どうしよう」とはならず、すぐに「じゃあこうしよう」という次の手への切り替えをすることで、損失を最小限に抑えています。

これには従業員や実習生の協力が不可欠。とくに実習生の教育を手厚く行なうことで、より多くの目で牛を見守っていました。

詳しくはDairyJapan10月号より