Coming Soon 新刊『ちょっとした酪農の話』

このこと、もっと早く知っていれば!――と思わずにいられない、新刊『ちょっとした酪農の話:現場情報――何が大切? どう使う?――』が10月26日に発刊されます。
著者は、永井 照久氏(釧路農業協同組合連合会 酪農技術支援室長)です。

現代の乳牛の特性、栄養管理、繁殖管理、疾病予防(乳房炎・繁殖障害・蹄病・周産期病)、遺伝改良、自給飼料(牧草・コーン)の栽培と利用、購入飼料(単味飼料)、乳検データの見方・活用の仕方、酪農経営の特質、経営者能力スキルアップに役立つ話など、一貫して酪農現場目線・牛目線での解説が百数話。
そして最新現場技術(炎症予防、乾乳・周産期管理)の深堀り話も。
見開き一話で、「どこから読んでもためになる」という内容ばかりです。

【もくじ】
PART 1 スーパーカウたちのささやき =44話
PART 2 乳牛からのメッセージを読み解こう =22話
PART 3 乳牛の健康の話 =「炎とシス」
PART 4 乳牛たちにデリシャス&ヘルシー・フード =16話
PART 5 乾乳牛の話 =「乳牛よ、倒れることなかれ!」
PART 6 酪農業でメシを食う =14話
PART 7 雑記 =5話

B5判・248ページ
定価3,630円(本体3,300円)
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すごい働く機械

先日の取材で見かけた一コマです。

自動哺乳ロボットに子牛を馴れさせています。話を聞けば、導入によって年間約1200時間の労働時間削減につながったそうです。哺乳作業に加え、大量の瓶の洗浄などから解放され従業員の労働効率も上がったとか。

さらに、子牛が欲しいときに飲めるようになったことで、自然に多回哺乳になり下痢も減ったそうです。

機械や道具の進化は著しいですね。一般人の私からすると、こういった機械を生み出す人も、使いこなす人も「すごい」といつも感心してしまいます。

哺育のモチベーションがあがる!【DairyJapan10月号】

【哺育のモチベーションが上がる!】~DairyJapan10月号「子牛はチャンス」より~

「改めて子牛と向き合う」というテーマの連載「子牛はチャンス」が10月号で最終回を迎えました。本連載は、複雑な数字や学術的な見解とは違い、モチベーションアップにつながる内容をシンプルに、分かりやすくまとめたものです。

まずは哺育担当者に読んでいただき、改めて、子牛への投資(時間もお金も)が乳牛にとっていかに重要であるかを再認識してもらい、子牛が酪農を豊かにする可能性を持っていることを知ってもらえたら幸いです。

家族経営で一人が哺育担当をしている場合、まず第一歩は「周り(家族)を巻き込む、理解してもらうこと」だそうです。ハードルが高い場合は、第三者を交えてお話をすると、より円滑に進むとのことです。子牛のことをわかりやすく説明する場合、本連載が役に立つのではと思います。改めて、1月号から読み返してみてはいかがでしょうか。

ナイスな哺育管理を実践している酪農家のかたがいらっしゃいましたら、是非ご紹介ください。お待ちしております。

DairyJapan10月号はこちらから

 

 

現場でSARAを見つけるポイント【DairyPROFESSIONALVol.21】

【現場でSARAを見つけるポイント】(DairyPROFESSIONAL Vol.21 Part4より)

ルーメンpHが低下し、さまざまな障害を引き起こす可能性のあるSARA。きちっとルーメンpHを計測できれば早期に対応ができますが、日常の観察でSARAを見つけ出すのは容易ではないと思います。

そこで本稿より「SARAを疑う症状」をいくつか紹介します。まず前提として

・SARAは個体より牛群の問題として捉えるべき・個々よりも群としての症状のほうが明白である

さらに臨床的なサインとして

・牛群全体の反芻時間が減少する(少なくとも40%以上は反芻していなければならない)

・糞の状態は、明るく黄色く甘酸っぱい匂い、糞中に気泡が入っている

・理由が明確でない死亡や淘汰が増える

 

という点を紹介しています。

当てはまる節はありますでしょうか?

詳しい解説は「DairyPROFESSIONAL Vol.21」でご確認ください!

 

シカ柵

北海道ではエゾシカによる農業被害が常態化しています。
釧路管内のI牧場は昨年、高額の投資を覚悟し、約40haの更新草地の周囲にシカ柵を張り巡らせました。
すると、「新播はこれほどきれいに生え揃うものなのか!」とIさんは驚き、「反収が2~3割増えた!」とさらに驚いたと言います。
そして、「鹿はリード(カナリーグラス)を食べない。つまり鹿が食べ残した栄養価の低いリードを牛に喰わせ、栄養価を上げるために購入飼料を増やしてコストを上げているようなものだ」と嘆いていました。
粗飼料自給率を上げるためには、鳥獣被害対策事業の拡充も必要ですね。