TMRセンターとしてできること

北海道釧路管内のTMRセンターです。
稼働して2年目、まさに「これから」というときの情勢悪化。
構成員の生産性を落とさずにTMRセンターとしてできることは何か—-。
情報を集め、知恵と工夫を凝らしながら、苦境を乗り切ろうと挑んでいます。

搾乳用TMRには、でんぷん粕、しょうゆ粕、綿実粕、ふすま、ニンジンなどの食品製造副産物や規格外野菜、いわゆるバイプロダクト(バイプロ)の利用を始めました。
乾乳用TMRには、そのときの安いストロー類を仕入れています。
「乾乳牛の管理は極めて大事。いっぱい喰わせなければならない。それをケチれば事故の元になる。だから乾乳用TMRは値上げしたくない」という代表の言葉が印象的でした。

※詳細はDairy Japan 12月号

やっぱりリアルがいい!

11月16日、酪青研主催の第73回日本酪農研究会の会場にお邪魔しました。日本酪農研究会は昨年、札幌でハイブリッド開催されましたのに続き、今年は仙台で約190名の盟友が現地に集まりました。会場にお邪魔すると、酪農家さんや事務局、関係企業の皆さんなど久しぶりに対面で会って、お話することができました。
酪農を取り巻く情勢は飼料やエネルギーコストを始め、ほぼすべてのコストが上がり、経営を圧迫していることは周知のとおりです。現地に着くまで、「この状況でどれだけの酪農家さんが会場に集まるのだろう?」「皆さん、どのような面持ち、心境で参加されるのだろう?」と若干の不安を感じていました。しかし、いざ当日になれば、会場に集った酪農家の皆さんは真摯に発表に聞き入ったり、笑顔にあふれて久しぶりの再会を懐かしんだり、近況を報告し合ったりと以前と変わらぬ、いやいつも以上に明るい雰囲気であったように感じました。
幾人かの酪農家さんとも情報交換をしました。もちろん、経営が厳しいという声を多く聞きましたし、普段声に出せない不安な胸の内を話してくれる方もいました。それでも、「外に出て、全国の仲間と語り合う機会が持てたことは、モチベーションを上げることにつながった」といったようなこともまた、多く聞きました。
今年に入り、セミナーや勉強会などは「3年ぶり」と冠をつけてリアル開催やオンラインとのハイブリッド開催で行なわれることが多くなったように感じます。今回お邪魔して感じたことは、厳しいときだからこそ、リアルでつながれる仲間がいることが心の支えになり、明日からの営農のモチベーションアップにつながるということ。かくいう私も、久しぶりに皆様にお会いできて、元気と活力をいただきました。

ちょっとした知恵

【ちょっとした知恵】

先日お邪魔した家畜改良センター岩手牧場は、種雄牛生産をする役割もあり、万全の防疫対策を敷いています。

各施設に入る前は必ず消毒をしますが、消毒液の効果を持続させるためにも状態で保たなければなりません。

そこで岩手牧場では、消毒槽に蓋をして汚れや雨を防いでいるのですが、持ちやすい棒を付けたことで屈んで蓋を取る作業が格段に楽になりました。

些細な改善ですが、こういうの、良いですね。

酪農の魅力は不変

今週、根室管内別海町の国道で、見事なオブジェに目が留まり写真をパシャリ。
酪農業界は今、かつてない情勢悪化ですが、酪農の魅力と楽しさは変わりありません。
このオブジェを見ていると、そのことが伝わってきました。
Dairy Japanも酪農の魅力、牛乳乳製品の素晴らしさを、もっともっとアピールしていきます。

条件不利地での飼料生産

先日、岡山県津山市にお邪魔しました。津山市は中山間地で、まとまった土地や条件の良い土地が少ない地域。そのため、購入飼料を主体とした経営が多いのだと言います。購入飼料主体経営が直面する飼料費の高騰が経営に与えるダメージは、想像に難くありません。
そこでNさんらは耕種農家や粥農家などで生産法人を設立し、水田を借り受けて稲WCSや飼料米などの生産に取り組んでいます。
稲を選ぶ理由は、「苗さえ供給すれば、比較的誰でも栽培できるもの」という理由。また堆肥が少ないことや、鳥獣害、風による倒伏リスクの高さでデントコーン栽培を積極的に選ぶに至らないことも理由の一つと言います。
Nさんは、こうした「地域産飼料」の面的拡大を目指し、まずは近隣他地域での飼料生産とその地域への供給も視野に入れているといいます。
「条件不利地だし機械もないし……」そうした方にはぜひ、11月末にお届けするDairy Japan12月号をご参考に。