滑走防止バンド その使いどきは?【DairyJapan10月号】

【滑走防止バンド その使いどきは?】DairyJapan10月号より

転倒・滑走などによる牛の股関節脱臼は、発生してしまうと高い確率で胚用となってしまいます。

本稿では、事故低減のために何ができるのか、滑走防止バンドを活用すると農場にどのようなメリットがもたらされるのかを紹介しています。

まず発生の要因ですが、肢や蹄の悪い牛に多い、タイストールよりフリ―ストールに多い、などの統計が挙げられています。

さらに股関節脱臼は、・分娩後1~2カ月後に多い。・タイストールでは、泌乳最盛期、泌乳中期に比べ、分娩前後に多い。・初産牛に多い。などの要因があるようです。

 

滑走防止バンドの使用について、使用前よ使用後、それぞれの起立不能での廃用頭数の差を調査し、その損失額と、滑走防止バンドを購入した費用と比較してまとめています。

予防に対する投資というのは、機械がないと踏み出しづらいものでもありますが、本稿を機会に一度見直してみてはいかがでしょうか。

 

おが粉の代わりに何使う?

【おが粉の代わりに何使う?】

昨今各地で嘆かれている「おが粉が高い(手に入らない)」という問題ですが、皆さんは代用資材として何を使用していますか?

写真は先日取材した農場で見かけた敷料。製紙工場で紙が作られる際に出たくずだそうです。

「おが粉の代わりに導入したが、舞わなくて使いやすい」とのことでした。

地域によっても手に入りやすいものが違うのでしょうが、皆さんはどのようなものを使用されていますか?

周産期管理を徹底!【DairyJapan10月号】

【周産期管理を徹底!】(DairyJapan10月号)

こんにちは。先月からコツコツと、DairyJapanの紹介をしながらみなさんにプチ情報を紹介していく目的で、投稿を続けております。

さて、DairyJapan10月号が発売されました。気づけばもう秋ですね。ここから年末まではあっという間に過ぎるように感じるのは私だけでしょうか?

今月の特集は「周産期病の徹底予防」。エサのメニューや群飼いならば飼養環境など、変化の多いステージかと思われます。ここでトラブルをいかに抑え込むかによって、その後の乳生産や繁殖が変わってきます。いかに抑え込むかを取材しました。

【北海道K牧場の場合】

農場運営を良好にするポイントを繁殖成績と捉え、さらに繁殖におけるポイントをお産前後の管理としているKさんは、プレ・フレッシュ期の管理を徹底します。

乾乳期の管理から、フレッシュ期の管理まで、ホスピタルを活用し個体管理します。それぞれのシーンに合わせて観察項目を設けチェックする。分娩後もホスピタルで管理。まさに周産期の特別管理、という具合です。

今日から参考にできそうな方法でもありました。皆さんも要チェックです!

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乾物摂取量と繁殖【DairyPROFESSIONAL Vol.13より】

【乾物摂取量と繁殖】DairyPROFESSIONAL Vol.13より

高泌乳牛ほど繁殖成績が低下する、とよく言われたりしますが、はたして本当にそうなのでしょうか?じつは、最近のデータでは、個体乳量は年々増加しているものの、平均分娩間隔は430日前後で維持しています。さらに、北海道の繁殖成績を見比べると、1頭当たりの乳量が多いほど分娩間隔が短い傾向にもあるようです。

高泌乳をキープしながら繁殖成績を向上させるにはどうすればよいのでしょう?

分娩後にいかに栄養を摂れるかが繁殖に大きく影響することは周知のとおりかと思います。分娩後の負のエネルギーバランスからいかに早く回復するか?ということが重要です。低泌乳でも、エネルギーバランスが悪ければ繁殖は悪くなります。高泌乳でも、分娩後にしっかり栄養を吸収できれば繁殖は良くなるようです。

乾物摂取量(DMI)が高まり、エネルギーを十分に摂取できればOKということです。分娩後いかに素早くDMIを上げるかが鍵ですね。

分娩後のDMIを高めるには、乾乳期のDMIを下げないことが大切です。乾乳期のDMIが高いほど、分娩後も高くなる傾向にあるようです。

ここで大事なのはやはり乾乳期。乾乳期にボディ・コンディションスコア(BCS)が高いと、DMIは低くなります。過肥の牛では、脂肪が消化管を圧迫して喰えなかったり、分娩後の疾病を起こしやすかったりというリスクが伴います。

繁殖成績向上のためには、分娩後の対処では遅すぎるということになります。乾乳期で肥らせず、かつDMIを下げない飼料設計と飼養管理をすることから始めるべきなんですね。

「わかっちゃいるけど、難しいよねえ~」という意見も、よく耳にします。できるところからコツコツと。

詳しくはDairyPROFESSIONALVol.13【今、繁殖を見直そう】より

初乳は初生子牛のみに給与するものではない:DairyJapan9月号

【初乳は初生子牛のみに給与するものではない】(DairyJapan9月号p55)

初乳といえば、まず思い浮かぶのは、生まれてすぐの子牛に、給与して、母牛から子牛への免疫移行を確実に行なうためのものですよね。これは、健康な子牛を、さらには成牛になった後も健康に育つために重要な一歩です。

しかし最近は、初乳でさらに多くの成果を期待できるのではないか?ということが、研究をとおしてわかってきました。今回は、その答えにつながる情報を紹介していきます。

出生直後の子牛がIgGを吸収できるのはおよそ24時間と言われています。その期間以降に初乳を給与するのは何故なのでしょう?

ある病原体から攻撃を受けたときに、それに対処するためにIgGが腸管内に際分泌されます。すると、別の病原体が来たときに、対処できるIgGが少なくなります。初乳を継続給与することで、腸管内にIgGを継続的に補給でき、より体を護るために役立つとのことです。

それだけではありません。初乳中には子牛の健康に好影響を与える成分が数多く含まれています。

感覚的には、初乳給与後に母牛の移行乳を子牛に飲ませる行動に近いものがあります。しかし現実的に難しい場合もありますので、代用初乳粉末を使用すると、IgGなどを補給できて良い。ということです。

抗生物質使用に対して厳しい視線が集まるようになった今、予防的に初乳の継続給与をするのも選択肢の一つではないでしょうか?

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