ゆったりスペースで「飲・食・休」を保障

20150710blog

「クロースアップ(乾乳後期)は決して過密飼養にせず、敷料を大量に入れて休息環境を良くし、嗜好性の良いエサと水を常に摂取できるようにすることが絶対の基本だ」と言う根室管内のYさん。
クロースアップの経産牛はフリーバーンで飼養しますが、クロースアップの初妊牛は、経産牛との競合を避けるため、旧牛舎で繋いで飼養しています。
繋ぎとはいえ、約3頭分のスペースに1頭を長いロープで繋ぎ、敷料を豊富に入れ、飼槽には常にエサがあり、水槽にはきれいな水がたっぷりです。

搾乳ロボットをより活かすには

20150619blog

「いくら機械化しても、人がきちんと管理しなければならない部分が必ずある」とSさんは言います。
例えば、搾乳ロボットをうまく使うためには、乳房を常にきれいにしておくことが重要なので、1日3回ベッドメーキングを行ないます。
その際、同時に発情観察や体調チェックも行ないます。
それらが奏功して、乳質および繁殖は、いつも好成績です(平均分娩間隔は約400日)。
敷料のオガクズは石灰消毒しています。

がらがら

ガラガラ

宗谷管内S牧場は、フリーストール牛舎(130ベッド)とミルキングパーラー(8頭アブレスト式)を自力施工(いわゆる手作り)で建てました。
試行錯誤しながら、使い勝手を良くしてきたので、各所にアイデアが盛りだくさんです。

写真はその一つで、搾乳が終わってパーラーから出た牛が、戻り通路の最後の部分で立ち止まって、なかなか進まないときのためのものです。
オイルの空き缶を、パーラー内から伸ばしたヒモでぶら下げて、ヒモを動かせばオイル缶がパイプに当たってガラガラ鳴るという仕組みです。
これで牛はスムーズに出ていきます。

飲水のチェック

飲水

「季節外れの暑さ」というニュースが各地で聞かれます。
そのとき気になるのが「飲水」です。

乳牛はほかの動物よりも、たくさんの水を必要とします。
ところが、牛が水を飲めない状況が、さまざまな理由で発生します。
(DJ1月号「乳牛の栄養学」より)

飲水量が不足すると、生乳生産量低下の負の連鎖が始まります。
ありがちな飲水行動の制限要因は、以下の三つです。
1 水が汚れていること
2 水量が不足すること
3 牛の口が届かないこと
(DJ6月号:次号「もうかる酪農」より)

いま一度、飲水のチェックを。

人気のTVシリーズ「ヤング酪農家」 スウェーデンより

スウェーデンでは毎週火曜日の夜9時、TV4で8人の若い酪農家のシリーズが見られるそうです。
そのうちのいくつかはYouTubeで見ることができます。

・リカルド(34歳)、家族:トラクター競争が趣味で数台の大型トラクターを保有している。
http://youtu.be/M09ShMOMD58

・ミカエル(22歳)とマティアス(26歳)の兄弟:お母さんが2年前に癌で急に亡くなった後、酪農家になった。子供連れの家族を牧場に招き入れている。
http://youtu.be/62DRm2a8kY4

・リーブ(22歳)、独身:両親の牧場を後継し、酪農の仕事に勤しんでいる。リーブの妹も、ときどき牧場の仕事を手伝っている。
http://youtu.be/SBN9AO0Wle4

※Dairy Japan 5月号「海外だより/レポーター=山﨑一大(スウェーデン在住)」より