こんなカッコイイ仕事はない!

12月5日付けDJニュースで既報の酪農女性サミット
北海道根室管内別海町の酪農ヘルパー・渡辺有紀さんは千葉県のご出身。酪農に接点のない家庭で生まれ育ちました。
動物が大好きで動物関係の職に就いたのですが、「一次産業の現場を知りたい」と酪農を覗いたところ、「日本の食、地域さえも支えている酪農。こんなカッコイイ仕事はない!」と感激し、現職に至ったそうです。
酪農ヘルパーという職を選んだのは、「たくさんの牧場、牛達と関われる。牛のプロから知識を盗める。こんな私でも力になれる」からだそうです。
そして、この仕事を始めたのは、自分に向いているからではなく、「牛、酪農が大好きだから」という渡辺さん。
最後に、「若い酪農ヘルパーは、キラキラしている酪農家さんを見て、いつも憧れているんです」と語りました。

※写真=ファッションショーではモデルとして登場した渡辺さん

弱い牛に配慮したTMR給飼タイミング

北海道日高管内のK牧場(経産牛320頭、未経産牛240頭)は、「弱い牛への配慮を常に」をモットーとしています。
そのための独自手法の一つを紹介してくれました。

それはTMR給飼のタイミング。
搾乳前にTMR給飼し、牛群が腹八分目になった頃合いに、パーラーへ移動するという方法です。
そうすることで、搾乳が終わった強い牛はベッドへ向かったり、飼槽へ向かっても早々に満腹になったりすることから、弱い牛は、強い牛から威嚇されることなく、落ち着いて、ゆっくりと採食できます。

そのためのTMR給飼タイミングとは、搾乳の20分から40分前がベスト。
「20分で半数の牛が、40分で大半の牛が腹八分目になる」と言います。
それよりも早く給飼すると、強い牛は採食を終えて、ベッドで休息モードに入ってしまいます。
したがって、飼槽側に全頭が立っている状態のときにパーラーへ移動するようにします。
「これが習慣になると、弱い牛から自発的にパーラーに入り、先に飼槽に戻るようになる」とも言います。

シカ対策

北海道は以前からエゾシカによる農林業被害や交通事故などが深刻で、さまざまな対策が行なわれています。
エゾシカによる作物別の被害金額は、牧草が22億5000万円で全体の約5割を占め、次いでビート、水稲、馬鈴薯、デントコーン、根菜類の順となっているそうです。

日高管内K牧場は、以前からエゾシカによる冬期のコーンサイレージ食害に悩まされ、「ひと冬に約500万円の損害を受けた」と言います。
今はバンカーサイロの周囲にシカ柵(ネット柵)を張って防いでいます。

エゾシカは札幌市街近辺にも出没します。
札幌ドームすぐそばにある動物衛生研究部門(動物衛生研究所)北海道研究拠点は、衛生管理区域内にエゾシカなどが侵入しないように電牧を張って防いでいます。

酪農生産基盤の強化には、エゾシカはじめ鳥獣害対策も欠かせません。

モチャ

北海道宗谷管内S牧場の奥様Mさんは関西のご出身。サラリーマン家庭で育ち地元企業に就職。
その後、ご縁あって12年前に嫁いで来られました。

「子牛は可愛いー。でも親牛は大きくて…。正直、戸惑いました」というのが当時の胸中。
そこでMさん、「親牛の可愛い部分はどこか?」とよく見たところ、ありました!
「鼻の横のモチャっと膨らんでいる部分。あそこがメチャ可愛いんです」とのこと。
以来、ますます牛が好きになり、今や「全頭が私の娘なんです」と愛情いっぱいで飼育しています。

搾乳パートのお声かけさせていただきます

あとを絶たない挑戦者。そして白熱した戦い……これは「酪農家さんと乳しぼり競争」。
今週8月13日に開催されたサツラク農協主催「サツラク ミルク フェスティバル」の大好評イベントです。

ルールは簡単。1分間で疑似乳房からたくさん搾った人の勝ち。
始める前に、サツラク青年同志会の酪農家さんから秘儀が伝授されました。
「人差し指と親指でギュワッとやって……ひらすら搾るべし! 左右のリズムも大事だよー」

第一回戦は、小学生女子4人とサツラク婦人同志会副会長さんとの対戦です。ハンデとして酪農家さんは30秒後にスタート。結果は、小学生女子の勝ち!

第二回戦は、小学生男子4人とサツラク青年同志会会長さんとの対戦です。ハンデは同様。結果は、小学生男子の勝ち!

そして第三回戦は、一般大人4人とサツラク同志会の酪農家さん。ハンデなしのガチ対決です。結果は、一般男性の勝ち!

その後も、「もっとやりたーい」と大人気。
全敗を喫した酪農家さん達からは、「後ほど、搾乳パートのお声かけさせていただきます」とのことでした。