モチャ

北海道宗谷管内S牧場の奥様Mさんは関西のご出身。サラリーマン家庭で育ち地元企業に就職。
その後、ご縁あって12年前に嫁いで来られました。

「子牛は可愛いー。でも親牛は大きくて…。正直、戸惑いました」というのが当時の胸中。
そこでMさん、「親牛の可愛い部分はどこか?」とよく見たところ、ありました!
「鼻の横のモチャっと膨らんでいる部分。あそこがメチャ可愛いんです」とのこと。
以来、ますます牛が好きになり、今や「全頭が私の娘なんです」と愛情いっぱいで飼育しています。

搾乳パートのお声かけさせていただきます

あとを絶たない挑戦者。そして白熱した戦い……これは「酪農家さんと乳しぼり競争」。
今週8月13日に開催されたサツラク農協主催「サツラク ミルク フェスティバル」の大好評イベントです。

ルールは簡単。1分間で疑似乳房からたくさん搾った人の勝ち。
始める前に、サツラク青年同志会の酪農家さんから秘儀が伝授されました。
「人差し指と親指でギュワッとやって……ひらすら搾るべし! 左右のリズムも大事だよー」

第一回戦は、小学生女子4人とサツラク婦人同志会副会長さんとの対戦です。ハンデとして酪農家さんは30秒後にスタート。結果は、小学生女子の勝ち!

第二回戦は、小学生男子4人とサツラク青年同志会会長さんとの対戦です。ハンデは同様。結果は、小学生男子の勝ち!

そして第三回戦は、一般大人4人とサツラク同志会の酪農家さん。ハンデなしのガチ対決です。結果は、一般男性の勝ち!

その後も、「もっとやりたーい」と大人気。
全敗を喫した酪農家さん達からは、「後ほど、搾乳パートのお声かけさせていただきます」とのことでした。

トンネルを抜けると……

トンネルを抜けると、そこは放牧地です。

釧路管内T農場(経産牛約200頭)は、フリーストール飼養に放牧も併用しています。
搾乳牛は毎日、A・B群を交互に約3時間半ずつ放牧地へ。
その際、牛達は道道の下(トンネル)をくぐって放牧地へ行き来します。

このトンネル、道道の交通量が多いことから牛達の横断はムリと判断し、それならば道道の下をくぐらせようと、以前に作ったそうです。
大がかりな工事だったことでしょう。

「牛の横断」ならぬ「牛のくぐり抜け」の様子を見に来る観光客もいるとか。

連絡は目立つように

釧路管内T牧場は、生後1カ月齢までの哺育牛をカーフハッチ舎(乾乳/分娩牛舎に併設)で飼養しています。
ズラリと並んだカーフハッチの上には、注意事項が書かれたホワイトボードが所々に。
これはもちろん哺育担当者への連絡です。
手書きのほうが「目立つし、頭に残る」とTさんは言います。

社長の趣味

写真は釧路管内S牧場のミーティング・ルーム奥にある、S社長の机です。
後ろにはミニチュア・トラクターがいっぱい。
S社長の趣味は、ミニチュア・トラクター収集です。
「幼いときに、じいちゃんから一つ買ってもらいました。毎日毎日、それで遊んでいたんです」とS社長。

そしてポツリと一言。
「こういう経営スタイルになれたのは、決して俺一人の力ではないです。地域に仲間がいて、お互いに士気を高め合ってこられたからなんです」