えっ! 牛の背中に乗る?

「うるさくなってきたなと感じたら、発情が始まっているのか、それともこれから発情が始まるのかを判断するために、自分が直接、牛の背中に乗るんです」とAさん。
偶然、そわそわしている牛がいたので、ひょいと飛び乗って見せてくれました。
そしてAさんは、その牛の発情開始時刻を予測して、適期の人工授精タイミングを計算していました。
まさに身をもって現場技術を駆使しています。
詳しくは、Dairy Japan 6月号「ルポ特集/わが家の妊娠率アップ策」で。

「年4回削蹄」+「プログラム蹄浴」でDD抑制

オホーツク管内のKファーム(経産牛300頭)は、以前に悩んでいたDD(趾皮膚炎)の制圧に成功しています。
成功の要因は「年4回削蹄」と「プログラム蹄浴」です。

「年4回削蹄」というのは、3カ月ごとの定期削蹄(全頭削蹄)で、「コストはかかっても、それ以上の価値があります」と言います。

「プログラム蹄浴」というのは、
〔強アルカリ製剤を2日間、その後にイオン化合物を2日間〕×月2回(毎月1日~と16日~)
というものです。

同ファームは、「うちで良いと思っている方法が、ほかの農場にも必ずしも当てはまるとは思いません。ただし、定期的に計画どおり行なうことは必須だと思います。農場ごとに、一番良い結果が得られるプログラムを作っていくのが良いと思います」と言います。

※詳報はDairy Japan 5月号で。

異常が平常化? ホル初妊牛価格

「異常価格」「想定外価格」などと言われ続けている乳牛価格。
平成21年からのホクレン家畜市場での、ホルスタイン種初妊牛価格(月平均価格)の推移をグラフにしてみました。

平成25年までは「約50万円」というのが、いわゆる常識でした。それまでは40万円台の月も珍しくありませんでしたが、それは25年6月の48.8万円が最後で、26年から徐々に上がり始めました。
平成27年になると50万円台後半が続き、同年9月からは60万円超。
そして28年になると70万円超、同年10月は81.1万円、同年12月は95万円と急上昇しました。
昨年(29年)夏頃から80万円台中盤に戻りましたが、春産み需要で今年2月は100万超となりました。

「下がることは間違いない」と言われていますが、この先の動向が読みづらいものです。
ただし「この異常価格で経営感覚がズレないように」という警鐘は鳴らし続けておかなければならないのではないでしょうか。

好評連載中!「牧場ケーススタディ」

朝霧メイプルファーム(静岡県)の牧場長である丸山純氏が、牧場が上手くまわる効果的な取り組みやアイデアを綴ってくれています。
現状を評価するための仕組み(牧場のモニタリング)、飼料添加剤や蹄浴剤の選び方、マニュアルの作成と更新、スタッフの評価制度、作業ミスの防止法、モチベーション・アップ法、そしてケーススタディ(実例)……等々。

Dairy Japan 最新号では、スマートフォンを使ったスタッフ間のコミュニケーション、便利なアプリとその活用事例などが紹介されています。
※詳細は、Dairy Japan 4月号「牧場ケーススタディ~コミュニケーションツール~」(丸山純氏 朝霧メイプルファーム)で。

朝霧メイプルファームHP www.maplefarm.jp/
朝霧メイプルファームFacebook https://www.facebook.com/asagirimaplefarm/

子牛の生来行動と学習行動を見抜くカウセンス

全国各地の酪農家の子牛を預かり、健康な初妊牛に育てて戻す――その管理技術とセンス、そして繁殖成績にも定評のある十勝管内のE育成牧場を取材させていただきました。

上牧された子牛は、まず、この若齢牛舎で飼養します。
この牛舎、手前半分の屋根は透明、奥半分の屋根は遮光になっています。
理由を聞いて、感激しました。

その理由とは、「子牛は明るい場所で草を食べ、暗い場所では残す」という経験則から。
「子牛は肉食獣に襲われやすいから、明るくて周囲がよく見えるところで草を食べ、お腹がいっぱいになったら安心できるところで寝る、という本能があるのだと思います」とEさんは言います。

子牛の生来(生まれながらの)行動と学習(生まれてから学ぶ)行動を見抜いて、それを現場に応用する見事なカウセンス(カーフセンス)に脱帽でした。

※詳報はDairy Japan 4月号で。