福島県:復興に向けて「ミネロ・パイロット・ファーム」が生乳出荷をスタート

2012 年 10 月 4 日

Filed under: — admin @ 12:00 AM ニュース

NPO法人福島農業復興ネットワークが運営する「ミネロ・パイロット・ファーム」(福島市松川町)は5日から生乳出荷を始める。同農場は、県内の東日本大震災および東京電力福島原子力発電所発事故により被災した方々が管理者となって共同経営するもの(本誌2012年9月号参照:写真)。現在は約90頭を飼養、年内には150頭規模となる見込みで、新しいスタートを切る。
*福島農業復興ネットワーク www.far-net.or.jp

傾斜牧草地の除染技術を開発:畜産草地研究所が福島県内で実演

2012 年 10 月 3 日

Filed under: — admin @ 5:35 PM ニュース

農研機構畜産草地研究所(那須研究拠点)は3日、福島県にある独立行政法人家畜改良センターで、傾斜牧草地における放射性物質の除染技術の開発状況を発表した。これは同研究所の栂村恭子氏を研究総括者として、福島県農業総合センター畜産研究所、松山株式会社らが開発したもの。

飼料圃の放射性物質汚染濃度は、リター部(草の茎葉などが枯れ落ち土壌に積もった部分)や土壌に集中しており、プラウなどによる深耕起とディスク耕を併せるとセシウムの除染に効果的であることが分かっているが、傾斜や石礫の多い牧草地では作業が困難だった。

このため、堤防畔草などの刈り取りで使われる無線操縦の傾斜用低重心クローラトラクターに装着できる、ロータリーなどのアタッチメントを開発した。このロータリーは、1)油圧で駆動、2)爪部が広い(石に強い)、3)一つのフランジに6枚の爪を装着(砕土・撹拌性能を向上)、4)ゲージ輪をロータリー軸に近づける(地表の凸凹に、より正確な対応)、などの特徴をもつ。

実証試験は傾斜角度10から12度程度をカバーしており、一般の乗用トラクターでは深耕作業が困難な傾斜牧草地の汚染がより早く進むことを目的としている。今後、実際の草への除染効果やロータリーの耐久性などの試験を経て実用化をめざしている。

問い合わせは畜産草地研究所へ。
http://www.naro.affrc.go.jp/inquiry/index.html

ホクレン家畜市場:9月の初妊牛平均価格は48万4000円(前月比1000円高)

2012 年 10 月 1 日

Filed under: — djito @ 1:34 PM 業界情報

ホクレン家畜市場の初妊牛相場8月集計分が、ホクレン酪農部・家畜販売課より発表された。

9月については、暑熱事故などによる一定量の需要は確保されたものの、全国的な厳しい残暑により導入意欲が減退したことから、平均価格は48万4000円(前月比1000円高・前年比7000円高)と保ちあいの推移となった。

10月については、引き続き初妊牛の出回り資源は減少傾向が予測されるなか、更新需要の活発化が見込まれることから、強含みの推移が予測される。

コーンの自宅モニター

2012 年 9 月 28 日

Filed under: — maetomo @ 5:06 AM 未分類

十勝管内のT牧場では、その年に撒いた品種のコーンを
4年ほど前から、毎年自宅近くの牛舎脇に2本ずつ生育させています。
T牧場は、去年に引き続き、今年も3品種を撒きました。
写真の通りスクスクと生育しています。

なぜ牛舎脇で育てるようにしたのか?と問うと、
Tさんは、「ちゃんと行くに越したことはないけど、
こうすれば、大体予想することができる」
と、畑にチェック時期の良い指標になるそうです。なるほど!

そして、その年の病気の状況などの確認もできるといいます。
また、病気に強い品種を使えば間違いないのでは?と問うと、
「間違いないものは良いが、それじゃつまらないでしょ」と。

自分の畑に合う品種を自分で確かめるという飽くなき努力に感激です。

ヒートポンプによる生乳のプレクーリングで温水を生成:農研機構の産学官連携セミナー

2012 年 9 月 26 日

Filed under: — admin @ 11:01 AM セミナー報告,ニュース

独立行政法人農業・食品産業技術研究機構(農研機構)は25日、2012年度第3回産学官連携交流セミナーを開いた。今回のテーマは「農作物や牛乳の生産・調製における省エネルギー対策」で、同機構の3つの研究所が4つの成果を発表し、参加者らと意見交換を行なった。

酪農分野では、畜産草地研究所畜産環境研究領域の石田三佳主任研究員が、CO2ヒートポンプによる生乳のプレクーリングシステムにより熱交換で温水ができるシステムの導入事例を報告した。

これは、CO2ヒートポンプとアイスビルダおよび貯温水タンクを、従来の冷却システムに付設するもの。実証試験は2つの酪農場で行われた。その結果、エネルギー消費量、ランニングコスト、CO2排出ともに削減し、化石燃料の使用量が削減可能と示唆された。生成された温水(80℃)はミルカーやバルクの洗浄、家庭内利用、牛の飲水などに利用できる。

*関連記事 DairyJapan 2011年1月号
「生乳冷却・洗浄用温水生成のランニングコストを削減しCO2も削減する」
*問合せ 農研機構 連携広報センター
http://www.naro.affrc.go.jp

全道共進会の頂点は上士幌町・熊谷肇さんの出品牛

2012 年 9 月 23 日

Filed under: — djito @ 5:57 PM ニュース

北海道ホルスタイン農協主催の「2012北海道ホルスタイン・ナショナル・ショウ」が22・23日、安平町早来の北海道ホルスタイン共進会場で開催された。
道内各地区の予選を勝ち抜いたホルスタイン種約450頭、ジャージー種約50頭が一堂に会し、乳牛の資質を競い合った。

オフィシャル・ジャッジ(主任審査員)は木村博文さん(大樹町・酪農家)、
アソシエート・ジャッジ&ジャージー部門オフィシャル・ジャッジは瀬能剛さん(岩見沢市・酪農家)、
リードマンコンテスト・ジャッジ&ジュニアカップ・ジャッジは成田純哉さん(釧路市・酪農家)。

ホルスタインの部でグランドチャンピオンに輝いたのは4歳クラスの1等賞1席、上士幌町・熊谷肇さん出品のハツピーグローリー ダンデイー エターナル ET(父 レーガンクレスト ダンデイー ET)【写真】。
リザーブ・グランドチャンピオンは5歳クラスの1等賞1席、豊富町・栗城一貴さん出品のエツセンス ダーハム レクサス アポロ ET(父 レーガンクレスト エルトン ダーハム ET)だった。

オフィシャル・ジャッジの木村さんはグランドチャンピオン牛について、「身体全体と乳器のバランスが極めて高い牛である」と講評した。

10-12月期の配合飼料値上げに特別対策

Filed under: — djito @ 9:10 AM ニュース

JA全農は21日、10-12月期の配合飼料供給価格を、
7-9月期に比べて全国全畜種総平均で1t当たり約4350円値上げすると発表した。
米国のトウモロコシ相場高騰の影響などを受けて大幅な値上げとなったもの。

なお、配合飼料安定基金制度による、同期の基金補てん財源に不足が生じることから、
JAグループは国に異常基金の発動要件の緩和等の財源確保を要請してきたが、
農林水産省は同日、10?12月期における通常基金の財源不足への対応として、以下の特別対策を決めた。

1 異常基金の要件緩和
 飼料自給率を向上させる取り組みを行なうことを条件として、
平成24年10月-平成25年3月の期間において、異常基金の発動要件を115%から112.5%に緩和する。

2 異常基金から通常基金への貸付
 異常基金の発動によっても満額補てんに不足を生じる部分については、異常基金から通常基金へ貸付を行なう。

これにより10-12月期の通常基金は満額補てんとなり、
実質生産者負担は7-9月期よりも軽減されることとなる。

ふっかふか

2012 年 9 月 21 日

Filed under: — maetomo @ 6:16 AM 未分類

 

十勝管内のT牧場で、朝のベッドメイクが終わったところです。
敷料の麦稈をこんなに豊富に入れてもらって、牛達は気持ち良さそう。

T牧場は、経営戦略の一環として、家畜市場から安価な牛(平均10万円ほど)を
購入してきて子を産ませ、そして搾ることにも取り組んでいます。
安価な牛とは、廃業する牧場から出された牛や長期不受胎牛、
肢蹄に支障のある牛などです。

導入後(隔離検査後)、まず治療して、繁殖能力を回復させることから始まります。
だからカウコンフォートには、とても、とても、気をつかっています。

このようしてT牧場は、乳牛としての生産寿命を延ばすことに貢献しています。

さらに詳しくはDairy Japan 10月号の特集をご覧ください。

省資源・資源循環型の畜産に関する情報交換会:畜産草地研究所開催 のお知らせ

2012 年 9 月 20 日

Filed under: — admin @ 5:02 PM イベント開催案内

畜産草地研究所は、下記内容で韓国の研究者らを招き、有機畜産に関する情報交換会を開く。

1:日時 10月12日(金) 午前10時から午後5時15分

2:場所 畜産草地研究所 那須研究拠点

3:趣旨
省資源・資源循環型の畜産物生産技術は消費者の健康志向や国土・環境の保全といった社会的なニーズにも応えた技術であり、TPP参加が検討されている我が国において畜産物の差別化手段として早急に検討する必要がある。韓国においても、諸外国とのFTA締結に対応して国産農産物の差別化を推進している状況にあり、その方策の一つとして、有機農業の推進があげられている。そこで、韓国の畜産情勢や有機畜産に関する情報を得るとともに、我が国の畜産物の差別化手段としての省資源・資源循環型の飼料生産技術の有効性などを検討する。

4:内容
・圃場見学(畜産草地研究所内の圃場等の見学:10時00分から12時00分)
・話題提供(13時00分から16時30分)
「韓国における酪農業の現状と今後の展開」
韓国国立畜産科学院酪農研究課 Dr. Kwang Seok Ki
「韓国における有機飼料の生産・利用の現状ならびに有機畜産の事例」
韓国国立畜産科学院草地飼料課 Dr. Young Chul Lim
「山田牧場における有機酪農への取り組み」
株式会社 山田牧場 代表取締役 山田照夫 氏
「リビングマルチを活用した飼料作物の無農薬栽培技術」
東北農業研究センター 畜産飼料作研究領
「地域資源を活用した国産飼料100%による牛肉生産技術」
九州沖縄農業研究センター 畜産草地研究領域 山田明央 上席研究員
・情報交換および総合討論

5:問合せ
畜産草地研究所 那須企画管理室 連絡調整チーム 佐藤 智之氏
Tel:0287-37-7243、Fax:0287-37-7132

体外受精卵の生存率向上技術:畜産草地研究所らのチームが発表

2012 年 9 月 14 日

Filed under: — admin @ 8:32 PM ニュース,未分類

9月14日、畜産草地研究所、東京大学大学院農学研究科および秋田県畜産試験場は、健康食品の素材として利用されているL-カルニチンを培養液に添加することで、添加しない場合と比べて、牛の体外受精卵の生産率を32.4%から44.6%へ、凍結保存後の生存率を66.9%から91.0%に向上させることに成功した、と発表した。

その効果は、1 mLの培養液当たり0.6 mgの L-カルニチン(4円相当)の添加によって得られる、としている(培養液1 mLは約200個の牛の受精卵が培養できる量)。 これらの成果により、子牛の生産性向上が期待できると見込まれる。

詳しくは、同研究所ホームページで;
http://www.naro.affrc.go.jp

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